【喘息】三洋電機DC、集塵能力を向上した空間清浄サイクロン「airsis(エアシス)」を発売
(2010.9.1:日本経済新聞)
0.08μm以上の微粒子をほぼ100%キャッチ(※1)へ進化した空間清浄サイクロン「airsis(エアシス)」を発売
三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社は、“空気までお掃除する排気のキレイなクリーナー”空間清浄サイクロン「エアシス」を2007年より発売してきました。
近年、日本の高気密化した住宅環境では、アレルギー疾患増加の背景もあり、室内空気への関心が高まっています。家電においては空気清浄機などの高機能化と需要拡大傾向が挙げられますが、掃除機においても、床面をお掃除するだけではなく、お部屋の空気も清浄するソリューションとしての役割も要望されるようになっています。
今回、当社は床も空気も掃除する“空間清浄スタイル”をさらに追求。新商品では集塵能力をさらに進化させ、0.08μm以上の微粒子をほぼ100%捕塵し(※1)、細菌・ウイルスもキャッチ(※2)するとともに、新ブラシ搭載でハウスダストが溜まりやすい部屋の隅、角、すき間も一気に掃除ができる「エアシス」を10月21日に発売します。
特長
(1)0.08μm以上の微粒子をほぼ100%捕塵し(※1)、細菌・ウイルスもキャッチ(※2)
「空間清浄サイクロン」
(2)キレイな空気を循環させ約20%(※3)アップのスピード空間清浄を実現
「エアブロック」+「エアシス気流」
(3)ハウスダストが溜まりやすい隅、角、すき間も一気にお掃除
「隅・すき間一発! 逆立ちパワーブラシ」搭載(当社独自機能)
(※1) 当社試験ゴミ(タルク)による当社試験結果。粒子径0.08μm以上の微細塵を約99.99%捕塵。
(※2) 細菌捕じん率99.9999% ウイルス捕じん率99.999% 試験機関:(財)北里環境科学センター 遮蔽性能評価試験。
(※3) エアブロック・エアシス気流機能無しの2008年発売の当社従来品SC-XD1000との比較。当社試験方法による当社試験結果
【花粉症】猛暑:余波 来春、花粉の量5倍に?
(2010.8.31:毎日新聞)
◇体調
9月も厳しい残暑が続いた場合、人の体にはどんなリスクが生じるのか。健康に対する気象の影響に詳しい気象予報士、村山貢司さんは「夏バテ」の継続と学校での集団熱中症を懸念する。「日中の高い気温が体に負担を与えており、熱帯夜のせいで不規則な睡眠が続けば体調を崩しやすい」。その結果、免疫力が下がり、感染症などの病気にかかりやすくなるという。
酷暑がもたらす間接的な影響として、来春に花粉症が増える可能性もあるという。光合成で大量の糖分ができれば、花粉を作るスギの雄花も多くなるためだ。村山さんは「暑い日が続けば、スギとヒノキの花粉の量は、今年の5倍以上になる可能性がある」と話す。
【喘息】アセトアミノフェンの使用はティーンの喘息や他のアレルギー性疾患と関連
(健康美容EXPO:8/23)(HealthDay News 8月13日)
タイレノールとして最もよく知られる解熱鎮痛薬アセトアミノフェン(※日本国内で販売されている製品は、含有量、用法・用量が国外の製品とは異なる)を定期的に使用している世界各地のティーンでは、使用経験がない者に比べて喘息を有する可能性が2倍以上であることが、新しい研究で示された。また、同薬の使用は、青年期の湿疹や鼻結膜炎、アレルギー性鼻充血(鼻閉)のリスク増大とも関連していた。
ニュージーランド医学研究所 Medical Research Institute(ウェリントン)内科教授のRichard Beasley博士らによる今回の研究では、「小児期における喘息とアレルギー性疾患に関する国際研究(ISAAC)」に参加した50カ国の13~14歳の小児32万3,000人近くが、アセトアミノフェンの使用、喘鳴(ぜんめい)、鼻閉、再発性の痒みを伴う発疹の既往に関する質問票に回答した。“中頻度”使用者は前年に1回以上、“高頻度”使用者は前年に月1回以上の同薬の服用を報告した小児とした。
研究の結果、高頻度使用者の喘息リスクは使用歴のない小児のほぼ2.5倍で、中頻度使用者では43%高かった。鼻結膜炎を有する可能性も高頻度使用者は2倍以上で、中頻度使用者はリスクが38%高かった。湿疹は、高頻度使用者ではリスクが99%、中頻度使用者では31%増大した。また、使用頻度と喘息症状の重症度との関連も示され、高頻度使用者では重症の喘鳴で睡眠が妨げられ、発話能力が制限される可能性が2.75倍であった。
Beasley氏は「因果関係(causation)を仮定することはできないが、大きく異なるコミュニティ、疾患や生活習慣のパターンにおいても関連がみられた。他のすべての研究と合わせると懸念がある」と述べている。研究結果は医学誌「American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine(呼吸器・クリティカルケア医学)」オンライン版に8月13日掲載された(印刷版にも掲載予定)。
アセトアミノフェンと喘息との関連は、同誌に掲載されたエチオピアの小児を対象とした別の研究でも認められたが、湿疹との関連は認められなかった。米コロンビア大学(ニューヨーク)のMatthew Perzanowski氏は「これら2件の研究は、アセトアミノフェンと喘息やおそらく他のアレルギー性疾患が関連するという増加しつつあるエビデンス(科学的根拠)にさらに寄与するものである」という。タイレノールを製造しているマクネイル・コンシュマーヘルスケアMcNeil Consumer HealthCare社は、アセトアミノフェンと喘息の因果関係を示す前向き無作為化対照試験がない点を指摘。別の専門家は、それでも同薬の使用制限はおそらくよい考えであるとしている。
【化学物質過敏症】シックスクールの奥州・胆沢一小 体育館で分散授業
(2010.8.19:河北新報社)
校舎の改修工事が原因で児童19人がシックスクール症候群と診断された奥州市胆沢一小(児童418人)で18日、2学期が始まった。児童はこれまでの校舎ではなく、体育館や近隣の中学校、公民館など5カ所に分かれての授業を余儀なくされた。
始業式は同小に隣接する小山公民館で行われ、渡辺唱光校長が「空気をきれいにする作業をしているため校舎は使えません。戸惑うところもあると思いますが、学習と生活に励んでください」と説明した。
全14クラスは同小から半径約400メートル以内にある市施設に分散して授業を受けた。最も離れているのは渡辺記念館で、歩いて5分かかる。同小の体育館は高さ約2メートルの木製パネルで六つに仕切られ、3、5、6年生の6クラスが使用。大型の扇風機も置かれた。
市教委によると、分散授業は、改修工事を終えた校舎の総揮発性有機化合物量(TVOC)が国の基準値(1立方メートル当たり400マイクログラム)の半分以下になるまで続けられる。
市の「シックスクール対策会議」は発症者の治療費や通院の交通費など全額を市が負担する方針を決定。重症化した児童が自宅近くの農薬散布にも反応し、生活できなくなっているという苦情も報告され、市営住宅の提供も検討している。
【化学物質過敏症】社説:シックスクール/子どもたちの健康最優先に
(2010.8.16:河北新報社)
学校現場で児童や生徒がシックハウス症候群の症状を訴える「シックスクール症候群」が東北でも顕在化している。
校舎などの工事に伴い発散するホルムアルデヒド、アセトアルデヒドといった揮発性有機化合物(VOC)が原因とされることが多い。学校や行政の対応が不十分で被害を拡大させたケースもある。子どもたちの健康を守ることを第一に考えた対策が求められる。
奥州市胆沢一小では今年2月、当時4年生の女児2人が頭痛などを訴え、うち1人がシックスクール症候群と診断された。同校は昨年8月から校舎の大規模改修工事中で、使用された接着剤などによるVOCが原因とみられている。
学校側は全教室に浄化作用のあるEM菌(有用微生物群)を散布するなどの対応を取ったが、工事は継続された。その結果、6、7月にも多数の児童が異臭による体調不良を訴え、これまでに最初の女児を含め計19人がシックスクール症候群と診断された。
奥州市教委は新たな被害児童が出たことを受け、工事の一時中断と夏休みの前倒しを決定。さらに、18日に始まる2学期の授業は当面、校舎の使用を見合わせることも決めた。早い段階で代替教室の確保など抜本的な対策を取っていれば、被害の拡大を防止できた可能性が大きい。学校や市教委の認識が甘かったと言える。
宮城県内でも今春、仙台二華中高(仙台市)と白石高(白石市)の新校舎体育館で、厚生労働省の基準を超えるVOCの一つが検出されていたことが明らかになった。県教委は換気の徹底などVOCを低減させる措置を講じることで、施設の使用は可能と判断した。
ところが、二華中高では6月に入って、高校2年の女子生徒が頭痛や吐き気などを訴えた。いったんは基準内に収まっていたVOCが再び増加していた。化学物質の多くは、気温や湿度が上がると発散量が増えるとされる。対策には、こうした要素も加味することが必要だろう。
胆沢一小で対応が後手に回った背景にも、2月の段階でVOCの測定結果が基準をクリアしていたことがある。「子どもは大人より化学物質の影響を受けやすい」と指摘する専門家もいる。基準を絶対視せず、発症状況などを見極めた上で柔軟に対応することが不可欠だ。
アレルギーや化学物質過敏症の子どもは増えている。体質的な個人差もあることから、シックスクール症候群の対策も一様ではないという難しさを抱えているが、保護者が学校の安全性に寄せる信頼感は大きい。子どもたちの健康を阻害するような事態には、最優先で敏感に反応していきたい。
ハチから身を守る…黒い服装・香水・整髪料はNG!
(2010.8.11:スポーツ報知)
毎年、夏の終わりから秋にかけハチに刺される被害が続出している。繁殖期を迎え最も攻撃的になるためだ。そこで今回のテーマは「ハチから身を守る方法」。兵庫医科大学病院(兵庫県西宮市)皮膚科准教授の夏秋優先生は「刺されるたびに反応が強くなる人は呼吸困難、血圧低下などのショック症状を起こす恐れがある」と注意を呼び掛ける。野外に出掛けるときは黒い服装や香水・整髪料は禁物という。
昨年も関西各地でハチの刺傷事故が相次いだ。
▼兵庫県宝塚市 ゴルフ場でギャラリー11人(8月21日)▼京都市 登校中の中高校生ら48人(同25日)▼京都府与謝野町 マラソン大会でランナー約30人(9月20日)。
いずれも軽症ですんだが、ハチ刺されはアナフィラキシーショックという急性症状を起こし、死に至ることもあるので怖い。今月2日には、北海道倶知安町で46歳女性が登山中に刺されて呼吸困難に陥り、死亡した事案が発生している。
厚生労働省の調査ではスズメバチやアシナガバチなどによる全国の死者は2008年までの30年間で951人。1年平均で約32人に上る。最近はやや少なくなってきたが、それでも毎年20人前後が犠牲になっているのだ。
「ハチに刺された経験のある人の場合、次に刺されたときハチ毒にアレルギー反応を起こすことがある。全身がかゆくなり、息苦しさや吐き気を伴うときは要注意。そのまま意識がなくなり血圧が一気に下がって30分以内に息を引き取ることも」。これがアナフィラキシーショックだ。
ハチ刺されは2回目が怖いといわれるが、「アレルギー反応の起こり方は人によってさまざま。刺される頻度の多い人の方がより危険といえる」。ハチ毒に対しアレルギーを持っているかどうかは血液検査で1週間程度で分かるという。
ハチに刺されたときの対処法は?
