漢方飲めたよ!効いたよ!

「漢方薬を飲めたよ&効いたよ!」経験談集

 当院では西洋医学のくすりを使っていても効果が今ひとつ、西洋医学では病気と考えないけど日々つらい思いをしている、などの悩みに対してご希望により漢方薬を処方しています。
 でも味が苦かったり酸っぱかったりで「飲ませる」ことが大きなハードルになりがちです。
 処方する際に飲ませるコツを説明していますが・・・はて、飲めた子ども達はどんな工夫をしているんだろう、どんな風に効いたんだろう、と疑問に思い、漢方とお友達になれた子ども達の経験談を書いてもらいました。ご協力いただいた皆さんに感謝します。

<ご注意> 漢方薬は万能ではありません!
 経験談中に漢方薬の名前をそのまま記載しましたが「この症状にはこの漢方薬が効く」と早合点しないでください。同じ病名・症状でも、その子どもの体質・体調により薬の種類を替え、最適の治療に辿り着くまでに、実は長い道のりがあるのです

抑肝散&甘麦大棗湯「夜泣きが止まりました!」(Oくん、1歳)

甘麦大棗湯湿疹の痒み:生後3-4ヶ月頃、眠くなったり眠りが浅くなったときに頭や顔をひっかき、肌がひどく荒れてしまいました。その際、保湿剤と一緒にこの漢方薬を処方してもらい飲ませたら、ひっかくことがピタッと止まり肌も回復しました。
小青竜湯ガンコな鼻汁:シロップの鼻水止めを飲んでいてもなかなかよくならず、1週間様子を見た後にこの漢方薬を処方してもらいました。鼻の奥のグジュグジュが見事に治りました。
抑肝散夜泣き:昼夜問わずの寝ぐずり、夜泣きに効きました。眠たくなると頭をグシャグシャ掻きむしり、どう抱いても体を反らしてつっぱりなかなか寝てくれず、一旦寝ても目を覚まして大きな声で泣き、体を反らせて・・・という日々が続き母子共に参ってしまいました。この漢方薬を処方してもらったところ、その晩からピタッと夜泣きが無くなりました。
 ひと安心していると、また夜泣きが・・・でも今までのかんしゃくを起こしたような泣き方ではなく、シクシク泣きで抑肝散を飲ませても治まらず困りました。先生のアドバイスで甘麦大棗湯に戻したところ、またぐっすり眠れるようになりました。
 ひどいときは寝不足で目の下にクマまでできていたので、漢方に巡り会えて感謝しています。

飲ませ方の裏技公開!

 いろいろ試してみました。
① 少量のお湯に溶かしてスプーンで。少しずつ口の中に入れます。
② 3段階の味を順に口にさせ、ごまかしごまかし。ヨーグルト→イチゴのソース→漢方の繰り返し。長期間飲んでいたので慣れてくるのか、最後の方は直接そのままサラサラと口の中へ入れ、その後にミルクを飲ませる方法に落ち着きました。

院長のコメント
 赤ちゃんの夜泣きに西洋医学ではどう対処するのでしょう。
 私が調べた範囲では、お腹が空いていないか、おむつが濡れていないか、部屋の温度は適切か、服がきつくないか・・・等々チェックし、それでも原因がわからず泣き続けるなら抱っこして安心させましょう、と書いてあります。裏技としてレジ袋をもんでガサガサ音を立てると落ち着くらしい(お母さんのお腹の中にいたとき聞こえた音に似ているとの説)。
 一方、漢方医学では数種類の薬が用意されています。
 赤ちゃんがキーキー泣くときは疳の虫を抑える抑肝散、シクシク泣くときは甘麦大棗湯、もう少し大きくなって恐い夢を見たかのように泣き叫んだり歩き回ったりしたときは桂枝加竜骨牡蛎湯柴胡加竜骨牡蛎湯など。
 Oくんはかんしゃくを起こしたように泣きぐずると聞き、最初は抑肝散を処方したところよく効きました。しかし、しばらくするとまた夜泣きが出てきましたが、抑肝散を飲ませても効かないと相談されました。聞くと今度は以前と異なりシクシク泣くような感じらしい・・・それでは、と甘麦大棗湯に変更してみたところ、見事に夜泣きが治まりました。
 同じ患者さんの夜泣きでも、その様子により効く漢方薬が異なることを私も勉強させていただきました。なお、甘麦大棗湯はパニック障害にも有効な方剤として、抑肝散は認知症の異常行動(徘徊など)に有効な薬剤として近年注目されています。

小柴胡湯「ガンコな便秘が解消しました」(Rちゃん、4歳)

(2010年8月掲載)

 赤ちゃんの頃からガンコな便秘に悩まされ、ずっと下剤(ラキソベロン)を使ってきました。それでも3日に1回程度しか出なくて、出ても硬いので痛そうでした。漢方薬も何種類か処方してもらいましたが効いた感じはありませんでした。カマという下剤を使うと出るのですが下痢になってしまい困り果てました。最後に使った小柴胡湯という薬が良く効き、苦しまずに出るようになりました。併用していた下剤の使用回数も激減し、今は漢方だけで済むようになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 エキス剤の粉をそのまま口に入れ、麦茶で飲んでいます。「ウンチが出る薬だよ」と言い聞かせて飲ませました。

院長のコメント
 Rちゃんが初めて便秘のくすりを使ったのは2歳の時です。痩せがちの体型を参考に、このときは小建中湯を使用しました。しかし嫌がって飲んでくれず、西洋医学のラキソベロンという下剤で治療しました。3歳の時、やはり便秘に苦しみ、乾燥肌もあったので黄耆建中湯を処方しました。今度は飲めましたが、肌は改善したものの便秘はウンともスンとも云いません。カマという下剤で治療しましたが飲むと下痢をしてしまい、なかなかうまくコントロールできませんでした。
 下剤に頼る治療をやめたい、漢方薬でなんとかならないか、との家族の要望があり、あらためてお腹を触ってみました。するとやせ形の体格に似合わず、結構しっかりしたお腹です。小建中湯より小柴胡湯の証に近いと判断して処方したところ、著効しました(今までの苦労はなんだったんだ?)。
 小柴胡湯はいろんな病気に使用される薬です。西洋医学の病名で云うと、咽頭炎、中耳炎、おたふくかぜ、肝炎、子どもの便秘など一見関係ない名前が含まれるので不思議な感じがしますが、漢方医学ではみぞおちに張りがあって熱と湿がこもった「小柴胡湯の証」があるときに使われる薬です。

子どもの便秘に効く漢方
 これで子どもの便秘に有効な漢方薬のラインナップが私の頭の中で揃いました;虚弱系・緊張系には小建中湯〜桂枝加芍薬大黄湯、お腹が冷えてしまりがないときは大建中湯、比較的しっかりしたお腹には小柴胡湯・・・この3種類を使い分ければ、たいていの子どもの便秘に効きそうな手応えを感じています。

葛根湯加川芎辛夷「繰り返す発熱&頭痛が減りました」(Kくん、6歳)

(2010年6月掲載)

 息子は2歳頃からひと月に2〜3回は発熱し頭痛を訴えることをず〜っと繰り返していました。複数の小児科・耳鼻科に通院し様々な薬を使いましたが、あまりよくなりませんでした。
 昨年転居してきて、漢方治療をしている「たけい小児科・アレルギー科」の噂を聞き、ワラをもつかむ思いで受診しました。はじめに使用した漢方薬は効いた感じはありませんでしたが、次に処方された漢方薬を飲み始めてからは、発熱はするものの何日も寝込むことが無くなり、頭痛も軽く済むようになりました。初めての手応えです。それから、いつも少量の鼻水が出ていてクンクンするクセがありましたが、気がつくとそのクセがなくなっていました。

飲ませ方の裏技公開!

 飲みづらい薬と説明され、薬局でオブラートを買ってそれに包んで飲ませてみましたが、口の中にくっついてしまい飲みづらそうでした。その後色々試してみました。現在は口の中に少し水を含ませ、そこに薬を投入し、さらに水を飲んで流し込む方法に落ち着いています。

院長のコメント
 K君が初めて当院に来たのは6歳の時ですから、幼児期から約4年間、毎月数回の発熱と頭痛に悩まされてきたことになります。お母さんの苦労も並大抵ではなかったことでしょう。
 すでに病院でアレルギー検査、血液検査、画像診断(MRI)を施行し「異常なし」と判断されていて、かえってどうしたらよいのかわからずに困っていました。
 当院初診時は溶連菌性咽頭炎を合併していたので、抗生物質と共に小柴胡湯加桔梗石膏を処方しました。これは耳鼻科領域の炎症や熱を冷ます目的で使うエキス剤です。しかし、飲んでいてもやはり再度発熱し、頭痛を訴えて来院しました。
 次に試したのが、葛根湯加川芎辛夷です。これは蓄膿症や花粉症により慢性化した鼻閉に有効なエキス剤です。処方して1ヶ月後に再診されたときは「発熱と頭痛の頻度・回数は変わらないけど何日も寝込んでいたのが1日休めば登校できるようになりました」と症状の軽減を報告してくれました。
 漢方薬を続けたいとの希望あり、初めて有効感のある治療に出会えてお母さんの表情も明るく見えました。

小青竜湯「ティッシュの大山が小山になりました」(Kちゃん、11歳)

(2010.5月掲載)

 幼児期にアレルギー性鼻炎を発症し、一年中鼻水と鼻づまりに悩まされていました。どこへ行くにもティッシュが必需品で、学校の先生に「ティッシュが落ちているその先には必ずKちゃんがいる!」とまで言われるほど。使用済みティッシュがいっぱいになりポケットからはみ出て落ちてしまうのです。自宅でのティッシュの消費量も半端ではありません・・・このまま成長して年頃になっても鼻をズーズーしていたらどうしよう、と心配する日々。
 いくつかの病院で治療を受けましたがなかなかよくならず、半分あきらめ気分でいました。
 ところが11歳の時に「たけい小児科・アレルギー科」を受診した際、勧められるまま漢方薬を飲み始めたところ、ガンコだった鼻づまりが改善するのを実感しました。何よりティッシュの大山が小山になったことに母子ともども喜びました。
 調子いいと飲み忘れてしまいがちですが、しばらくするとまたティッシュの山と鼻づまり&頭痛が始まります。この娘には漢方が欠かせません。

飲ませ方の裏技公開!

 錠剤なので、なんとかガマンして飲めています。

院長のコメント
 Kちゃんは通年性のアレルギー性鼻炎で春先には花粉症の症状も重なります。今まで一通りの西洋医学の治療を受けても「よくならない」と当院を受診されましたので、はじめから漢方薬を使いました。
 まずアレロックに小青竜湯を併用。
 効きました。
 上記の通り「ティッシュの大山が小山になった」と言われたことがとても印象に残っています(笑)。
 しかしその後、風邪を引くと鼻閉〜前頭部頭重感(鼻の奥と両耳の奥が痛い)の訴えが目立ち、小青竜湯を葛根湯加川芎辛夷に変更したところ、こちらの方がさらに良い感じとのこと。現在も続行中です。

小建中湯「冷え性と便秘が一気に解決しました」(R君、2歳)

(2010年5月掲載)

 ふだんから手や足が冷たく、便の出が悪くて3〜4日出ないことが多かったのですが、漢方薬を飲み始めてから1週間くらいで便通がよくなり、食も細かったのが以前より食べるようになり、体も活発に動かすようになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 次の順番で試しました;
① 少し水を入れてレンジでチンして溶かしてからヨーグルトに混ぜて飲ませる
② やはり溶かしてからクラッシュタイプのコンニャクゼリーに混ぜて飲ませる
③ 口にお茶や水を含ませ、そのまま口に薬を入れてしまう。「シャリシャリするよ〜」と言いながら飲めたらすぐに褒める。

院長のコメント
 R君の漢方初体験は1歳の時。
 手足がいつも冷たくて冷えると下痢をしやすいとのことで、お腹を温めて下痢を治す人参湯を試したところ、手足が温かくなり便性も改善しました。
 次に使ったのは上記の便秘の相談時。
 硬便で出すときも肛門が痛くて泣いていたそうです。この時は小建中湯を使用しました。お腹を温めて発達を促す子ども用の漢方薬です。
 すると、食欲が出て元気が出て便通もよくなるという、理想的な効き方をしました。「食事に30分くらいかかっていたのが半分の時間で済むようになった」とお母さんが喜ばれていたのが印象的に残っています。
 以降、小建中湯がなくなる頃に顔を見せがてら薬をもらいに来ます。自己調節して調子が悪いときに頓服で使用しているようです。

自己調節の可否
 西洋医学では決められた服用方法を守らないと医師に叱られますよね(苦笑)。でも漢方では、有効な薬が見つかったら基本的に自分で調節してかまいません。けっこうマニアックに「朝はこれ、夜はこれ、調子が悪くなったらこれも併用」と使い分けている人もいます(実は私自身)。

小柴胡湯加桔梗石膏「溶連菌性咽頭炎の反復がストップ」(R君、10歳)

(2010年5月掲載)

 小学校一年生の時の話です。春から溶連菌に何回も罹り、その都度学校を休んでいたので夏休みに扁桃切除の手術をした方がよいと言われ、耳鼻科に紹介状を書いてもらいました。でも検査さえ恐くてできず、「手術は絶対イヤ!」と子どもが拒否するので困って武井先生に相談しました。
 「漢方薬を試してみましょう」と勧められ飲み始めたところ・・・なんとそれ以降一度も溶連菌に罹らなくなったのです。他の風邪も引かなくなり、家族一同驚きました。この薬のおかげで手術をせずに済みました。本当によかったです。

飲ませ方の裏技公開!