夏秋先生は〈1〉毒を素早く絞り出す〈2〉患部より上を軽くしばり毒が回るのを遅らせる〈3〉安全な場所で横になって患部を冷やす〈4〉刺された手に指輪があれば外す―などを挙げる。ただ「全身のかゆみや息苦しさ、気分が悪いなどの症状が表れたら、一刻も早く救急車を呼ぶ必要がある」。
ハチが攻撃してくるのは幼虫やさなぎが詰まったコロニー(巣)を守るため。ハチから身を守る第一は巣に近寄らないことだ。「巣へのいたずらは厳禁。ハチを追い払ったり、棒を振り回したりすることも、逆にハチを興奮させるので危険」
ハチは黒い色を攻撃する習性がある。このため「白い帽子と長袖姿の方が安全」。また「ハチは香水や整髪料の香りに引き付けられるので、山歩きの際には禁物」。仲間に敵の存在を知らせる警戒ホルモンと同じような揮発性物質が含まれているためらしい。
虫除けスプレーは「蚊など吸血性の虫にはある程度効果があるが、ハチには効き目がない」。ただ殺虫剤は有効なので、野山には殺虫スプレーを持って行くといいそうだ。
◆症例
▼60歳代女性 2002年夏、庭でスズメバチに腕や背中を刺された。このときは腫れた患部の治療だけですんだが、その2年後に、今度はアシナガバチの巣を駆除しようとして左腕を刺された。全身がかゆく、顔面が腫れて意識障害、血圧低下のショック状態に。救急搬送され、点滴治療などで事なきを得た。
兵庫医科大学病院でハチ毒に対する血清中の抗体を測ったところ、アシナガバチでクラス4、スズメバチで同3を示した。クラス2以上で即時型アレルギー反応を生じやすくなるといわれており、今後もショックを起こす可能性が高い。このためハチに近づかないよう指導するとともに、万一に備え応急処置用のアドレナリン自己注射薬を処方した。
◆スズメバチ
肉食で頑強なあごと毒針が武器。最大のオオスズメバチは昆虫界で食物連鎖の頂点に立つ。主に地中に巣を作り、集団でほかのハチの巣を襲う。キイロスズメバチは小さいがオオスズメバチと並んで攻撃的。スズメバチは巣の周辺で物音や振動があれば、警戒するハチが相手の周りを飛び回りながら、あごをカチカチさせたり、大きな羽音を立てたりする。その威嚇が無視されると毒針で攻撃してくる。毒針は産卵管が変化したもので刺すのはメスだけ。ミツバチは一度刺すと毒針が抜けて死ぬが、スズメバチは何度でも刺すことができる。
【化学物質過敏症】児童の健康より工期優先?校舎改修でシックスクール
(2010.8.11:河北新報社)
校舎の改修工事が原因で、奥州市胆沢一小(児童418人)の児童19人がシックスクール症候群と診断された。夏休みは1週間前倒ししたが、抜本的な対策を取られないまま被害が拡大した現状に、保護者から怒りの声が上がっている。背景には市教委の危機意識の希薄さや、工期優先という「大人の論理」が見え隠れする。
<学校に不信感>
「学校が原因で子どもが病気になるなんて想像すらしていなかった。学校は安全と信じていた」。7月にシックスクール症候群と診断された小4男児(9)の母親は不信感をあらわにする。
男児は皆勤賞をもらうほどの健康優良児だった。6月下旬、帰宅後に疲労を訴え、約1週間後に頭痛や吐き気で寝込んだ。最近は洗剤のにおいや排ガスにも反応し、日常生活に支障を来すようになったという。
母親が驚くのは、息子が発症する約3カ月も前に同じ教室で学ぶ児童が「シックスクール」と診断されたことだった。「なぜ放置したままなのか」とあきれる。
6月に娘を転校させた父親も「3月にシックスクールに診断され、学校は環境面で何一つ改善しない。そんなバカなことがあるか」と怒りが収まらない様子だ。
確かに学校や市教委は目立った対策を講じていない。教室変更や時限短縮の措置は取らず、全教室に浄化作用のあるEM菌(有用微生物群)を散布した程度。7月に入ってようやく、23日の夏休み入りを16日に早めた。
対策が後手に回ったのは、人体に影響を与える揮発性有機化合物の室内濃度測定で、基準値を下回ったからだ。
最初に児童がシックスクールに似た症状を訴えたのが2月中旬。2月8日時点で基準値100以下のホルムアルデヒドは31、基準値260以下のトルエンは105だった。7月3日時点でも、それぞれ36.6、15.9の値にとどまった。
市教委学校建設推進室の藤原修室長は「夏休み後に体育館の改修工事を控え、工期をこれ以上延ばせなかった」と説明。渡辺唱光校長も「毎朝、健康調査をしたが、医者ではないのでよく分からなかった」と釈明する。
市教委や学校の対応に、アレルギー症状に詳しい国立病院機構盛岡病院の水城まさみ医師は「日常の生活空間でホルムアルデヒドはほとんど検出されない」と指摘。「2けたの数字が出た時点でかなり高い数値で、子どもは大人よりも化学物質の影響を受けやすい。1人が発症した時点で、少なくとも教室を変更するなど対応を取るべきだった」と問題提起する。
全国でいち早くシックスクール問題に取り組んだ埼玉県教委保健体育課の担当者も「発症者を増やさないよう、まずは工事を一時中止した上で対応を検討した方が良かった」と言う。同県教委はマニュアルに沿って、体質的に化学物質に弱い児童・生徒を学校側が把握するよう徹底している。
<2学期が心配>
胆沢一小では18日、2学期の始業式が行われる。問題の改修工事は夏休み中に完了するが、化学物質の飛散を完全に抑えられる保証はない。
同校PTAの阿部洋司会長は「児童がきちんと2学期から登校できるかどうか心配だ。環境改善などの要望書を市に提出した」と子どもの健康を最優先にした対応を求めている。
<奥州市胆沢一小のシックスクール問題>
昨年8月に校舎の大規模改修に着工。今年2月17日、当時小4の女児2人が校舎2階の仮教室で「接着剤のにおいがする」と頭痛などを訴えた。うち1人が3月5日、シックスクール症候群と診断され、6月に市内の別の小学校に転校した。これまで児童19人がシックスクール症候群と診断され、全校児童の約2割に当たる74人が体調不良を訴えている。
【喘息】黄砂の日ご用心、児童ぜんそく黄信号
(2010年8月10日:読売新聞)
黄砂が中国大陸から飛来した日は、児童がぜんそくの発作で入院するリスクが3倍以上に高まることを、京都大学の金谷久美子医師と伊藤功朗助教らが突き止めた。
黄砂が微生物や大気汚染物質を運ぶことは知られていたが、子どもたちの健康に深刻な影響を及ぼしている実態が浮き彫りになったのは初めて。米国胸部疾患学会誌で発表した。
金谷医師らは2005-09年の2-4月、富山県内の基幹8病院にぜんそくで入院した1-15歳の計620人について、入院する前の1週間に黄砂が飛来した日があったかどうか、環境省の大気測定データで調査。さらに、入院とは無関係な期間の黄砂の有無も調べ、黄砂と入院との関係を比較した。
その結果、黄砂当日に入院するリスクは普段の1・9倍、小学生に限ると3・3倍高いことがわかった。また黄砂の飛来から1週間は、入院リスクが普段の1・8倍という高い状態が続いていた。男子は黄砂当日の入院が多いのに対し、女子は数日後に入院するケースが目立つという。
伊藤助教は「学校や家庭で気象庁の黄砂予報などを積極的に活用して、窓を閉めるなどの対策を講じれば、入院するほどの発作は減らせるのではないか」と話している。
【食物アレルギー】紀文食品、切り出し蒲鉾「HELLO KITTY かまぼこ」をリニューアル発売
(2010.8.10:日本経済新聞)
クリスマスやひな祭りには、期間限定デザインのパッケージを採用
株式会社紀文食品(本社:東京都中央区銀座、社長:保芦 將人)では、若年層の主婦やお子さまに好評の「HELLO KITTY かまぼこ」を、8月30日(月)より、全国でリニューアル発売します。
「HELLO KITTY かまぼこ」は、切っても切ってもハローキティの顔が現れるかわいらしいデザインの切り出し蒲鉾で、1998年の発売以来、お弁当のおかずなどに人気の商品です。
食物アレルギーに配慮して、小麦、卵、乳、そば、落花生、えび、かにのアレルギー特定原材料7品目は使用していません。さらに、お子さまの成長に欠かせないカルシウムを、1パックあたり105mg配合しています。
今回のリニューアルでは、サンリオ監修のもと、よりハローキティが目立つパッケージへと変更しました。さらに、今年で創立50周年を迎えるサンリオの主要キャラクター、「リトル ツイン スターズ」や「マイ メロディ」、「ポムポムプリン」など、10種がパッケージに登場したデザインになっています。
また、通常パッケージのほか、季節やイベントに合わせ、期間限定のハローキティをデザインしたパッケージへと切り替えます。
【化学物質過敏症】尼崎で化学物質影響調査 母子対象に兵庫医大
(2010.8.3:神戸新聞)
アレルギーやぜんそくなど子どもの健康異変と化学物質との関係を探るため、胎児期から12歳まで追跡する6600人規模の疫学調査を、兵庫医科大(西宮市武庫川町)が尼崎市の母子を対象に来年1月から実施する。全国10万人を対象にした環境省調査の一環で、同市内でかつて深刻だった大気汚染の母体に対する影響についても確認したいという。(金井恒幸)
同省によると、子どもがぜんそくになる割合は過去20年間で約3倍に、ダウン症など先天性異常の発生頻度も25年間でほぼ倍増したとの統計があり、化学物質などとの関連を確認するため調査を計画。今年3月、全国15カ所の調査拠点に、疫学調査の実績がある兵庫医科大が選ばれた。
尼崎市を対象にしたのは人口規模に加え、自動車交通などによる大気汚染に悩まされてきた地域性を踏まえた。同市で来年1月から3年間に生まれるとみられる赤ちゃんの約半数にあたる計6600人の調査を目指す。同市や市医師会、産婦人科医などと連携し、協力を呼び掛ける方針。
調査対象の候補となっている化学物質はダイオキシンや水銀など100種類以上。妊婦の血液や尿、出産時の臍(さい)帯(たい)血から、化学物質の量などを測定、赤ちゃんの健康状態やその後の発育との関係を検証する。妊婦には食事内容や喫煙、飲酒の有無などを尋ね、生活習慣との関係も調べる。
子どもは12歳まで定期的に質問票や面接、採血を通して生活習慣や健康状態を調査。調査結果は対象者に伝え、健康維持に役立ててもらう。
調査を担当する同大学公衆衛生学講座の島正之教授(51)は「化学物質を含めた現代の環境が健康とどう関係があるのかを明らかにし、子どもがより健康に育つことにつなげたい」とする。
【食物アレルギー】アレルギーの子、安心料理 女子栄養大生がレシピ 埼玉・坂戸
(2010年8月2日:朝日新聞)
食物アレルギーの子どもがいる親を対象にした料理の実演交流会が8月17日、女子栄養大学(坂戸市)で開かれる。「栄養士の卵」の学生が専用レシピ(調理法)を考え、親子と一緒に料理をつくる。主催者は「学校給食や病院など子どもの食事に接する人にも来て欲しい」と呼びかけている。
◇
交流会は4回目。臨床栄養療法学研究室と調理学研究室、アレルギーの子がいる親の会「みれっと in 西部地区」が主催し、4年生を中心に学生15人ほどが参加する。
レシピは、栄養学部4年の横山咲さん(22)ら3人が親の会と話し合って考えた。ジャージャーめんは、小麦でなく、あわやひえのめんを使う。シューマイの皮には、キャベツの千切りを使用。ナムルは、ごま油ではなくネギ油でコクを出す。横山さんは「危険が少ない野菜を簡単にたくさん食べられるよう、何度も練った」と言う。
親の会代表の森田加奈子さん(38)=鳩山町=は「栄養士を目指す学生に、苦しむ親の声を知ってほしい」と話している。