 エキス剤をお湯に溶かして麦茶を混ぜて飲みました。本人は飲みやすいと云ってます。

院長のコメント
 R君は当院における溶連菌性咽頭炎の最高記録保持者で、なんと12回!
 検査で溶連菌が陽性になるとペニシリン系の抗生物質を10日間服用してもらい、一旦治るのですが、しばらくするとまた「先生、喉が痛い〜」と受診し、再検査するとまた陽性・・・このエンドレスの繰り返しに私もサジを投げ、耳鼻科に紹介状を書きました。
 案の定「手術で扁桃を取りましょう」と言われて帰ってきました。
 しかし本人がどうしても手術はイヤだと言い「何とかなりませんか?」とお母さんに泣きつかれました。
 抗生物質の投与では解決しないことはわかっていたので、漢方薬を試すことにしました。頭頸部の熱を冷ます小柴胡湯加桔梗石膏というエキス剤です。この薬はおたふくかぜで耳下腺が腫れ痛くて食事が取れないときも有効です。喉の痛みが続く風邪に一番効くと、当院のスタッフに評判のよい薬でもあります。
 さて、飲み始めて・・・あれ? 溶連菌にならない?!
 反復していた溶連菌性咽頭炎がピタリと止まってしまったのです。
 家族も驚きましたが、処方した私自身もビックリ。こんなに効くなんて・・・その後、確かに風邪で通うことも激減しました。
 薬は1年間継続し、終了としました。近年は年に1〜2回、風邪で顔を見せる程度のふつうの患者さんになっています。

葛根湯加川芎辛夷「鼻で息ができるようになったよ!」(Y君、11歳)

(2010年5月掲載)

 幼児期から慢性のアレルギー性鼻炎があり、いつも鼻が詰まって口で呼吸をしている状態でした。いくつか抗アレルギー薬を試しましたがウンともスンとも云わず、漢方薬を併用し始めたら改善を実感しました。旅行などで服用を忘れると、途端に口呼吸に戻ってしまいます。ふだんは(効いているのかな〜)と思ったりしますが、じんわり効いているなあと思います。粉薬は飲めないので、錠剤タイプの漢方薬というのは飲ませる方(親)としてもありがたいです。

飲ませ方の裏技公開!

 錠剤なのでふつうに飲めています。

院長のコメント
 電車好きのY君は通年性のアレルギー性鼻炎と春先の花粉症があります。お母さんの書くとおり、一年中鼻閉が強く口で呼吸していました。
 8歳の時、当院で治療を始めました。どんな薬を使ったかというと・・・
 抗アレルギー薬のアレジオン → 有効感なし
 アレロックへ変更 → ちょっといいかな?
 アレロック&小青竜湯 → 効いた!けど鼻閉はそのまま・・・
 小青竜湯増量&プランルカスト追加 → まあまあ・・・
 小青竜湯を葛根湯加川芎辛夷へ変更 → 鼻で息ができた!
 と長〜い経過を辿りました。幸いなことに、小青竜湯(※)と葛根湯加川芎辛夷は錠剤が用意されています(粉を固めただけの大きいモノですが)。
 そして現在、アレロックと漢方の併用に落ち着きました。漢方薬は小青竜湯と葛根湯加川芎辛夷を鼻汁/鼻閉の程度で使い分けています。
※ その後、小青竜湯の錠剤は飲みにくい「クラシエ製」から表面のコーティング処理がされて飲みやすくなった「オースギ製」へ替えました。

大建中湯「ガンコな便秘が解消しました」(H君、2歳)

(2010年4月掲載)

 乳児期からガンコな便秘で一日中息んでいるときもあり、下剤を使用してやっと出すという日々が続いていました。漢方薬を処方していただいたところ、3つ目の薬がよく効いて、ほぼ毎日、順調に便が出るようになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 くすりをヨーグルトプリンに混ぜ、一緒にすり潰したものを飲ませました。

院長のコメント
 H君の便秘治療はカルテの記録では1歳過ぎからです。当初西洋医学の下剤を2種類併用していましたが、大人量まで増やしてようやく排便があるガンコな便秘でした。食生活もパン中心から米中心にするようアドバイスしましたが便秘は変わりません。
 1歳10ヶ月のときに初めて漢方を処方しました。まずは小建中湯。食が細く、線が細く、虚弱でおなかのトラブルが多いと子どもに良い薬です。
 でも、手応えは感じられませんでした。
 続いて、小建中湯の強化版である桂枝加芍薬大黄湯を試しました。これは小建中湯の組み合わせに「大黄」という下剤成分を追加した方剤です。
 これも手応えがありません。う〜ん、困った。
 もう一度、よく診察してみました。
 H君は発達がマイペースで運動量が少なく、線が細いというよりどちらかというとぽっちゃり系。お腹は柔らかいのですが、小建中湯系の柔らかさではなく、しまりがないかんじのフニャフニャ感です。おへそのあたりを触るとひんやり冷えています。
 これは小建中湯の「証」(漢方の診断名)とは違うな・・・
 と気づき、腸の動きが気が悪いときに使う大建中湯へ変更してみました。
 実は、この薬は外科の領域では有名な漢方です。お腹の手術をして腸が麻痺状態になった際、このくすりを使うと回復がよいことが認知されています。
 そして・・・上記の通り、驚くほどよく効きました。
 辛くて飲みにくい薬なのに、お母さんの工夫で難なく飲めている様子。
 同じ「便秘」という訴えでも、状態(「証」)により効く漢方薬が異なることを患者さんから教えていただきました。感謝!

桂枝加黄耆湯「アトピーの軟膏は皮膚科、漢方は小児科」(K君、16歳)

(2010年3月掲載)

 小学5年生頃からアトピー性皮膚炎がひどくなり、皮膚科へ通院していました。中学生になってから処方されたステロイドの塗り薬が効かなくなり、かゆみもひどくて悩んでいました。
 そんな時、武井Dr. から漢方薬を勧められ、服用するようになってからは皮膚症状も落ち着き、塗り薬で湿疹が抑えられるようになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 最初に口にぬるま湯を含むと飲みやすいようです。
 くすりの味がどうしてもイヤなら、オブラートで包んでしまうのがよいようです。

院長のコメント
 K君とは勤務医の頃からの長い付き合いですが、私が開業してからはしばらく縁遠くなっていました。
 上記のごとくアトピー性皮膚炎で皮膚科へ通院し、ステロイドを含む軟膏と抗アレルギー薬内服で治療していたようです。
 たまたま当院を風邪で受診したとき、体中に1cm弱の丸くて硬めの赤い湿疹がたくさんできて、顔は目のまわり全体が赤くなっている状態でした。
 見るに見かねて「漢方を試してみる?」と聞いたところ、飲んでみたいとのこと、最初に使用したのが桂枝加黄耆湯です。桂枝湯という風邪薬に皮膚を強くする黄耆という生薬が入った薬です。
 効きました。
 この時から「軟膏は皮膚科、飲み薬(漢方薬)は当院で」という不思議な治療が始まりました。ふつう、皮膚科の先生は嫌がるパターンですが、心の広い先生らしく「患者さんが良くなればOK」というスタンスで、ダブル通院も大目に見てくれました。
 しかし、中学生時代はあまり熱心に通院せず、漢方薬がなくなって湿疹が悪化すると受診するペースで湿疹は一進一退。いつも目のまわりが赤かったのが印象に残っています。
 途中、目のまわりに湿疹が残っているときに使う梔子柏皮湯という薬を処方したことがあります。
 反応は「最低の味!」と拒否されてしまいました(苦笑)。この薬に入っている黄柏という生薬がとても苦いのです。
 症状には波があり、部活で汗をかくと悪化する傾向がありました。夏季に汗で悪化する皮膚病に使う消風散という薬を一時併用したところ、よりよいコントロールが得られました。
 高校生になった現在は一人で通院しています。お母さんの前ではあまりしゃべらない少年でしたが、随分しっかりした青年となりなした。
 治療は桂枝加黄耆湯をベースに増悪時は消風散追加、というパターンで自己調節してもらっています。

小建中湯「季節の変わり目の体調不良が解消」(Sちゃん、8歳)

(2010年3月掲載)

 季節の変わり目に微熱が出やすく、食欲が落ちて「気持ちが悪い」と訴えることが多くなります。かかりつけ医のDr. 武井に勧められて2009年秋から漢方薬を飲み始めました。すると訴えが減り、冬になっても風邪らしい風邪を引かず、熱を出すこともなく過ごすことができました。以前と比べると食欲も出て、便通もよくなりました。漢方のおかげと思っているのですが・・・。

飲ませ方の裏技公開!