アレルギーの原因食材は卵や牛乳、小麦が主だが、米、そば、大豆、魚介など多岐にわたる。食べると、かゆみなど様々な症状が起き、強い反応「アナフィラキシーショック」で死に至る危険もある。
森田さんの娘(7)は、小麦や米、ごまなどのアレルギーがある。給食は除去食が出ないため、原因食材が含まれる時は見栄えが同じような弁当を作る。「町の給食センターが献立や食材、調理法を教えてくれる。まだありがたい」
同大は、学校から企業まで子どもの食に携わる仕事に卒業生を送り出している。調理学研究室の松田康子准教授は「体験がないと、アレルギー対応は難しく考えがち。親の気持ちに触れ、耳を傾ける大切さを知ってもらえれば」と言う。
東京都内の小学校の管理栄養士山口恵実さん(23)は、交流会に参加した卒業生。3月、アレルギーの子がいる母親と面談した際、「給食は安全か」「担任や友達に理解されるのか」などの不安な様子が、交流会参加者の母親と重なった。安心してもらうため、密に連絡を取っているという。
親の会前代表の浅見智恵さん(41)=桶川市=は、交流会を「同じ思いの人と出会える場」と感じている。娘(11)が幼い頃は何を作って良いか分からず、先輩の助言や情報に救われた。「親が笑顔を取り戻す場にして欲しい」
交流会は午前10時から、坂戸市千代田3丁目の同大で。参加費千円。エプロン、三角巾(さんかくきん)、上履きが必要。申し込みは連絡先を明記し、NPO法人「みれっと」事務局にファクス(048・642・0608)で。8月2日締め切り。
■専門知識もつ栄養士育成を 識者指摘
文部科学省の2004年全国調査では、食物アレルギーを持つ小学生の割合は2.8%。昨年5月の県教育局の調査では、公立小学校の給食で食物アレルギー対応が必要なのは、全体の3.4%にあたる1万3481人にのぼる。
「みれっと」の久間佳代子代表理事によると、食材除去や代替食などの対応を拒否する学校はなくなりつつあるが、原因食材が誤混入するなど質に差があるという。
交流会で基礎知識の講話を担当する臨床栄養療法学研究室の渡辺早苗教授は「理解の差が対応の差につながる」と指摘する。学校だけでなく、研究室が08年に外食産業45社を調査した結果(回答数30社)、原因食材を表示していたのは約6割で、対応メニューがあったのは約5割だった。
渡辺教授は「アレルギーを学んでいる栄養士はまだ少ない」と育成の必要性を訴えている。(
【花粉症】スギ花粉飛散65%カット 福島県、実験に成功
(2010年08月01日:KFB福島放送)
福島県はスギの雄花を枯れさせる菌類を使い、スギ花粉の飛散を65%程度抑える屋内実験に国内で初めて成功した。
独立行政法人森林総合研究所(茨城県つくば市)との共同研究で、飛散防止剤の開発に向け弾みがついた。9月にも屋外実験を始め、80%以上の飛散抑止を目指し、飛散防止剤の散布に最適な時期を解明する方針。
防止剤開発で全国で増加傾向にあるスギ花粉症の患者の減少につながることが期待されている。
【基礎研究】消化管炎にアレルギー性も 好酸球関与、通常薬効かず
(2010.7.27:47NEWS)
慢性の食道炎や胃腸炎の一部に、頻度はまれだがアレルギーと関係の深い白血球の一種、好酸球がかかわるものがあることが知られるようになってきた。逆流性食道炎など別の病気と診断されやすく、標準的な薬が効かないケースもあるという。昨年発足した厚生労働省 研究班(代表者、木下芳一・島根大 医学部教授)は、実態調査などに取り組んでいる。
▽15年で10倍
この病気は「好酸球性食道炎」と「好酸球性胃腸炎」。好酸球は、体内に入った寄生虫をやっつけるなどの働きをするほか、さまざまなアレルギー疾患にも関与。例えばぜんそくでは、好酸球が気道の粘膜を傷つけ炎症を起こすことも引き金になるとされる。
木下教授によると、日本人では胃や小腸の好酸球性胃腸炎は比較的古くから知られていた。腹痛や嘔吐、下痢がひどく、栄養状態が悪化した患者らの血液を調べると好酸球の数が多く、内視鏡検査で炎症やびらん(ただれ)が見られる。さらに粘膜の組織を少し取って顕微鏡で見ても、好酸球が非常に多いという。
研究班は昨年から、日本消化器病学会の認定医療機関約1080施設から情報を集めている。患者は中年が中心で男女比はほぼ同じ。半数近くがぜんそくなど何らかのアレルギー疾患を合併していた。
▽縦じまや白斑
一方、近年患者の急増が指摘され注目されているのが好酸球性食道炎。スイスでは約15年の間に患者が約10倍に増えたとされる。木下教授らも2006年、国内初となる患者の報告を論文で発表した。
患者は69歳(当時)の男性。食事がつかえておいしく食べられないと訴えていた。「こうした人の大半は通常、胃酸が逆流して起きる逆流性食道炎。胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)が効くが、この患者さんには効果がなかった」と、木下教授。
内視鏡で見ると、食道の壁が厚くなり、縦方向のしまや白い斑点が見られたほか、環状に狭くなる部分もあった。組織検査でも好酸球が多く確認され診断が確定した。
研究班の調査でも、縦じまや白斑は日本人に多く見られるという。アレルギー疾患の合併も好酸球性胃腸炎と同様、半数近かった。
好酸球性食道炎にはPPIが効かないが、ぜんそくの標準治療薬であるステロイド吸入薬の効果がある。気管に吸い込まず、薬をいったん口の中にため、つばと一緒に飲み込む。吸入薬は局所的に作用するため副作用は少ないが、食道炎の治療には保険が使えない。重症の人にはステロイドの内服薬を用いる場合もある。
▽コントロール
木下教授は「好酸球性食道炎は医師の認知度が低いため、逆流性食道炎と間違われるケースが多いと思うが、PPIが効かない人などに内視鏡検査をする場合は、組織検査もしてほしい」と、診断の重要性を指摘する。
好酸球性胃腸炎も、粘膜に慢性の炎症や潰瘍が起きるクローン病、感染性の一部の病気などと区別することが重要。カプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡という装置の普及で、以前は難しかった小腸も検査しやすくなっている。治療はステロイドの内服が中心だという。
適切な治療で炎症をコントロールしないと、食道炎では食道が狭くなって風船を使って広げる治療が必要になったり、胃腸炎では腸閉塞や壁が破れる穿孔で外科手術が必要になったりする恐れもある。研究班は暫定的な診断・治療の指針を作成。これに合う患者の報告を求めながら、薬の投与期間や量の標準化、病状の進行度を血液で把握できる検査法の開発も進める。
【基礎研究】子供はほどほどに汚い環境で育てよ!清潔すぎは免疫力を弱める―中国紙
(2010年7月17日、中国紙・生命時報)
清潔すぎる環境で育てられた子供は免疫力が弱まり、丈夫な子に育たないという研究結果が報告された。
一人っ子が増えている中国では子供を大切に思うあまり、チリ1つ落ちていない清潔な環境で育てたがる親が多い。しかし、あまりにも清潔な環境で育てられた子供は免疫力が弱まり、アレルギーになりやすいという。記事によると、研究の結果、兄弟がいる子や小動物を飼っている子、農村で生活している子は、一人っ子で大事に育てられている子より、アレルギーやぜんそくにかかる確率が低かった。適度に汚れた環境の方が子供の免疫力を高めることが分かった。
記事は、子供を育てる家庭の注意点として、▽殺菌効果のある洗剤を使いすぎない▽チリ1つ落ちていないほどの清潔さを求めない―などを挙げている。
(院長のつぶやき)これは「衛生仮説(hygiene theory)」として以前から指摘されていることです。
【喘息】アレルギー児向けキャンプ参加募集 来月22日、群馬県藤岡で
(2010年7月22日:東京新聞)
群馬小児アレルギー親の会は来月二十二日、藤岡市保美濃山の「おにし青少年野外活動センター」で開くデイキャンプの参加者を募っている。
増加傾向にある食物アレルギーなどの子どもたちに野外活動を楽しんでもらおうと毎年主催。会員以外も参加できる。医療関係者が同行し、食物アレルギーに対応した料理作り、アレルギーに関する勉強・相談会、川や森の散策などを予定している。
参加料は大人三千円、小学生千五百円、未就学児千円、三歳未満無料。定員は親子約五十人。申し込みの締め切りは今月末。問い合わせは同会事務局=電0270(23)9855=へ。
(院長のつぶやき)昔は2泊3日の「喘息キャンプ」でした。医師になってから約10年間はスタッフとして参加していた私です。
金属アレルギーの原因と対処法
(2010年7月22日、日本経済新聞)
治療を受けてもなかなか治らない皮膚のトラブル。
その原因は身近な金属にあるかもしれない。
アクセサリーや時計の革バンド、化粧品の容器、
歯科治療の詰め物など、思い当たるものはない?
今までずっと平気でつけていたネックレスなのに、最近つけるとかゆくなるようになった。ピアスを開けたら耳が腫れ上がった。そんなときは金属アレルギーを疑ってみるべきだ。
◆ 汗で溶けた金属に体が“異物”と拒否反応
通常、人間の皮膚は金属に触れてもアレルギー反応を起こさない。ところが、汗や唾液(だえき)などで金属が溶けてできた“金属イオン”が体に入り、皮膚のたんぱく質と結合すると、それを体が“異物”とみなし、拒絶反応を起こしてしまうことがある。汗をかきやすい夏は肌の表面で金属がイオン化しやすく、金属アレルギーを発症する人が多い。
金属アレルギー研究の第一人者、中山皮膚科クリニックの中山秀夫院長は「金属アレルギーは体質などに関係なく、誰でも突然起こる可能性がある」と、説明する。
「やはりアクセサリーをつける機会の多い女性の方が発症率は高い。一番多いのは20歳前後でピアスの穴を開けたときに発症する人。歯の治療で今まで使っていなかった金属が口の中に入ったことをきっかけに発症する人も多い」(中山さん)。
どの金属にアレルギー反応を起こすかは、背中に20種くらいの金属を張って反応を観察するパッチテストで調べる。一番多いのは、身の回りで接触する機会が多いニッケル。イオン化したときの形が似ているので、ニッケルに反応する人はコバルトにも、また水銀に反応する人は金にも反応しやすいという。
「パッチテストで最初は反応が出なくても、遅れて反応が出る場合もあるので、6~7日目の反応も重要。一度発症すると金属アレルギーは一生続くが、生活の中から原因金属を取り除くことで症状はかなり軽減される」(中山さん)。
◆ 口内の金属は一気に除去 非金属素材で再治療を
症状が激しいときは、アレルギーを抑える内服薬や軟膏(なんこう)などが処方されることもある。だが、やはり治療の中心は原因金属の除去。歯科医師の村田優美さんは「口腔内の状態にもよるが、歯の治療に使われている金属の除去は一度にすべて行った方が治療の効果がわかりやすい」という。
歯科治療で使う金属はすべてアレルゲンとなる可能性があるため、原因金属を取り除いた後は、非金属素材に取り替えるのがベスト。村田さんは「今、アレルギー症状が出ていない金属でも、唾液などの作用で金属がだんだん溶け出すことによって、将来的に症状が出ることも多い。あらたに治療を受けるときの素材はセラミックやジルコニアなどの非金属にすると安全」と説明する。セラミックを使った詰め物の治療は健康保険が適用されない。1本の治療に15万~20万円ぐらいかかると考えておこう。
金属アレルギーの予防はなかなか難しいが、歯の治療に金属素材を使わない、アクセサリーはチタンなどアレルギーが出にくい金属を選ぶ、などを心がけたい。
★ こんなサインがあれば金属アレルギーかも?