 くすりが苦手でそのままでは飲めませんでした。「漢方薬の上手な飲ませ方」に書いてある「オブラートを使う方法」でうまくいきました。エキス剤をオブラートに包んで、お湯を入れたカップの中に入れ、スプーンですくって飲んでいます。

院長のコメント
 Sちゃんは小さい頃から通っているなじみの患者さんです。食が細く、線が細く、目の周りのクマが目立ち、虚弱な印象がありました。虚弱児を元気にしてくれる小建中湯がいかにも効きそうだなあ、とひそかに思っていたところ、「気持ちが悪いとか、お腹の症状を時々訴えるんですよねえ」とお母さんから相談されました。
 (待ってました!)
 とばかりに早速小建中湯を処方したところ、2週間後にはお腹の訴えが減ってきました。その後の経過は上記の通りです。
 漢方薬をオブラートに包んで口を閉じ、水の中に沈めて表面をヌルヌルさせて、水と一緒につるっと呑み込む方法は某漢方セミナーで教えていただいた方法です。ホントに味を感じることなく飲めてしまいます。飲ませたいけど飲んでくれない、学童以降のお子さんには是非お試しあれ!

小青竜湯「イネアレルギーのじんま疹から解放」(T君、8歳)

(2010年3月掲載)

 幼児期から春夏になるとじんま疹に悩まされ、皮膚科に通っていました。「もしかしたらアレルギー?」と思い「たけい小児科・アレルギー科」を受診し、血液検査をしたところイネ科のアレルギーが判明(アレルギー体質も強いとわかりました)。漢方薬を始めてから鼻水・鼻づまりが改善しただけでなく、じんま疹も出なくなりました。
 その後、スギ花粉症もデビューしてしまい、1年中漢方薬のお世話になっています。花粉症の症状も大分楽になったようです。

飲ませ方の裏技公開!

 はじめは粉薬だったのでお湯で溶かして飲んでいました。今は錠剤となり、難なく飲めています。かなり大きい錠剤が3錠ですけど、平気みたいです。

院長のコメント
 T君が春夏のじんま疹に悩まされ始めたのは3歳の頃から。鼻水・鼻づまりのアレルギー性鼻炎症状もあったようですが、皮膚科で抗アレルギー薬内服治療をしていました。
 当院初診時に血液検査をしたところ、アレルギー体質の目安であるIgEが2000を越える高値!、かつラスト検査ではイネ科の花粉であるハルガヤ・カモガヤ・ほそ麦・オオアワガエリの値がクラス6(生データでは100以上)と針が振り切れている状態でした。
 じんま疹に対しては、別の抗アレルギー薬へ変更し、鼻症状もつらそうなので小青竜湯を併用することにしました。すると鼻症状が楽になっただけでなく、じんま疹まで消えてしまいました(想定外!)。
 小青竜湯は鼻・喉に水がたまっている状態を絞り出してくれるイメージがある漢方薬で、あまりじんま疹を目標に使用する薬ではありません。ただ、広く「皮膚表面近くの水をさばく」と捉えると、じんま疹も皮膚表面に体液がたまった状態ですから、カバーしてくれたのかもしれません。
 そういえば、思春期の女子に花粉症の治療として小青竜湯を投与したところ、ニキビがよくなったと喜ばれたこともありました。
 さて、6歳のときにスギ花粉症もデビューしてしまったT君。鼻づまりがつらくて一時期葛根湯加川芎辛夷に変更しましたが、少し良くなると本人希望により小青竜湯へ戻しています。このくすりが気に入っているようです。
 実はT君のお姉さんのMちゃん(11歳)も小青竜湯愛用者です。通年性アレルギー性鼻炎で耳鼻科へ通院していましたが、弟が漢方薬を飲み始めて良くなったのを見て、当院で治療をされました。始めは苦くて嫌がったのですが、鼻水・鼻づまりが以前より楽になったのを実感し、今は渋々飲んでいるようです(笑)。鼻をかむ回数も減ったとのこと。

漢方薬の錠剤
 漢方薬のエキス剤はインスタントコーヒーのようにフリーズドライ状態になっています。もともと煎じ薬(生薬の煮出し汁を漉して飲む)でありお湯に溶かして飲む方法が望ましいのですが、その味とニオイを体が受けつけず、どうしても飲めない方がいらっしゃいます。そのような人のために一部のエキス剤には錠剤が用意されています。ただし、粉をそのまま固めたのではないかと思われるほど大きい(1cmくらい)のが玉にキズです。

黄耆建中湯「今までのアトピー治療で一番有効」(Aちゃん、2歳)

(2010年3月掲載)

 赤ちゃんの頃からアトピー性皮膚炎と診断され他の医院で治療を受けていましたが、なかなか良くなりませんでした。特に手の湿疹がひどく、がさがさゴワゴワしてかゆみが強くかわいそうでした。
 1歳9ヶ月のときに「たけい小児科・アレルギー科」を受診し、勧められて漢方薬を始めたところ、2週間後には湿疹が目立たなくなり、かゆみも随分楽そうになりました。
 現在もスキンケアをしっかりしないとすぐ悪化してしまう状態ではありますが、以前よりは悪化しづらいことを実感しています。

飲ませ方の裏技公開!

 お湯で溶いた後、市販のカラメル・シロップを入れて、冷蔵庫で冷やします。ジュース感覚で飲めるので、小さな子どもでも嫌がらずに飲んでくれます。

院長のコメント
 Aちゃんは乳児期発症のアトピー性皮膚炎で、卵アレルギーもありました。軟膏療法、抗アレルギー薬内服の治療を他院で受けていましたが一進一退だったとのこと。
 当院初診時は顔・体よりもとにかく手の湿疹がひどかった。全体が赤くてカサカサでゴワゴワ(苔癬化と呼びます)。これはステロイド軟膏でも強めのものを使わないと効きません。
 今までの経過も考慮し、スキンケア・軟膏療法に加えて漢方薬併用をお勧めしました。皮膚が弱く、風邪を反復しやすい虚弱系の子どもに使う黄耆建中湯を2週間分処方したところ、再診のときには手の湿疹が明らかに改善していました。かゆみも減って楽そうとのこと。
 子どもに薬を飲ませるときに「冷やす」のは成功率の高い方法です。
 人間の味覚は温度により感じ方が変わります;苦味・甘みは冷たいと感じにくくなり、酸味は冷たい方が感じやすくなります。ですから、苦い薬は冷たい方が飲みやすいと云うことになりますね。
 Aちゃんはその後、乾燥の季節である冬を迎えると、湿疹が勢いを増し、かゆみも強くなりがちで、抗アレルギー薬の併用も開始したところです。体全体の赤みも目立つので経過により「熱を冷ます」漢方薬の併用なども検討したいと考えています。

柴胡清肝湯「やっとアトピーに合う漢方に出会えました」(H君、5歳)

(2010年3月掲載)

 乳児期からカサカサしたかゆい湿疹が出始め、アトピー性皮膚炎として軟膏と飲み薬の治療を受けていました。
 4歳の頃悪化し、勧められて漢方薬を試しました。しかし、なかなかよくなりませんでした。数種類試し、4つ目がよく効きました。現在は2つの漢方薬を併用することで皮膚の状態は良好に保てています。

飲ませ方の裏技公開!

 始めの頃はプリンをスプーンですくい、その上に漢方薬をトッピングして食べさせていました。最近は「コレを飲むとかゆいのがよくなるんだよ」と説明するとガマンして粉をそのまま口に入れ、水で飲んでくれるようになりました。

院長のコメント
 H君は乳児期に卵アレルギーとアトピー性皮膚炎を発症、4歳で喘息と診断された筋金入りのアレルギー体質です。
 漢方薬初体験は2歳のとき。下痢が治療にもかかわらず1ヶ月以上長引きました。下痢が遷延してお腹が冷えて衰弱したときに使う人参湯を処方したところ有効だったとカルテに記されています。
 4歳のときにアトピー性皮膚炎に対しては漢方を試し始めました。通常の保湿ケア&ステロイド軟膏&抗アレルギー薬内服にてもかゆい湿疹がよくならず、困っての選択でした。
 最初は「寝汗をかきやすい」をキーワードに桂枝加黄耆湯・黄耆建中湯を処方しましたが、無効。
 次に、複数のアレルギー疾患で数年以上悩まされて疲れた体をいたわる目的で補中益気湯を試したところ、少しよい感じでしたが「有効!」と判定するほどではありませんでした。
 4つ目に選んだのは柴胡清肝湯。長年の乾燥肌と湿疹で皮膚が浅黒くなった、ちょっと神経質なやせ気味の少年に効く漢方です。でも味が苦くなかなか飲んでもらえないので、出番の少ない薬でした。
 これは効きました。乾燥性湿疹がかなり改善しました。
 しかし、汗をかくとその度に悪化するパターンが残りました。そこで、夏に汗をかくと悪化する湿疹(あせもも含む)に対して使う消風散を併用したところ、これもよく効いてくれました。
 というわけで、柴胡清肝湯ベースに、悪化時は消風散という組み合わせに落ち着いたのでした。漢方薬を試し始めてから1年が経過していました。
 H君は苦い薬もがまんして飲んでくれました。体に合う漢方が見つかってよかったね。辛抱強くお付き合いいただいたご家族にも感謝する次第です。

黄耆建中湯「ゴワゴワだった皮膚がキレイになりました」(I君、7歳)

(2010年3月掲載)

 膝と肘周辺に発疹ができてかゆみが強く、掻き壊しを繰り返すうちに皮膚がゴワゴワになってしまいました。皮膚科で軟膏治療を受けましたが一進一退。「たけい小児科」で漢方薬を勧められ、飲み始めてからかゆみが無くなり、発疹も消えてキレイな皮膚になりました。
 今では冬の乾燥するときでもキレイな肌です。漢方なので安心して飲み続けています。

飲ませ方の裏技公開!

 粉を口に入れて水で流し込むように飲んでいます。
 始めは少しずつ数回に分け、時間をかけて飲みましたが、今では1回で飲めるようになりました。

院長のコメント
 I君は乳児期に喘息と診断され、吸入器も所有しており、現在も治療中です。
 5歳の時に体全体に赤い発疹ができました。中心に硬い芯のあるかゆい湿疹です。当院で十味敗毒湯を試しましたが無効。皮膚科へ通院し治療を受けるもなかなかよくならず、6歳のときに再度当院で漢方を試すことにしました。2番手は黄耆建中湯。その時のカルテの記録では「下腿に乾燥性湿疹〜苔癬化病変(※)がびまん性に分布」とあります。開始後しばらくすると湿疹が徐々に落ち着いてきました。一旦中止するも再燃し、再開して現在に至ります。

苔癬化病変:湿疹が慢性化してゴワゴワ硬くなった状態。

黄耆建中湯「冬の乾燥肌・湿疹が軽く済んでます」(T君、3歳)

(2010年2月掲載)

 昨年の冬は乾燥肌と湿疹に悩まされ、保湿ケアを熱心にしたのですがかゆみから消えませんでした。漢方薬を飲み始めてから皮膚の状態が落ち着いてきて、今年の冬は乾燥肌の症状が軽くなり、ステロイド軟膏をほとんど使用することなく過ごせています。

飲ませ方の裏技公開!

 現在のくすり(黄耆建中湯)は水に溶かしておいしく飲んでいます。

院長のコメント
 T君の漢方初体験は赤ちゃんのとき。唾液が多く、喉につばがたまって苦しそうと相談され、人参湯を処方したところ、その症状が軽減したとカルテにあります。
 1歳過ぎに夜泣きに対して甘麦大棗湯を試しましたが、これはあまり効きませんでしたね。
 お尻がかぶれやすく、当初サトウザルベとステロイド軟膏を交互に使用していましたがなかなか落ち着かず、漢方の軟膏である紫雲膏に替えてから悪循環を断ち切れました。
 2009年の冬は乾燥肌〜湿疹が目立ち、保湿ケアとステロイド軟膏でもコントロールできず、黄耆建中湯を試したところ有効感あり。よくなったので止めたら再燃し、その後内服を続けています。今年は上記の通り、昨シーズンより軽く済んでいるようです。

黄耆建中湯「便秘と皮膚のかゆみが一気に解決!」(Fちゃん、6歳)

(2010年2月掲載)

 4歳頃から便秘に悩むことが多く、勧められて漢方薬を飲み始めました。すると快食・快便となり元気も出てきて風邪で通院する回数も減りました。皮膚のトラブル(かゆみなど)も多く、漢方薬を変えてもらったところ、乾燥する季節になっても以前より皮膚の状態がよい感じです。かゆみの訴えも減りました。
 ほかに、アレルギー性鼻炎でガンコな鼻づまりがありました。こちらも別の漢方薬で軽減し、その後はひどいときに頓服で飲ませています。

飲ませ方の裏技公開!

小建中湯・黄耆建中湯:味が嫌いではないので、そのまま50cc程度のお湯に溶かして飲んでいます。
小青竜湯:酸味が嫌いらしく、リンゴやパイナップルジュースなどに混ぜて飲ませました。

院長のコメント
 Fちゃんは5歳の時に喘息と診断し、抗アレルギー薬も内服しています。発作の時、テオドールという気管支拡張剤を飲むと気持ち悪くなってしまうので、漢方薬(麻杏甘石湯、五虎湯)を使ってよい感触を得ています。
 ガンコな便秘に使用したのは小建中湯です。風邪を繰り返す虚弱な子どもの健康を底上げする薬でよく効きました。Fちゃんは毎週風邪を引いて通うレギュラーメンバーでしたが、通院回数も減りました。その後冬を迎えると肌が乾燥して痒がりましたので、類似薬の黄耆建中湯に変更したところ、皮膚の状態も落ち着き一石二鳥となりました。
 通年性のアレルギー性鼻炎もあり、鼻の穴を覗くと粘膜が腫れてピッタリ塞いでいます。小青竜湯が効きましたが、数種類の薬を毎日飲むのが大変なので、今は鼻づまりがつらいときだけ頓服で使用しています。

麦門冬湯「ガンコな咳払いが止まりました」(Sちゃん、5歳)

(2010年2月掲載)

 一度咳が出始めると「咳払い」がクセのようになって薬を飲んでも何ヶ月も止まらなかったのですが、漢方薬を内服したら落ち着きました。

飲ませ方の裏技公開!