□ ピアスの穴周辺が赤く炎症を起こしている
□ アクセサリーが当たるところがかゆい
□ 皮革製品が当たるところが赤くなる
□ アイメイクをした後などに肌の状態が悪化
□ 衣類の金属ボタンが当たる部分がかゆい
□ よく毛が抜ける
□ 金やプラチナ入りの化粧品を使っている
□ 最近、歯科で詰め物をしてから体調が悪い
□ 口内炎がなかなか治らない
□ 手のひらや足の裏に水ぶくれができている
◆ 金属アレルギー診療の流れ
金属でアレルギーを起こしていることがわかったら、まず原因金属の種類を特定。その金属が生活のどこで使われているかを追求して除去する。
「パッチテスト」・・・どの金属がアレルギーを起こすのかチェック
背中に17~20種類ぐらいの金属を張り、2日目、3日目、7日目と3回にわたって反応を観察。最初の2日間はお風呂に入れない。ただし、大量の汗をかくと正確な結果が得られないので夏は受けられない。全国で50カ所ぐらいの医療機関が実施している。費用は2000~8000円ぐらい。
↓
「原因金属の特定・除去」・・・金属が何に使われているのか追求して除去
眼鏡やアクセサリー、歯の詰め物などが原因の場合は取り除くのも簡単。しかし、鍋などの調理器具や食器、毎日使う道具など、診察室に持ちこめないため、医師が直接見ることができない金属が原因の場合は、特定や除去が難しい。医師の経験や知識、コミュニケーション能力がものをいう。
◆ 金属アレルギーの原因になるもの
指輪、アクセサリー類、時計、眼鏡フレーム
ニッケル、クロム、コバルトなど、アクセサリーに使われている金属に触れる部分が赤く腫れたり、かゆくなったりすることが多い。金具部分にチタンやセラミックを使ったアレルギーになりにくいアクセサリーもある。
歯の詰め物
虫歯の治療に使われた金属の詰め物や歯の矯正用ワイヤなどがアレルギーの原因に。最近はほとんど使われなくなったが、水銀を含む詰め物でアレルギーを起こす人が一番多い。古い治療をした歯がある人は注意が必要。
皮革製品
皮革製品の加工工程でクロムなどの金属が使われていることがあり、敏感な人はそれに反応してアレルギーを起こしてしまう。腕時計の皮バンド、バッグのストラップなど、直接肌に触れるものには注意を。
携帯電話
最近はプラスチックの膜でコーティングするなど、メーカー各社の工夫で少なくなってきたが、耳やほおなど携帯電話機の当たる部分が炎症を起こすことがある。古くなってコーティングがはげ、地金が出ている電話は要注意。
衣類・下着
ブラジャーのホックやワイヤーなどに反応する人も少なくない。ジーンズのボタンも裏側の金属部分が直接肌に触れやすい。布製の絆創膏(ばんそうこう)でカバーするか、厚めの布地を縫いつけてしまえば安心。
その他
化粧品かぶれと間違いやすいが、ビューラーやアイライナーの口金、ファンデーション容器などの金属にアレルギーを起こす人も多い。また、ニッケルアレルギーの人は100円玉や50円玉にもできるだけ触らないように。
【蚊アレルギー】いよいよ夏本番 『虫刺され』に注意
(2010年7月20日:東京新聞)
いよいよ夏本番。軽装で野外に出かけられる開放的な季節だが、気を付けたいのが「虫刺され」。強い痛みや腫れが続く場合などは受診が必要になることもある。原因となる主な虫の特徴や症状、予防法などを確認した。
かゆみや痛みなど虫刺されの特徴的な症状はなぜ起こるのか。東京医科歯科大の元臨床教授の岡恵子医師(皮膚科)は、かゆみについて「虫が刺したりかんだりする際に、皮膚に注入する唾液(だえき)や毒に対するアレルギー反応」、痛みは「刺す、かむなどによる物理的な刺激と、注入される毒などの作用が複合して起こる」と解説する。
かゆみを引き起こす代表例は蚊だ。刺されるとアレルギー反応は二段階に分かれて出る。刺された直後からかゆみや赤みなどが生じ、約二十分後にピークとなって二、三時間後に消える即時型反応。刺されて数時間後から同様の症状が現れ、二十四~四十八時間でピークになり一週間程度で消える遅延型反応がある。
アレルギー反応は、加齢により違ってくる。岡医師は「幼いうちは遅延型反応しか出ないことが多い。繰り返し刺されるとアレルギー反応が出やすくなるので、年齢が進むと即時型反応も出るようになる。さらに繰り返し刺されると逆に反応が出にくくなり、大人になると即時型反応だけになり、高齢者は何の反応も出ないことが多い」と言う。
痛みの代表格はアブやハチ、イラガなどだ。アブは口で皮膚を切り裂く。ハチは毒針で刺す上に毒を皮膚に注入する。イラガの幼虫(毛虫)も痛みを生じさせる成分を出す。
虫に刺されたら「とにかくかかない」と岡医師。乳幼児ではかきむしると、傷口から細菌に感染し、とびひや蜂窩(ほうか)織炎を引き起こすことがある。かくことで色素沈着を引き起こすため、大人も要注意だ。
かかないためには、患部を洗って水や氷で冷やし、衣類などで覆う。市販のかゆみ止めパッチも良い。「ハチに刺されたらアンモニアが効く」「毒を口で吸い出すと良い」などといわれるが、岡医師は「医学的根拠はない」と指摘する。
症状が軽い場合は市販のかゆみ止め剤で対処できる。症状が強いときや化膿(かのう)したときは皮膚科を受診し、ステロイド剤や抗生物質などの処方を受けた方が適切だ。
ハチは、急性アレルギー症状を起こす場合があるため、岡医師は「刺された経験がある人で、患部が大きく腫れたら受診して」と話す。急性症状は中年以上で慢性の呼吸器疾患のある人に起こりやすいという。
◇
予防の注意点はいくつかある。服装について岡医師は「蚊は黒い服や色黒の人の方が刺されやすいようだ。ハチも黒い衣類に対して攻撃的になる」と言う。
子どもたちを対象に自然体験活動を実施する「野外教育事業所ワンパク大学」(東京)の三好利和代表は「野外活動では帽子に長袖・長ズボンを着用する」と話す。忘れやすいのが足首。「足首を覆う靴下をはいてほしい」。服装は黒色は避けて明るい色を選ぶ。
蚊に対しては虫よけスプレーや塗布式のジェルが普及している。「汗で流れることがあるので効果の持続に気を付けて、ときどき塗り直す」と三好代表。岡医師は「成分濃度が国によって違うため、渡航の際は現地事情に合った薬剤を現地で購入した方が効果を得やすい」と助言する。
ハチは呼び寄せないために香水をつけない。三好代表は、バーベキューなど屋外での料理では「甘い飲食物を出しっ放しにしない」「イラガは柿、チャドクガはツバキやサザンカなどに発生しやすいので近づかない」と助言する。
【食物アレルギー】「ウイニーミニ」表示ミス、61トン自主回収へ
(2010.7.17:読売新聞)
茨城県食の安全対策室は16日、日本ハム茨城工場(茨城県筑西市)が同工場で製造しているウインナーソーセージに表示ミスがあり、約61トンを自主回収すると発表した。
該当商品は「ウイニーミニ」5品目で、首都圏や東海、近畿圏など18都府県で販売されている。今のところ健康被害はないという。商品はアレルギー物質の「卵・乳」を含む原材料を誤って使用。アレルギー物質の表示がないため、食品衛生法に抵触するという。賞味期限は25日~8月11日で固有記号は「J」。
(院長のつぶやき)これは大企業なのでニュースになりましたが、中小企業のアレルギー表示違反は日常的に発生しています。
※ 参考HP:「食物アレルギー危機管理情報」
【食物アレルギー】「アレルギー安心お菓子」クッキーなど9品、7大原因物質を完全除去
(2010.7.16:読売新聞)
三重県伊賀市西湯舟の農事組合法人「伊賀の里モクモク手づくりファーム」(木村修社長)は、食物アレルギー対応のクッキー、ケーキなど9品目を開発し、17日に発売する。
卵、乳、小麦、ソバ、落花生、カニ、エビの「7大アレルゲン」を完全除去しており、うち3品目は、天然由来の甘味料を使うなど糖質も抑制。担当者は「食事制限のある人にも安心して食べてもらえる」とPRしている。
バンダナを巻いた豚の姿が愛らしい「ミニぶたくんクッキー」(280円)、ドライフルーツを練り込んだソフトクッキー「フルーツ&大豆バー」(180円)など、小麦粉の代わりに米粉や大豆粉を使い、軽い口当たりに仕上がった。ナッツやクルミ、レーズンなどで彩りを添えたクッキーのほか、「フルーツケーキ」「ほうれん草と黒豆のケーキ」などもある。
「レモンのプチマドレーヌ」と「スペシャルナッツケーキ」で使う甘味料「エリスリトール」は、砂糖の7、8割の甘みを持ち、大半が体外に排出される特徴がある。「黒ごまのパリせん」(40グラム300円)は大豆粉を薄焼きにしたスナックで、パリパリとした食感が楽しい。ケーキ類はすべて850円。
園内に新設する「やさしさ工房」の藤森英臣工房長(34)と、商品開発担当の小林晶(ひかり)さん(37)が、4月から試作と実験を繰り返し、完成にこぎつけた。藤森さんは「菓子づくりは専門外で、小麦粉を使わないという制約にとても苦労した」と振り返り、小林さんは「アレルギーのない人が食べてもおいしい菓子になった」と胸を張る。
同ファームでは従来、ハムやソーセージなど肉製品のほか、小麦や砂糖を使ったパンや菓子を製造してきた。2007年夏、肺がんを発症した吉田修専務が摘出手術後、食事制限を余儀なくされたことをきっかけに、多様なニーズに応える商品開発を進めている。
園内の土産物販売所「モクモクショップ」、喫茶「モクモクカフェ」、四日市市末永の直営レストラン「玄米と野菜のお店さらら」で販売。秋には通信販売も始める。問い合わせはモクモク手づくりファーム(43・0909)へ。
【化学物質過敏症】シックスクールで体調不良の女児転校 奥州・胆沢一小
(2010.7.15:河北新報社)
校舎の改修工事が原因で体調不良を訴える児童が相次いでいる岩手県奥州市胆沢一小(児童418人)で、シックスクール症候群と診断された小5女児(10)が市内の別の小学校に転校していたことが14日、分かった。
女児は2月に校舎内で強い接着剤のにおいが原因で頭痛を訴えた。体調が回復せず「シックスクール症候群」と診断された。通学を再開した5月上旬にも、校舎に入ると呼吸困難や激しい頭痛を訴え、授業を受けることができなくなった。このため、6月5日、市内の別の小学校に転校した。
女児の父親(42)は「シックスクール症候群がどういうものか理解してもらえず、学校になかなか対応してもらえなかった。転校以外に選択肢はなかった」と話している。
市教委の佐藤孝守教育長は「さまざまな協議をしてきたが、認識が甘かった」と話している。
同小では、女児のほかに4月に男児1人がシックスクール症候群と診断された。さらに、6月下旬から今月12日まで、延べ49人(実人数は25人)が体調不良を訴えた。3人は登校できずに自宅で学習している。
◎夏休み前倒し/きょうから
奥州市教委は14日、校舎の改修工事が原因で体調不良を訴える児童が相次いでいる奥州市胆沢一小の夏休みを、8日前倒しして15日から実施すると発表した。
市教委によると、改修工事は3日に中断したが、その後も児童12人が頭痛や吐き気などの体調不良を訴えたことから、夏休み入りを早めたという。改修工事は夏休み中に終える。
【アトピー性皮膚炎】汗をかいて悪化
(2010年7月15日:日本経済新聞)
夏に大量の汗をかいた後、全身がかゆくなる。そんな状態が長く続いたり、無意識にかきむしって肌が赤くなったりするのはつらいもの。今や大人の病気になりつつあるアトピー性皮膚炎の最新対策を取材した。
汗をかいた後、我慢できないほどのかゆみが起きて、全身をかいてしまう。肌が赤くなり、皮膚がボロボロとむける。そんな症状が多発したら、「アトピー性皮膚炎」の可能性を疑おう。
アトピー性皮膚炎は、気管支喘息やアレルギー性鼻炎と並ぶアレルギー疾患の一つ。「もともとは小児に多い皮膚疾患で、年齢を重ねるごとに軽減していく。ただ、最近は大人になってから発症したり、再発したというケースも珍しくない」と、アトピー性皮膚炎の治療に詳しいNTT東日本関東病院皮膚科の五十嵐敦之部長は指摘する。
アトピー性皮膚炎の原因は、遺伝的な素因が強いとされ、肌の天然保湿因子(NMF)やセラミド(脂質)の量が少ない体質のため、バリア機能が弱い。
バリア機能とは、皮膚の一番外側で皮膚を守っている角層の働きのこと。水と脂質が混合した層により、外からの刺激から肌を守ったり、水分を肌にとどめるために働く。この働きが弱いと、水分が蒸発しやすく、敏感な乾燥肌状態が続く。外部からの刺激も受けやすく、発疹(ほっしん)も出やすい。また、体内で異物などの侵入を防御し、体を守るために働く免疫機能が異常になり、炎症を引き起こすこともある。
えだ皮膚科クリニックの上西香子院長は「仕事のストレスやダニ、ハウスダストなどの環境因子も悪化の一因」という。体質と環境という二つの要因が絡み合い、大人のアトピーが増えたと考える医師も多い。
この疾患で最も悩ましいのはかゆみ。我慢できずに仕事や日常生活に支障が及ぶケースも少なくない。「夏は汗をかいた後、塩分(ナトリウム)や尿素、水分に吸着したほこりや汚れなどが肌に残る。健常な肌であればはじき返せるが、皮膚のバリア機能が弱っていると、これらの刺激も受けてかゆくなる」と五十嵐部長は説明する。かくとまた刺激が生まれ、炎症を助長するという悪循環にも陥りやすい。
乾燥した肌は刺激を受けやすい
健常な肌では、角層の表面に広がる水分と油分が混ざり合ったバリア機能が整っているため、刺激物質の侵入を防ぎ、水分の蒸散を防ぐ。一方、バリア機能が乱れると水分が蒸発しやすく、角層も乱れる。汗による塩分や尿素などの刺激物質が肌に侵入しやすい状態に。
根治が難しいからこそセルフケアが重要
大人のアトピーの悪化要因は、睡眠不足、栄養の偏りなども考えられるため、小児期のアトピーに比べて、改善しにくい。五十嵐部長は「治療のゴールは根治ではなく、薬とスキンケアで肌をいい状態にコントロールできるようにすること。ステロイド外用薬から始め、かゆみを抑える内服の抗ヒスタミン薬やプロトピック軟膏(なんこう)を処方しながら治療を進める」と話す。
夏場は汗をかいたままにしやすいので「汗をかいたらシャワーで洗い流して清潔さを保つこと。洗った後はローションやクリームなどの保湿剤で必ず乾燥を防ぐケアを」と上西院長。ヘルペスなどの合併症誘発を避けるため、紫外線を防ぐUVケアも必須。商品は、刺激の少ない敏感肌向けのものを選んで使おう。
新たな治療法としては、08年にアトピーへの適応が認められた免疫抑制剤「シクロスポリン」や紫外線による光線治療も注目されている。
難治性アトピー性皮膚炎の治療最前線
既存の治療法(下参照)では治療効果がなく、重症の場合に用いられる新たな治療法がある。対象者の見極めが難しいため、皮膚科専門医のいる医療施設で診察を受けた方が安心。
※下記治療施設では初めて行く場合、医師の紹介状が必要となる。ない場合は初診料と特別料金の加算額(施設によって異なる)が必要になる。
【シクロスポリン】
免疫抑制薬で、商品名は「ネオーラル」(製造販売元:ノバルティス ファーマ)。もともと臓器移植後の拒絶反応抑制のために選択される薬が、アトピーにも有効と判明。かゆみを引き起こすヒスタミン分泌を抑制し、慢性的なかゆみや湿疹にも効く。8週間連用した後は2週間の休薬期間を置く。光線療法との併用は避ける。
【光線療法】
限られた波長の紫外線のみを照射する「NBUVB(ナローバンドUVB)」や「UVA1」で免疫異常を抑制し、炎症を鎮める。「UVA1」は世界中でアトピー治療に有用という臨床報告が多数存在する。発がん性との関連も指摘されるが、有用な対処療法の一つ。
既存の治療法とは?
ステロイド外用薬やプロトピック(タクロリムス)軟膏の外用薬治療で皮膚状態を整えつつ、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を内服してかゆみをコントロールするのが一般的。保湿剤によるスキンケアや、心理面のケアを組み合わせて行う場合も多い。
【喘息】ぜんそくの吸入治療 自己判断での中断を減らすには?
(2010年7月14日:毎日新聞社)
◇改善具合、肺年齢で示す
◇効果実感しやすく、患者の意欲引き出す
ぜんそくによる死亡者数は年間約2500人(08年、厚生労働省調べ)。90年代に比べると半分以下になったものの、10万人あたりの死亡率では米国や豪州などに比べ4割以上も高い。治療の基本となる吸入ステロイドの服薬を順守していないことが背景にあるようだ。
吸入ステロイドの服薬を守ってもらうため、ぜんそく治療で知られる「いけだ内科」(山口県下関市)は患者に「肺年齢」を示して成果をあげている。
ぜんそくの症状で受診した男性(26)。肺機能を検査するスパイロメーターという機器で1秒間に吐き出せる空気の量を測って、その年齢にふさわしい標準的な空気の量と比べる。肺の年齢は72歳だった。驚いた患者に、池田賢次院長は効き目の速い気管支拡張薬を処方した。15分後にもう一度、測ると、空気の量が増えて肺年齢は59歳に若返った。
「薬で気管支を少し広げただけで、肺年齢が改善されましたね。これから吸入ステロイドを続ければ、症状がコントロールされ、肺年齢が若返るだけでなく、発作がなくなるなど生活の質もよくなりますよ」。池田院長の説明に患者は納得した様子だ。
肺機能を診るスパイロメーターは、たばこを吸う人に起きやすい慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)などでよく使われる機器。通常は「あなたは、1秒率(1秒間に吐き出す空気の量を最大肺活量で割った値)が70%以下です」といった言い方がされるが、これだと患者はピンとこない。そこで、COPDの理解を促すために肺年齢の考えが導入された。
池田さんはぜんそくにも肺年齢が応用できると見て、肺年齢を患者に示し、症状の改善具合を見せながらの治療を始めた。
ぜんそく治療の基本は吸入ステロイドと気管支拡張薬などの継続だが、せきや発作が治まると、自己判断で服薬をやめてしまう患者が多い。どこの病院にも共通する悩みだ。
いけだ内科では、肺年齢を導入した昨年12月から4カ月間、ぜんそく患者を対象に吸入ステロイド薬を継続しているかどうかを調べたところ、4カ月後も約63%の患者が継続していた。一方、肺年齢の考えを取り入れていなかった08年12月から4カ月間の吸入ステロイド継続率は約37%と低かった。池田さんは「肺年齢を示すと、患者は実の年齢に合った肺年齢になろうとするので、手を抜くことが少なくなる」と話す。
重症のぜんそく患者である下関市内の男性(60)は、現在、吸入ステロイド薬と気管支拡張薬(長時間作用性β2刺激薬)の合剤を服用している。小児ぜんそくだったが、高校以降は症状がなくなり、治ったと思っていた。ところが、30代半ばに症状が出始め、ぜんそくと診断された。最初は風邪によるせきだと思っていたという。「いま私の肺年齢は65歳です。それを知ると、やはり治療を続けないといけないという意識が出てくる」と肺年齢の有用性を話す。
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一方、吸入ステロイドの服薬を続けていても、その吸い方が不十分という問題もある。
製薬会社のアストラゼネカ社(大阪市)は昨年、ぜんそく患者約2万4000人と医師約4800人に治療の意識調査を行い、今年4月に公表した。その結果、約9割の患者は吸入ステロイド薬を使っているのに、そのうち約52%の患者は「週に1回以上のぜんそく症状がある」「発作を抑えるために気管支拡張薬を週に1回以上服用している」「朝起きたときにぜんそくの症状がしばらく続く」と答えた。
これらは医師から見ると、ぜんそくの症状がうまくコントロールされていない状態を示す。アンケートから分かるのは、患者たちは「週に1回程度の症状はやむをえない」とあきらめていることだ。
これに対し、調査結果を分析した大田健・帝京大医学部教授(呼吸器・アレルギー学)は「あきらめてはいけない。専門医師の勧める通りに吸入ステロイドを服薬していれば、週に一度も、ぜんそく症状が出ることはない」と話す。吸入ステロイドをやめて、1-3カ月以内に発作が起きるようなら、やめてはいけない。治療の基本に立ち返ることが大切のようだ。
【花粉症】鳥居薬品、舌下投与花粉症薬のP3を10年秋開始
(2010/07/13:化学工業日報社)
鳥居薬品は8日、舌下投与タイプの花粉症治療薬の国内第3相臨床試験を今秋に開始すると発表した。従来は注射剤が使われているが、通院する必要があるなど不便だった。舌下投与であれば在宅治療が可能になり、同社では患者の利便性を高められるとみて製品化を目指している。
第3相試験はスギ花粉症患者に、スギ花粉のアレルゲンエキスを用いた減感作治療薬の舌下投与剤あるいはプラセボを投与し有効性や安全性を比較。期間は約2年を予定。
同社では花粉症治療の注射剤を販売しているが、まれに起こり得る強いアレルギー反応の懸念や通院の必要性などの面から、治療を受ける患者が減る傾向という。
(院長のつぶやき)期待の「舌下免疫療法」。認可されたら自分で試してみたい・・・。
【食物アレルギー】米粒使用の家庭用パン焼き器発売 三洋電機
(2010/7/13:日本経済新聞)
三洋電機は13日、コメを入れるとパンができあがる家庭用パン焼き器「GOPAN(ゴパン)」を10月に発売すると発表した。これまで米粉から作る機械はあったが、米粒を使うタイプは世界初。小麦アレルギーを持つ人などに売り込む。販売価格は5万円前後を想定しており、2010年度に約6万台の販売を見込む。
コメや水、イーストなどをパン焼き器に入れると、約4時間後に食パンができる。コメに水を吸わせて柔らかくしてから細かく砕き、粉をこねて発酵させ焼き上げる。
内食志向の高まりなどでパン焼き器の需要は増えている。小麦アレルギーに対応した米粉を使う製品もあるが、米粉は流通量が少ない。食パン1斤を作るのに必要な材料費は米粉では約340円かかるが、コメから作ると約150円で済む。
11年度からは中国など海外でも売り出し、国内外合わせて約20万台の販売をめざす。
都内で会見した佐野精一郎社長はパン焼き器を含めた白物家電事業について、「強い製品や技術は堅持しながら、全体として(親会社の)パナソニックと方向性を統一してやっていく」と述べた。
(院長のつぶやき)市販の「米パン」は少量の小麦成分(グルテン)を含んでいることが少なからずあり、小麦アレルギーの子どもは安心して食べられませんでした。自分でつくるパン焼き器があれば安心です。
【食物アレルギー】キユーピー、レトルトパウチのベビーフードから「7大アレルゲン不使用タイプ」など発売
(2010.7.13:日本経済新聞)
【新発売】9月10日(金)から全国に出荷
ベビーフード 7大アレルゲン不使用タイプ 16品
野菜たっぷりシリーズ 8品
ラインアップを拡充し、赤ちゃんに「おいしさ」をお届けします。
キユーピーは、レトルトパウチのベビーフードから「7大アレルゲン不使用タイプ」16品と「野菜たっぷりシリーズ」8品を新たに発売します。
7大アレルゲン不使用タイプ -限られた食材で、「おいしさ」を追求-