 甘い薬なのでふつうに飲めました。

院長のコメント
 Sちゃんは赤ちゃんの頃からかかりつけです。アレルギー体質があり、乳児期の卵アレルギー、幼児期には喘息アレルギー性鼻炎
 カルテをひもとくと、漢方初体験は乳児期の鼻づまり麻黄湯を舐めさせて楽そうになったと記載されています。
 3歳の時は夜泣き甘麦大棗湯を用いて静まったとも。
 さて、問題の咳払いは4歳の時。昼間はず〜っとコンコン咳をし続けるのです(診察中もそうでした)。これには周りの家族がまいってしまいました。でも睡眠中はピタッと止まるのが不思議です。1月に始まり、抗生物質や喘息の薬をあれこれ使いましたが治まらず、数ヶ月続きました。耳鼻科に紹介して喉の奥を内視鏡で覗いてもらいましたが、返事は「異常なし」。
 困り果てた私は漢方薬を試してみました。まず柴朴湯。喉がつかえるような咳に効く薬で喘息にも適応があります。残念ながら咳払いは変わりませんでした。
 次に麦門冬湯を試しました。喉のイガイガ感を潤して楽にしてくれる薬です。飲み始めてから徐々に咳が治まってきましたが、このときは自然経過なのか薬が効いたのか、よくわかりませんでした。
 秋になると、また例の咳払いが始まりました。今度は始めから麦門冬湯を使いました。すると飲んでいる間は治まり、やめてしばらくするとまた咳が出てくるので「有効」と判定できました。

黄耆建中湯「アトピーの痒みで眠れなかった夜が・・・」(Mちゃん、3歳)

(2010年2月掲載)

 全身にかゆみが強いアトピーで、今までは夜中に頻回に目が冷めてかゆがり、睡眠も十分に取れていませんでした。「たけい小児科・アレルギー科」で処方された漢方薬を始めてから夜中に起きる回数がかなり減り、朝も普通に起きられ、かゆみを訴えることが少なくなりました。

飲ませ方の裏技公開!

 水で飲んでいます。苦い薬ではありますが、かゆみが解消するのであればと、一生懸命に飲みます。
 時には「もっと飲みたい」と言ったこともありました(もちろん飲ませませんでした)。

院長のコメント
 Mちゃんは乳児期発症のアトピー性皮膚炎で、近くの小児科に通院していました。
 2歳の時、風邪を引いて当院を受診されました(かかりつけ医が休診だったらしい)。その時のカルテには「ドライスキンが強く、カサカサの赤い湿疹と膿を持ったようなブツブツが体全体に広がる」と記載されています。確か「皮膚科へ行った方がいいのでは?」と誘導した記憶があります。
 次に受診されたのは約1年後の3歳の時。この時はアトピーの治療を希望されました。やはり体全体に赤い湿疹が広がり、触るとデコボコして炎症の強さを物語っています。頑固なタイプで、塗り薬だけではなかなかコントロールできないことが経験上わかっているので「やはり皮膚科専門医へ・・・」と内心思った私ですが、漢方治療を試してみたいとのこと、ここからチャレンジが始まりました。
 比較的飲みやすく、子どもの漢方入門として使う小建中湯関連処方の黄耆建中湯を抗アレルギー薬と併用で始めました。効果は意外にも早く現れ2週間後には赤い湿疹とかゆみが明らかに減りました。抗アレルギー薬を中止して漢方だけにしても、その1ヶ月後には湿疹が目立たなくなり、ご家族が明るい表情になりました。
 ただ、赤い湿疹が完全に消えたわけではなく、乾燥がきつい日はかゆみが増して掻き壊してしまうとのこと。今後も最適の治療を検討していく必要があります。
 経験談のアンケートを読ませていただくと、患者である本人と家族が長い間アトピーに悩まされてきた経過がうかがえて胸が苦しくなります。
 痒がって眠れないわが子をみるご両親はさぞかしつらいことでしょう。また、かゆみが減るからと苦い薬を「もっと飲む」と頑張るMちゃんも立派です。
 漢方薬がお役に立ててよかったです。
(2010年3月)後日談です。
 冬期、湿疹が悪化し体全体に広がる赤い湿疹〜触ると少しデコボコするようになってしまいました。かさつき潤し、熱を冷ます生薬を組み合わせた温清飲というエキス剤を併用したところ「赤みが引いてよくなりました」と笑顔の報告を受けました。

葛根湯加川芎辛夷「ガンコな鼻づまりが改善」(Rちゃん、8歳)

(2010年2月掲載)

 幼児期から近所の開業医で喘息とアレルギー性鼻炎の治療を受けていましたが、頑固な鼻づまりに悩まされていました。「たけい小児科・アレルギー科」に通い始めていくつかの薬を試し、2年かかって現在の治療に落ち着きました。今は鼻づまりも楽そうで落ち着いています。

飲ませ方の裏技公開!

 最初のうちはお薬ゼリーに混ぜて飲んでいました。今はお湯に溶かして飲めるようになりました。

院長のコメント
 Rちゃんは4歳頃に喘息とアレルギー性鼻炎と診断され、近くのアレルギー科標榜医院へ通院後、6歳のとき当院を初めて受診されました。治療を開始したところ、抗喘息薬は秋だけの使用で済みました。しかし、アレルギー性鼻炎に関してはいろいろな薬(↓)を試しても頑固な鼻づまりはウンともスンとも言いません。
 アレジオン、セルテクト、プランルカスト、
 小青竜湯葛根湯加川芎辛夷
 最後に辿り着いた組み合わせが「セルテクト+プランルカスト+葛根湯加川芎辛夷」でした。ステロイドの点鼻薬も併用しています。小青竜湯は「鼻汁〜鼻閉」によく効き、葛根湯加川芎辛夷は「頑固な鼻閉」によい印象があります。私は耳鼻科医ではないのであまり経験がありませんが、蓄膿症(=副鼻腔炎)の鼻づまりにも使用される漢方薬です。

黄耆建中湯「ステロイド軟膏が必要なくなりました」(Wちゃん、1歳)

(2010年2月掲載)

 乳児期から皮膚がカサカサになりかゆい湿疹ができて近くの小児科で軟膏をもらっていましたがなかなか良くなりませんでした。
 生後10ヶ月の時に「たけい小児科・アレルギー科」を受診し、はじめは保湿剤とステロイド軟膏を処方されて塗っていましたが、よくなったり悪くなったりの繰り返しでした。
 でも、漢方薬を飲み始めてからは湿疹やカサカサが良くなり、ステロイド軟膏を塗らなくても保湿剤だけで皮膚の状態が良好に維持できるようになりました。
 それから、食欲も出てきました。

飲ませ方の裏技公開!