食物アレルギーは、年々増加傾向にあり、2009年の東京都の調査(※1)によると、これまで食物アレルギーの症状が出た3歳児は約22%と10年前の約2倍になっていることがわかりました。キユーピーは、食物アレルギーが原因で食事制限がある赤ちゃんにも「おいしい」食事で、健やかに育ってほしいとの思いから1991年からアレルギーに配慮したベビーフードを発売しています。今回新たに発売する「7大アレルゲン(※2)不使用タイプ」では、アレルギー特定原材料7品目を使用せず、限られた食材で、変わらない「おいしさ」を追求し、和洋中と豊富な16メニューをそろえました。
また、アレルゲン情報を見やすいようパッケージ正面に配置し、月齢や使用素材も大きく、わかりやすく表示しています。
※1:「アレルギー疾患に関する3歳児全都調査(平成21年度)」東京都福祉保健局
※2:厚生労働省が定めるアレルギー特定原材料のうち表示義務のある7品目「小麦・卵・乳・そば・落花生・えび・かに」を称して、7大アレルゲンと呼ぶ。
野菜たっぷりシリーズ -こだわりは「野菜量」と「栄養」のバランス-
赤ちゃんの味覚形成と健康のためには複数の素材をバランスよく取り入れることが大切です。「野菜たっぷりシリーズ」は、野菜を1袋あたり32g以上使い、野菜本来の食感とうま味をいかしています。12カ月頃からの主食メニュー8品をそろえました。
【食物アレルギー】給食で32人アレルギー/アジの化学物質「ヒスタミン」が原因か
(2010/07/10:四国新聞社)
香川県宇多津町教委は9日、宇多津中学校(福﨑彰彦校長)で7日に給食を食べた生徒と教員計32人が体調不良を訴え、病院で化学物質によるアレルギー症と診断されたと発表した。1~3年生6人が現在も欠席し、うち1人は入院中だが、いずれも快方に向かっているという。
町教委などによると、生徒493人と教員41人が、給食でアジの三杯酢漬けやキュウリの酢の物などを食べて間もなく、1年生5人、2年生8人、3年生16人と教員3人が発熱や頭痛などを訴えた。坂出市内の病院で受診したところ、化学物質「ヒスタミン」に対するアレルギー反応の疑いがあると診断された。
県生活衛生課によると、ヒスタミンは魚類などに蓄積することのある物質。加熱しても分解されず、アレルギー症状では発疹(はっしん)や手のしびれなども出る。給食の一部を分析した県は8日、同物質を微量検出したと町教委に報告。原因となった食材は断定できていないが、衛生管理不足ではないため行政処分には該当しないという。
(院長のつぶやき)これはアレルギーではありません。「ヒスタミン中毒」と呼ばれる、どちらかというと食中毒ですね。
【食物アレルギー】らでぃっしゅぼーや、ネットストア「eらでぃっしゅ」でアトピー・アレルギー対応商品を大幅拡充
(2010.7.7:日本経済新聞)
有機・低農薬野菜と無添加食品等の宅配会社らでぃっしゅぼーや株式会社(本社:東京都港区、社長:緒方大助)は、2010年2月より運営しているネットストア『eらでぃっしゅ(イーラディッシュ)』( http://www.radishbo-ya.co.jp )にて、2010年7月7日(水)より、アトピー・アレルギー対応商品を大幅に拡充します。アイテム数は約60品からスタートし、アトピー・アレルギー商品のインターネット通販サイトとしては国内最大級の品揃えを目指します。ネットストア『eらでぃっしゅ』は、アトピー・アレルギーに悩む方や、支えている家族のニーズに応えてまいります。
■インターネット通販サイトにおいて、アトピー・アレルギー対応商品の品揃え 国内最大級を目指します
厚生労働省の調べでは、アトピー性皮膚炎の国内患者数は昭和62年に22.4万人だったのに対し、平成17年には38.4万人にまで増加しています(平成17年 厚生労働省 患者調査報告)。
食物アレルギー患者の場合、アレルゲンとなる食材が含まれていないか、大変気をつかわなければならず、その患者を支える家族にとっても、家族全体の食生活を見直さなければならなくなるといった深刻な問題となることが多いです。
有機・低農薬野菜や無添加食品等の会員制戸別宅配会社らでぃっしゅぼーや株式会社は、会員外の一般の方でも商品を手軽に購入できるネットストア『eらでぃっしゅ』において、アトピー・アレルギー患者向け商品の品揃えを約60品に大幅拡充します。
今後、商品アイテム数は増やしていく予定で、国内のアトピー・アレルギー患者向け食品やシャンプー等の生活雑貨品インターネット通販サイトとしては国内最大級の品揃えを目指します。
■いつでも購入したいというお客様の声に応え、商品を拡充しました
ネットストア『eらでぃっしゅ』は宅配便にてお届けすることから、希望の日時(申込から最短3日)で商品が届くインターネット通販サイトです。『らでぃっしゅぼーや』の自社トラックによる会員制戸別宅配は、地域によって決まった曜日に週1回の宅配を行っています。まとまった形でのアトピー・アレルギー対応食品のカタログ取扱は2週に1回です。『eらでぃっしゅ』は『らでぃっしゅぼーや』ではサービスしきれていなかった、お届け曜日・時間指定やアトピー・アレルギー商品がいつでも購入できるといった部分を補完しているサービスといえます。
この度、拡充したアトピー・アレルギー対応商品はいつでも商品を購入したいというお客様の声も反映し、実現に至りました。
アレルギー対応商品も購入できますが、同時に有機・低農薬野菜や無添加食品、水産品、畜産品など、アレルギーの重度に合わせて商品を選択いただけるように、買いやすい画面構成になっています。全商品のアイテム数は約1000品。
■らでぃっしゅぼーやのアトピー・アレルギーに対する取り組み
会員制戸別宅配の「らでぃっしゅぼーや」では1998年より、アトピー・アレルギー疾患を持つ方々向けの商品を通常に扱う商品とは別に『アトピーエイド』カテゴリーとして、品揃えしてきました。また、メーカーなどに向けて、アレルギー・アトピーの最新情報の共有や、コンタミネーションに関する勉強会を定期的に開催するなど、商品を販売することだけではなく、新商品開発や商品の安全性を高めるためにメーカーとともに本カテゴリーを育ててきました。消費者向けには、アトピー・アレルギー患者や、その家族とともに楽しむクリスマス会を愛知文教女子短期大学の学生たちと開催するなど、患者とその家族の支援も積極的に行っています。
【花粉症】2010年花粉シーズンにおける傾向まとめを発表
(2010.7.2:ウェザーニュース)
700台の花粉観測機と2万人の花粉症状を分析、2010年花粉シーズンにおける傾向まとめ発表
~今年の飛散量は昨年の3割程度で、6割の人が“楽だった”ことが判明~
株式会社ウェザーニューズ(所在地:東京都港区、代表取締役社長:草開千仁)は、2010年花粉シーズンにおいて一般の方と共に展開した「花粉プロジェクト」における花粉症及び、花粉飛散に関する結果をまとめ発表しました。
今年で6年目を向かえた花粉プロジェクトは、花粉症に悩む一般の方や企業、病院などの協力のもと、当社が独自に開発した花粉計測機「ポールンロボ」を46都道府県(沖縄以外の都道府県)のそれぞれの地域に設置し、地域のきめ細かな花粉飛散量を測ると共に、その周辺エリアに住む花粉症の方の症状を調査することで、今まで分からなかった花粉について地域・個人レベルで解明を行う他、解析をもとに花粉症の方に役立つ新しいサービスを提供する試みです。2010年は「ポールンロボ」700台規模で実施し、これまで以上にきめ細かい地域レベルでの花粉観測を一般、企業、病院の方々と試みました。今回の発表には、「ポールンロボ」で計測された花粉飛散データに加え、花粉プロジェクトに協力した約2万人の花粉症データ及び、シーズン中に実施した花粉シーズンに関する調査結果を加え分析を行っています。
◆2010年の花粉飛散傾向
2010年は全国的に昨年を下回る飛散となった所が多くなりました。本州では昨年より平均で約3割減の飛散となり、各県で見ると昨年の半分以下となる所が多くなりました。花粉の飛散数は前年の夏の天気(日照時間・最高気温・降水量)に左右され、中でも日照時間との関係が深く、昨年は全国的に日照時間が短かったため、飛散数が少なくなったと考えられます。また、花粉の飛散は、1年ごとに花粉量が多い年(表年)と、少ない年(裏年)となる傾向があり、今年は裏年にあたったことも飛散が少なくなった理由と考えられます。さらに、花粉の飛散数が少なかったこともあり、昨年と比較すると本格飛散日数が短くなった所が多くなりました。全国的に花粉症の症状もだいぶ楽に感じられた様です。
【基礎研究】徳島大発ベンチャー 痛くないアレルギー診断
(2010.6.30:SankeiBiz)
徳島大学疾患酵素学研究センターの木戸博教授らは、微量な血液や唾液(だえき)、鼻汁、涙液などの体液といった痛みをほとんど伴わずに採取できる検体を用いて、1回の検査で多項目のアレルギー原因物質(アレルゲン)を高感度に診断する技術を開発した。受診者の負担を軽減できるほか、多項目診断でアレルギーの進行具合など詳しい症状を知ることができる。
科学技術振興機構(JST)の大学発ベンチャー創出事業で実施したもので、同教授らが出資して「応用酵素医学研究所」(徳島市)を設立した。
現在使われているアレルギー診断法は、アレルギー反応で中心的な役割を果たす分子、免疫グロブリンE(IgE)抗体の量のみを測定している。測定法のCAP-RAST法は、前処理が複雑で検査時間が必要なほか、検出感度が十分ではない。1回に10~20ミリリットル程度の血液が必要で、特に乳幼児の診断では身体的な負担が大きい。
木戸教授らは、DNA診断向けに開発してきた高密度集積化に優れる「カルボキシル化DLC(ダイヤモンド状炭素)」技術をアレルギー診断に応用。DLCから伸びる微小な分子の鎖に、抗原タンパク質を結合し、蛍光標識で量を光として高感度に計測できるようにした。
従来のアレルギー診断ではIgEのみを検出しているが、新チップでは測定対象となる抗体の範囲もIgEだけでなく複数検出できる。口腔(こうくう)や鼻腔(びくう)粘膜などで作られてアレルギー状態に傾いた体を元にもどそうとするsIgA抗体など複数の抗体を総合的に診断することで、アレルギーの進行状況や治療状況、症状の軽減状況などを正確に知れるという。
新会社の資本金700万円は開発メンバーの木戸教授と元徳島大学研究員で代表取締役に就任した鈴木宏一氏らが出資。今後、新アレルギー診断チップの製品化に約1年をかけ、その後全自動測定装置を企業と開発して、唾液や涙液、鼻汁などで各種抗体を診断する事業を開始する。
【食物アレルギー】コメから焼きたてパン 三洋、家庭用ベーカリー発売へ
(2010.6.22:47NEWS)
三洋電機は22日、コメを入れると米粉パンが焼き上がる家庭用ベーカリーを年内に発売することを明らかにした。これまで米粉を使うベーカリーはあったが「コメそのものからパンを作る製品は世界初」(同社)。人気が高まる米粉パンが、家庭で手軽に作れるようになる。
同日の株主総会でこの商品を説明した佐野精一郎社長は「家庭にあるコメを材料に使えるので、食の安心を求めるニーズにも応えられる」と述べた。
米粉パンは、コメの消費拡大のため学校給食に採り入れられ、小麦アレルギーを持つ人などの需要も増えている。ただ、材料の米粉は流通量が少ないため消費者の入手が難しく、国産品が少ないなどの問題もあった。
新製品は、コメとふくらし粉、水を入れると、内部でコメを米粉に加工し、パンの練り作業から焼き上げまで全自動で行う仕組み。価格や商品名は来月、発表するという。
【喘息】受動喫煙でぜんそくリスク 〜子どものアレルギー調査
(2010.6.15:47ニュース)