 くすりをスプーンですりつぶして、ジュースすり下ろしたリンゴに混ぜて飲ませました。

院長のコメント
 Wちゃんは生後1ヶ月頃から湿疹ができはじめ、体全体に広がりました。近医で処方されたワセリンを塗っていましたがよくならず、当院を受診されました。
 初診の時に聞いた話では、お母さんの自己判断で食事制限(卵、小麦)をしていました。食べると湿疹が悪化する明らかなエピソードがなければ制限する必要はないことを説明し、制限をゆっくり解除するよう指導しました。
 湿疹はベースに乾燥肌があり、かゆみを伴い、慢性的に経過していることよりアトピー性皮膚炎と診断しました。
 保湿ケア&ステロイド軟膏療法を指導したところ、お母さんは熱心に実行し受診時はいつもしっとり肌でしたが、湿疹の状態は一進一退。そこで飲み薬の併用を考えました。西洋医学の抗アレルギー剤はかゆみはやわらぎますが湿疹が改善する印象はないため、私は漢方薬を選択します。ふだんから便秘傾向もあるようなので、黄耆建中湯を選択しました。
 黄耆建中湯は食が細く虚弱な子どもの健康を底上げする小建中湯に皮膚を強くする黄耆という生薬が加わった薬です。
 飲み始めて1ヶ月で湿疹が徐々に落ち着いてきて、お母さんの言うとおりステロイド軟膏を使わずにコントロールできるようになりました。そういえば食物アレルギーの検査はしていませんね・・・忘れていた、というより必要を感じませんでしたので今後もやる予定はありません。
 なお、便秘は解消したわけではなく、下剤も併用中です。

黄耆建中湯「水いぼが消えました!」(K君、4歳)

(2010年2月掲載)

 3歳の時、小さな水いぼがいくつもできて増えてきました。皮膚科に行くべきか Dr.武井に相談したところ、「小さくて取りづらそうだから、まず飲み薬を試してみては?」と勧められ、漢方薬を始めました。すると増えるスピードが鈍り、元々あった水いぼも萎んできて数ヶ月で消えてしまいました。
 風邪を引いたときも漢方薬を処方してもらってます。鼻水と痰が絡んでつらそうなときによく効きます。

飲ませ方の裏技公開!

 苦味がないので普通に飲んでいます。
 そのまま「カッ」と飲めるんです。

院長のコメント
 K君の漢方初体験は生後5ヶ月の時。風邪を引いて鼻閉がつらくて母乳が飲めなくなり、麻黄湯を試して少し改善したとカルテの記録にあります。
 今回水いぼ(医学名は『伝染性軟属腫』)に試した漢方は黄耆建中湯です。黄耆という生薬は皮膚免疫を強くするとされています。内服開始後3ヶ月で消えました。本来治るまでに1年くらい罹りますから効いたのでしょう。飲んでいる間は食欲も出て元気になったというおまけ付き。
 実は、西洋医学には水いぼを治す飲み薬がありません
 皮膚科に行くと摘除(むしり取る)、冷凍凝固、硝酸銀塗布など、その先生によりいろいろな方法で処置しているようです。最近「何もしないで様子観察」という先生も出てきました。
 この黄耆建中湯、試してみて半分くらいの患者さんに効く印象があります。残念ながら全員ではありません。「痛い思いをする前に試してみては?」というスタンスで処方しています。

小青竜湯・麦門冬湯「鼻はこの漢方、咳はこの漢方」(S君、2歳)

(2010年2月掲載)

 風邪を引いて、鼻水・鼻づまりがつらそうと訴えたら「漢方薬を試してみますか?」勧められました。飲ませたら夜の鼻づまりが軽くなり眠れるようになりました。
 別の風邪を引いて、今度は夜間の咳込みがつらそう。痰が切れそうで切れなくてかわいそうで見ていられません。相談したところ、今度は違う漢方薬が処方されました。これもよく効きました。

飲ませ方の裏技公開!

 おくすり大好き、漢方大好きな子なので苦労はしませんでした。
 お湯に溶かしてそのまま飲んでます。

院長のコメント
 S君は鼻汁/鼻閉がつらいときは小青竜湯痰が切れない乾いた咳込みがつらいときは麦門冬湯を処方して、両方よく効きました。特に小青竜湯の効き目はよかったようで、お母さんが子どものくすりを拝借して飲んでしまったと告白されました(笑)。
 現在は、残りの漢方をストックしておいて、症状の種類により使い分けているようです。
 実は、風邪に使う漢方薬は10種類をゆうに超えます
 体力のあるなし、風邪の初期・中期・回復期、症状により細かく使い分けます。風邪の症状は日々変わっていきますから、本来は自分に合う漢方薬を数種類常備しておいて、引き始めはコレ、長引いたらコレ、この症状の時はコレ、と使い分けるのがベストと思われます。
 例えば体力が見かけほどない私の場合・・・熱の出始めには桂枝湯、数日経ってもよくならないときは柴胡桂枝湯(頭痛や体が痛くてつらいとき)、小柴胡湯加桔梗石膏(喉の痛みが続く時)、他に鼻風邪の時は苓甘姜味辛夏仁湯、喉がいがらっぽくて声が出なくなる時には麦門冬湯・・・等々。

小柴胡湯加桔梗石膏「扁桃炎と中耳炎の回数が減少」(U君、3歳)

(2010年2月掲載)

 扁桃腺が大きく、のどが赤くなるとすぐ熱を出していましたが、漢方薬を飲み始めてからは熱を出す回数が減りました。
 鼻水が出るとすぐに中耳炎に罹っていましたが、それも減りました。

飲ませ方の裏技公開!

 お湯に少し浸して、そのまま飲ませました。

院長のコメント
 U君は1歳で保育園へ入園した頃から中耳炎を反復し、長らく耳鼻科通院をしていました(鼓膜切開を何度も経験済み)。良くあるパターンですね。
 虚弱な印象から黄耆建中湯を試してみましたが、元気にはなったものの中耳炎・扁桃炎は相変わらず。3歳時に扁桃肥大からくる無呼吸もみられるようになりました。耳鼻科系の感染症によいとされる小柴胡湯加桔梗石膏を試したところ、上記のような効果が得られました。
 しかし、いびき〜無呼吸が消えたわけではなく、今後耳鼻科で扁桃摘出手術が必要かどうか相談する予定です。
 この薬、咽頭痛が長引く風邪には当院スタッフの一番人気です。
 この薬を処方する度に思い出す患者さんがいます。小学校低学年の男児で、溶連菌性咽頭炎を12回(当院の新記録)も繰り返し、私の手に負えず耳鼻科を紹介しました。案の定「扁桃を手術で取りましょう」という話になりましたが、どうしてもイヤだと戻ってきてしまいました。「飲み薬で何とかなりませんか?」と頼まれ、いろいろ調べたところこの薬に辿り着きました。苦い薬ですが「手術を避けたい」という気持ちで本人は頑張って飲みました。するとどうでしょう。その後1回も起こさなくなったのです。これには家族も驚き、処方した私もビックリしました。半年内服して終了としましたが、その後はたまに風邪を引いて顔を見せる程度です。もちろん、手術はしていません。

麦門冬湯「喉頭炎が軽く済むようになりました」(R君、2歳)

(2010年1月掲載)

 息子はのどが弱く、赤ちゃんの頃「クループ(喉頭炎)」で2回入院しました。今でも風邪を引くと声がかすれ、呼吸もゼーゼーしてしまうことが多く、とても心配していました。そんな時「たけい小児科・アレルギー科」で漢方薬を処方していただき、症状もやわらいでとても安心できました。

飲ませ方の裏技公開!

 「飲ませるコツ」(※)を教えていただき、小さい子どもでも嫌がらずに喜んで飲んでくれます。一番気に入っている飲み方は、くすりをコップに入れ、水を少量加えてから電子レンジで数十秒加熱し、砂糖を加えてよく混ぜて、冷ましてから飲ませます。

※ 「飲ませるコツ」は右側の「上手な飲ませ方」をご参照ください。

院長のコメント
 R君は喉頭炎(のどの奥の声帯付近の炎症が強く、声がかすれてケンケン・ゼーゼーする風邪)で乳児期に2回入院歴がありました。夜悪化して家族が切なくなるイヤな風邪です。
 当院を受診されたとき、やはり声がかすれ気味。のどを潤すと楽になるかな、と考え麦門冬湯を試したところ、夜間の咳が軽く済んだようで何よりです。以降、風邪を引くたびに処方を希望されています。
 R君以外にも喉頭炎になりやすい子、結構いますね。
 さて、麦門冬湯は本来、風邪が長引いて乾いた咳・痰が切れそうで切れない咳が連続してつらいときに使用する漢方です。潤って痰が切れるようになり、咳込みも軽減します。以前、百日咳の咳込みで眠れず「夜が来るのが怖い」と訴えていた大人の患者さんに処方したら「どの薬よりも効いた」と喜ばれた経験があります。
 実は私も時々この薬のお世話になっています。外来診療が混んでしゃべりすぎで声がかすれて出にくくなったときに飲むと、のどが潤って楽になるのです。
 選挙カーのウグイス嬢の声がれにも効くと聞いています(笑)。

小青竜湯「鼻水・鼻血が減りました」(K君、7歳)

(2010年1月掲載)

 風邪薬として処方された漢方薬がよく効いて、長く飲んでも大丈夫と聞きしばらく続けてみたところ、以前から気になっていた鼻症状(鼻汁・鼻出血)に悩まされなくなりました。
 漢方薬という安心感もあり、子ども自身も喜んでいます。飲み始めてから活発な動きが見られるようになり、続けて飲んでいきたいです。

飲ませ方の裏技公開!

 錠剤なので飲ませる苦労はありませんでした。
 ただ、飲んだことを褒められると、次に飲むときに「平気だよ」という様子を親にアピールしながら飲んでくれます。

院長のコメント
 K君は1歳の頃発症した喘息で入院したこともあります。当院を受診されたのはつい最近の小学1年生の秋。ふだんから朝方痰が絡んで、それが切れるまでスッキリしないとのことで西洋医学の抗アレルギー薬を開始したところ、痰が減りました。喘息のくすぶりだったのですね。
 しばらくして鼻風邪を引き、しかし喘息児にはふつうの鼻水止めは喘息発作の悪化因子になり得るので漢方薬の小青竜湯を勧めました(この薬は例外的に錠剤もあります)。これは鼻〜喉〜気管支にたまった余分な水を捌いてくれるイメージの薬で、喘息にもアレルギー性鼻炎・花粉症にも用いられます。すると効果てきめん、しばらく続けたいとの希望あり。数ヶ月後の使用感は「鼻症状は楽になるし、鼻血もでなくなった」と喜ばれでいます。アレルギー性鼻炎だったと思われます(小児喘息の約8割に合併します)。さらに意外なことに、「元気が出てきた」とのうれしい報告もありました。夜熟睡できて目覚めがよくなったのかな?

葛根湯加川芎辛夷「1年中続く鼻水・鼻づまりが改善」( T君、8歳 )

(2010年1月掲載)

 幼児期に「通年性アレルギー性鼻炎」と診断され耳鼻科やアレルギー科に通院しましたが、鼻づまりがなかなかよくならず、8歳の時に「たけい小児科・アレルギー科」を受診しました。西洋医学のくすりと漢方薬を併用することでかなり楽そうになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 元々、粉も錠剤も嫌がるので飲ませるのに苦労しています。
 粉の場合、量が多いので1/3づつオブラートに包んで飲みました。錠剤の場合は大きい粒(1cm弱)を1回3錠なので、一粒ずつ飲みます。どちらの場合も本人が飲みやすい量に分けて、あわてずに飲むと失敗が少ないようです。

院長のコメント
 T君は当院受診前にアレルギー性鼻炎に対する一通りの西洋医学的治療を経験済みでした。そこで、漢方薬の小青竜湯を併用したところ、今までにない効果が得られました。抗アレルギー薬は種類によっては眠くなる副作用が出やすいのですが、小青竜湯はどちらかというと目を覚ましてくれるので「眠気は差し引きゼロ&効果は2倍」とおいしいところ取りの治療です。
 さて、T君の後日談です。
 やはり鼻づまりがつらいときがあり、小青竜湯を葛根湯加川芎辛夷へ替えてみました。すると「鼻で息ができるようになった!」と喜びの声。鼻の穴を観察すると、いつも粘膜が腫れてふさがっていた穴に隙間ができているではありませんか!

小青竜湯「鼻水ジュルジュルがよくなり眠れるように」(S君、0歳)

(2010年1月掲載)

 生後4ヶ月頃から毎月のように風邪を引くこの子。毎回咳よりも鼻水がすごくて処方されたシロップのくすりを飲んでいましたが、なかなかよくなりませんでした。1週間以上長引いたときに「漢方薬を試してみますか?」と勧められて飲ませたところ、数日でよくなったのでビックリしました。その後は風邪を引いて鼻水がひどいときは漢方薬を飲ませることで早く治っているのを実感してます。

飲ませ方の裏技公開!

 ミルクを飲ませる前に指につけて口の中に入れていたのですが、ザラザラ感がイヤそうだったので、お湯に溶かして飲ませたら、アラ意外(!)、おいしそうに飲んでくれました。

院長のコメント
 S君の漢方初体験は生後5ヶ月の時でした。風邪を引いて鼻水/鼻づまりが苦しくて熟睡できないときに麻黄湯を少量ずつ飲ませたところ、鼻づまりが楽になった様子。
 次は生後7ヶ月のとき(上記)。鼻水/鼻づまりに加えて痰の絡んだ咳〜ゼーゼーの風邪(おそらくRSウイルス感染と思われます)。診察時は多量の鼻汁でジュルジュルゼロゼロ溺れかけている感じ。一般の西洋医学薬では効果が得られず、小青竜湯を併用したところ、鼻症状が改善に向かい乗り切ることができました。
 乳幼児に飲ませるために、お母さん方はいろいろ工夫して味をごまかす涙ぐましい努力をされています。しかし子どもの味覚は不思議なもので、ヘンに甘くするより、お湯に溶かすだけでゴクゴク飲んでしまうことも珍しくありません。「体に合う漢方薬はおいしく飲める」と言い伝えられてはいますが・・・。

黄耆建中湯「冬のカサカサかゆい肌が改善」(M君、3歳)

(2009年12月掲載)

 毎年冬になると肌が乾燥して痒いと言い出し、特にお風呂上がりと寝るときはたいへんなのですが、咋秋から漢方薬を飲み始めて痒がる頻度が減りました。
 それから、ひどいと便が4日も出ないくらい便秘症なのですが、漢方薬が効いているようで、最近は2日に1度は便が出るようになりました。

飲ませ方の裏技公開!

 少量のミルクココア(ホット)に混ぜて飲ませています。
 ミルクココアの量が多すぎると残してしまうので注意!

院長のコメント
 M君の漢方初体験は1歳の時でした。「食が細い、体重がなかなか増えない」との訴えに小建中湯を処方したところ、飲めて食欲が出たとカルテの記録にあります。
 その後、かゆい湿疹に悩まされ皮膚科へ通院するも改善と悪化を繰り返し、当院へ相談に見えました。アトピー性皮膚炎治療ガイドラインに沿って診療してもやはり皮膚の状態は落ち着かず、漢方薬を試してみることにしました。数種類試した後(飲めなかったり効かなかったり)、便秘がちであることに着目し黄耆建中湯を処方したところ湿疹と便秘の両方が改善してニコニコ。
 最近は時間が来ると「おくすりのまなきゃ」と自ら進んで飲んでいるそうです(笑)。そのかわいい姿が目に浮かびます。