たばこは吸う人の健康を損ねるだけでなく、受動喫煙を通じて周囲の人の健康にも悪い影響を及ぼすことがある。家庭内の喫煙環境と、そこで育つ子どもの健康状態との関連を調べた疫学調査では、親などからの受動喫煙で子どもがぜんそくを発症するリスクが高まる可能性が示された。
福岡大医学部 の三宅吉博・准教授(公衆衛生学)らは2004~05年、那覇市と沖縄県名護市の教育委員会の協力を得て、すべての公立小学校の児童と中学校の生徒を対象に、生活環境と健康状態を調査した。
うち2万3千人のデータを解析した結果、親や祖父母などが1日に合わせて15本以上のたばこを家庭内で吸う環境の子どもは、喫煙環境にない子どもに比べ、過去1年間にぜんそくやぜい鳴が起きた度合いが1・2倍高いことが分かった。
両親にぜんそくやアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の既往歴がある場合は、こうした傾向がより強く、アレルギー体質を親から受け継いだ子どものぜんそく発症を、受動喫煙が「後押し」している可能性が示された。
これとは別に、三宅准教授らは1995年から数年かけて、大阪府寝屋川市を中心に同府内に住む妊婦約千人の協力を得て、生まれた子どもの健康状態を追跡調査した。その結果、母親が出生後に子どものいる部屋でたばこを吸う習慣があった場合、子どもが1歳半までにぜい鳴を起こすリスクが、母親がまったく吸わなかった場合に比べて2・9倍高かった。
またアトピー体質の人の血中で高値の傾向がある免疫グロブリンE(IgE)の量を、調査開始時点で採取した妊婦の血液で調べると、1日に15本以上のたばこを吸う妊婦は、全く吸わない妊婦に比べ約2倍高かった。喫煙している妊婦はぜんそくを患っている度合いが高く、受動喫煙の環境にいる妊婦はアレルギー鼻炎の有症率が高いとの結果も出た。
三宅准教授らは「たばこは母親本人だけでなく、母胎環境を通じて、出生後の子どものアレルギー疾患に影響する可能性が排除できない」と指摘。新たに九州と沖縄で1500組の母子の追跡調査を始めており、リスク要因をより詳しく探る計画だ。
(院長のつぶやき)家族の喫煙は喘息児の治療にも影響します。重症度に合う十分な治療をしているのになかなかコントロールできない家庭ではたいていsmokerがいますので。
【食物アレルギー】長野県佐久市教委 食物アレルギー調査
(2010年6月11日:信濃毎日新聞)
佐久市教育委員会が市内の全小中学校の児童生徒の保護者を対象に初めて行った食物アレルギーの実態調査で、全体の4・4%に当たる388人が、医師の診断で食物アレルギー疾患を確認していることが10日までに分かった。今後の学校給食のアレルギー対策に生かす考えだ。
【喘息】ハンバーガーが小児の喘息リスクを増大
(2010/06/11:HealthDayNews)
週に3回以上ハンバーガーを食べる小児は喘息および喘鳴(ぜんめい)のリスクが高く、果物、野菜および魚の豊富ないわゆる「地中海食(Mediterranean diet)」を摂っている小児は呼吸器リスクの低いことが新しい研究で示された。「この結果は、地中海食により小児の喘息の一部を予防できるというこれまでの報告を裏付けるものである」と研究を率いたドイツ、ウルムUlm大学疫学研究所のGabriele Nagel博士は述べている。この報告は医学誌「Thorax(胸部)」6月3日号に掲載された。
今回の研究では、富裕国および貧困国を含めた20カ国の小児5万人のデータを収集。子どもの主な食生活および喘息の有無を親に尋ねるとともに、約3万人の小児のアレルギー検査を実施した。その結果、食事によるアレルギーへの影響はみられなかったが、食生活と喘息および喘鳴には関連がみられた。富裕国、貧困国ともに果物を多く摂取している小児は喘鳴が少なかったほか、富裕国では魚の摂取、貧困国では加熱した青野菜の摂取が喘鳴の予防になるようであった。これは、果物と野菜に豊富な抗酸化ビタミン類および生理活性物質、魚に含まれるオメガ-3脂肪酸によるものと考えられるという。
一方、ハンバーガーを多く食べる小児は生涯の喘息、喘鳴の罹病率が高く、特に富裕国のアレルギーのない小児にこれが当てはまることもわかった。ただし、この結果は、「喘息を増大させるその他の生活習慣因子を示すマーカーである可能性もある」と研究グループは述べている。なお、肉類全般による喘鳴リスクの増大は認められなかったという。
米マイアミ大学ミラー医学部教授のMichael Light博士は、食事が喘息に影響を及ぼすことに同意し、「全体をみれば抗酸化物質および不飽和脂肪酸が何らかの役割を演じているということでデータは一致している」と述べている。「今日から食事を変えれば喘息が治るというわけではない。この研究からわかることは、喘息の原因の1つが食事に関連している可能性を示している点である」と同氏は付け加えている。
5月に米ニューオーリンズで開催された米国胸部学会(ATS)国際会議で発表された別の研究では、高脂肪食と肺機能障害との間に関連が認められている。オーストラリアの研究グループが、高脂肪食または低脂肪食を摂取した後の喘息患者の検査を実施した結果、高脂肪食により炎症が悪化し、肺機能が低下することが明らかにされた。研究の筆頭著者であるハンターHunter医学研究所(HMR、ニューラムトン)のLisa Wood氏は「この知見が裏付けられれば、脂肪の摂取を減らすことが喘息管理に有用であると考えることができる」と述べている。
【食物アレルギー】広がる食物アレルギー対応 料理教室や食品開発も
(2010.6.9:産経新聞)
日本では乳児の10人に1人、3歳児の20人に1人の割合で起きるとされる「食物アレルギー」。食事に制約を受ける子供たちが増える中、安心して楽しくおいしく食べてもらおうと、アレルギー対応の料理教室の開催やアレルギー対応食品の開発など新たな動きが広がっている。(岸本佳子)
◆卵使わずオムライス
5月23日、大阪府吹田市で食物アレルギーを持つ子供の保護者や教育関係者を対象に、「食物アレルギー教室」と「食物アレルギーセミナー」(大阪ガス、日本ハム共催)が開かれた。
食物アレルギーに詳しい国立病院機構福岡病院小児科医長、柴田瑠美子さんの講演などの後、料理教室が開かれた。アレルギーを持つ子供と家族11組21人が参加。メニューは、オムライスや野菜のグラタン、サラダ、カップケーキ。卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに-のアレルギーの原因となる特定原材料7品目は使われていない。そのため、オムライスの薄焼き卵は、ゆでたカボチャとジャガイモで代用、グラタンのホワイトソースの代わりには豆乳やコーンスターチ、てんさい糖を利用するなどの工夫を凝らした。
参加者の一人、渡邊優子さん(37)は3歳の長男が卵アレルギー。食事前、「卵入ってない? 食べてもいい?」と聞いてくるという。「オムライスを食べるのも初めて。こんなアイデアをもっと早く知っていたら」と驚く。
日本ハムは、食物アレルギーに対応した食品開発に取り組んでいる。平成9年には食物アレルギーに対応したウインナーなど3品を発売。19年には特定原材料7品目を持ち込まない専用工場を稼働させ、現在ではブランド名「みんなの食卓」で、ハムやハンバーグ、ウインナーなどを販売している。
小麦グルテンを一切使わずにふんわりとした食感が楽しめる「米粉パン」も開発し、1月からインターネットを中心に販売を始めた。同社の米粉パンは加熱しなくても食べられるため、「初めてサンドイッチを食べた」と喜ぶ子供もいたという。
◆バイキングも人気
子供も大人も大好きなバイキング形式のレストラン。最近、ホテルで、食物アレルギーに対応したバイキング料理を楽しもうというイベントが始まった。
親族の食物アレルギーがきっかけで会社を立ち上げた社長の永野由実さんは「バイキングの楽しさを味わってもらえるだけでなく、社会的にも食物アレルギーへの理解が深まれば」と話している。
◇
年齢で変わる原因物質
摂取して2時間以内に症状が出る「即時型」と呼ばれる食物アレルギーの場合、その原因となる食物は年齢とともに変化している。厚生労働省の研究では、0~6歳で最も多いのは「鶏卵」。7歳以上は「甲殻類」だった。なお、「えび」「かに」については、今月4日から、これらを原材料とする加工食品について表示の義務付けが完全施行されている。
【喘息】ぜんそく死ゼロへ指針改定 治療の強弱、4段階 〜日本アレルギー学会
(2010.6.8:共同通信)
気管支ぜんそくによる死亡をゼロにすることなどを目指した日本アレルギー学会 の予防・管理ガイドライン(指針)がこのほど改定された。吸入ステロイドなどの薬を使った治療を強弱で4段階(ステップ)にして、患者の状態に応じ上げ下げするのが特徴だ。
▽コントロール
国内のぜんそく患者は推定で約500万人。1995年に年間7千人を超えていた死亡者は、2008年には2300人台になったが、死亡の大半を高齢者が占める一方、患者の割合では小・中・高校生など若い世代が増加している。
ぜんそくは、ダニやほこりといったアレルギーの原因物質(アレルゲン)、たばこの煙、大気汚染物質などの影響で気管支が炎症を起こし、これが慢性化して発症する。慢性的な炎症が起きた気道はアレルゲンなどの刺激に過敏に反応するほか、炎症部分が不完全な形で修復され厚く、硬くなるため、発作を起こしやすくなる。
「炎症を抑える吸入ステロイド薬や抗アレルギー薬、気管支拡張薬などを用い、ぜんそくをコントロール良好な状態に保つことが指針の大きな目的だ」と、ガイドライン作成の責任者を務めた大田健・帝京大病院 呼吸器・アレルギー内科教授は話す。
▽長期管理と発作時
成人の未治療患者の重症度は軽い方から「軽症間欠型」「軽症持続型」「中等症持続型」「重症持続型」の四つ。例えば軽症間欠型の場合は症状が出る頻度は週1回未満、程度は軽くて短く、夜間症状は月2回未満などと定義した。
その上で、それぞれの重症度に合わせて推奨する治療を、弱い方からステップ1、2、3、4と分類。症状を抑えて肺機能を正常化させ、維持するための「長期管理薬」と、発作時の治療薬を具体的に明記した。
長期管理薬として最も重要な吸入ステロイド薬は、治療ステップが上がるにつれ用量を増やすようにした。その上で、抗アレルギー薬のロイコトリエン受容体拮抗薬や、気管支拡張薬の長時間作用性ベータ2刺激薬、テオフィリン徐放製剤を、ステップに応じ併用。
吸入ステロイドと長時間作用性ベータ2刺激薬を一つの容器に収めた配合剤の使用も可能とした。
ステップ4で管理が不良の場合、アレルギーの原因となるIgE抗体の働きを妨げる新薬「抗IgE抗体」や、吸入に比べ副作用のリスクが高い経口ステロイド薬も有用とした。
▽高齢者
「治療によってコントロール良好な状態が3~6カ月続けば、ステップを下げることを考慮する。コントロールが『不十分』と評価すればステップを1段階、『不良』なら2段階上げ治療を強化する」と、大田教授。これによって、最小限の薬で最大の効果を狙う。
ぜんそく死は吸入ステロイド薬の普及とともに減少しているが、高齢者での減少率は鈍く、07年の段階で死者の90%は60歳以上が占めているという。指針は、高齢者では喫煙者などに多い「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」とぜんそくとを合併しているケースが多いことなどを指摘。適切な診断や治療の必要性を強調した。
小児についても治療ステップの考え方を導入し、基本治療や追加治療に使用する薬剤を具体的に記載している。
【花粉症】花粉症に苦しむ人に朗報―英国でも注射治療が可能に?
(UK Today)
英国で花粉症に苦しんでいる人は1,500万人いるといわれるが、花粉症の症状を和らげるための注射治療が来年から導入される可能性のあることが報じられている。
この花粉症治療薬「Pollinex Quattro」は、芝の花粉とサルモネラ菌を基にした化学物質から作られる。注射をすると、体内に病原菌が入ったと勘違いし、体が攻撃を受けているというニセの信号が発信され、それにより白血球が活動を開始し、アレルギー反応をやわらげるというもの。
3週間にわたって4本の注射を打つことで、症状が緩和され、目薬や抗ヒスタミン薬の使用がおよそ半分に減ったことが報告されている。さらに、費用300ポンドの治療を3年間受けることにより、花粉症が完治することもあるといわれる。
最近行われた治験により、英国、オーストラリア、米国、カナダのおよそ1,000人の患者が、花粉症の症状が改善したとし、一般薬やクリームの使用量が平均19.2%も減り、中には43.3%も減ったと答えた患者もいたという。
同治療薬の製造元「Allergy Therapeutics」は、医師が処方するという条件のもと、英国でもこの注射治療が導入される可能性があるとしている。
(院長のつぶやき)この治療法、減感作療法にしては注射の数が少ないし・・・はて新しい治療法なのでしょうか? 検索したらこんなページを見つけました。「ワクチン」という書き方ですね。
Allergy Therapeutics社、ブタクサ用「Pollinex Quattro」がIII相へ(2007-02-05:Nikkei Business)英Allergy Therapeutics社は2007年1月31日、治療が極めて短い期間ですむブタクサ用花粉症ワクチン「Pollinex Quattro」について米食品医薬品局(FDA)との間でフェーズIIミーティングが成功裏に終了したと発表した。
【基礎研究】アレルギー、元で絶つ ヒスタミン止める分子発見 筑波大
(2010年6月7日:毎日新聞社)
ぜんそくやアトピー性皮膚炎、花粉症などアレルギー症状を抑える分子を、渋谷彰・筑波大教授(免疫学)らが発見した。この分子の働きを強めることができれば、さまざまなアレルギーに共通する薬の開発につながる可能性がある。6日付の米科学誌ネイチャー・イムノロジー電子版に発表した。
アレルギーは、花粉や食べ物などに含まれる特定の物質「抗原」が体内に侵入し、肥満細胞が反応、炎症を起こすヒスタミンなどの化学物質が過剰に放出されて起きる。これらの化学物質の働きを抑える薬はあるが、完全に抑えるのは難しい。
そこで、研究チームは化学物質を出させない方法を探った。その結果、肥満細胞の表面にある特定の分子を刺激すると、化学物質の量が、刺激なしに比べて半分程度に減ることを突き止めた。また、この分子を持たないマウスを作ると、通常のマウスより激しいアレルギー反応が起きた。
この分子は花粉など抗原の種類に関係なく、アレルギー反応を抑えることも分かり、研究チームは「アラジン1」と命名。人にもアラジン1が存在することを確認した。
日本では国民の3割が何らかのアレルギーを持つと言われる。渋谷教授は「アラジン1の働きを高めることによって、アレルギーを効果的に抑制できる」と話す。
【食物アレルギー】グルテン使わぬ米粉パン
(2010年06月04日:朝日新聞)
小麦アレルギーの原因のたんぱく質グルテンを添加しない米粉パンの製造技術を、食品総合研究所(つくば市)の矢野裕之・蛋白質(たん・ぱく・しつ)素材ユニット長らが開発した。サプリメントなどに利用される別のたんぱく質を代用することで、小麦パンのようにふっくらと焼き上がるという。コメの消費拡大などにつながると期待される。米化学会の専門誌(電子版)に発表した。
米粉パンはモチモチとした食感が人気。小麦アレルギーがある人のためのパンとしても利用されている。しかし、ふっくらとした食感を出すためグルテンを添加しているものも多いという。
矢野さんらが米粉にグルテンを加えずに焼いたところ、パンは膨らまなかった。そこで、グルテンの代わりにサプリメントなどに使われるたんぱく質グルタチオンを添加したところ、何も加えない場合に比べてパンの容積は約2・4倍に膨らみ、小麦パンに負けない食感になった。米粉中のでんぷんが膨らみ、のりのようになるのをグルタチオンが促進し、生地の粘性が高まった結果、パンがうまく膨らんだと推察される。
厚生労働省の調査によると、人口の約1%が小麦アレルギーを持つと考えられる。欧米では、数百人に1人がグルテンの摂取による自己免疫疾患に陥っている。このためグルテンを含まないパンの製法が待たれていた。
日本は食糧用小麦の86%を輸入に頼っており、輸入量は年間約500万トン。このうちパン用小麦粉は120万トンに上る。この1割を米粉に代替すると、12万トンのコメの消費拡大につながる。パンのほかに菓子類にも利用が広がれば、6千億円規模の経済効果が見込まれるという。
【花粉症】花粉症に効くコンタクトレンズ
(2010.6.4:薬事日報)
◆花粉症による目のかゆみを止める効果を持つコンタクトレンズが開発された。1日使い捨てコンタクトレンズの素材に、目のかゆみを抑える抗アレルギー薬「クロモグリク酸ナトリウム」を染み込ませたもので、眼球とコンタクトレンズの接触部分に涙成分が触れると、1日中持続的に薬剤が染み出す仕組み
◆開発は、千寿とシードが共同で進めてきたが、両社の役割は、千寿がこれまでの点眼液に関する研究実績を活用して治療ターゲットとなる疾患・薬剤の選択、薬効等の評価研究を担当。シードは、薬剤を患部に運ぶためのコンタクトレンズの実用化に携わった
◆持続的に薬剤を放出することが可能な高分子ゲルの合成の検討や、コンタクトレンズの生物学的安全性試験は既に終え、量産化のメドも立ったため、3年後の実用化を目指して今秋から臨床試験をスタートさせる
◆国内のコンタクトレンズ使用者は1500万人を超え、このうち190万人がこのコンタクトレンズを使用するものと予測されている。コンタクトレンズ愛用者が、花粉の季節でも快適に過ごせるようになる日が来るのは、そう遠くはないようだ。
(院長のつぶやき)「クロモグリク酸ナトリウム」とは病院で処方される「インタール」のことです。
【化学物質過敏症】乳幼児からシックスクール対策 宇都宮市が「マニュアル」 発達への影響を懸念
(2010年6月4日:毎日新聞社)
建物の建材や家具から揮発した化学物質などが健康を害す「シックハウス症候群」。その学校版の「シックスクール問題」を予防するため、宇都宮市はこのほど幼稚園・保育園向けの対応マニュアルを作成、配布した。シックスクールへの対応は各地で進んできたが、行政の縦割りの影響もあり、幼児を主眼とした対策は遅れている。
宇都宮市の「幼稚園・保育所のシックスクール問題対応マニュアル」は1月に完成し、市内の幼稚園連合会や保育園園長会を通じて全園に配布された。09年3月の市議会で提案されたのを受け、市教委が小中学校向けに作っていたマニュアルを基に作成した。
冒頭では、化学物質による体調不良について「初期の段階や軽度の場合は、不定愁訴(頭が重い、いらいらするなど)が中心で他の疾病と間違われやすい」、原因物質も「多種多様の極めて複雑な症候群」と説明し、日常の予防措置の大切さを訴えている。
新築・改築工事や樹木への殺虫剤散布の際の注意点も列記したほか、幼稚園や保育園で子供が触れる可能性がある化学物質を「園庭」「プール」など場所別に図解し、幼児の施設らしく布団類の保管の注意も盛り込んだ。
また「保育参観等で来園する保護者に対して、たばこのにおいや香水、化粧品等は園児や保護者の健康に影響を与える可能性があることを周知する」として、保護者の啓発にも踏み込んだ。同市保育課では「小さい子供ほどシックスクールかどうかは分かりづらい。マニュアルを参考に、日常生活の中で十分注意してほしい」と話す。
◇ ◇
「シックスクールマニュアル」自体は、03年に埼玉県が発行したのをはじめ、長野県、千葉県、旭川市(北海道)などが作成している。だが、幼保向けは「他に聞いたことがない」(宇都宮市)と関係者は口をそろえる。一般的に文部科学省所管の教育委員会が作り、学校や関係教委に配るため、厚生労働省所管の保育園には情報が届きにくいからだ。
だが、乳幼児は体重1キロ当たり大人の2倍の空気を吸うとされ、神経系統が発達する時期とも重なり、室内環境の影響が懸念される。堺市の保育園の新築園舎で02年、集団シックスクールも発生している。元園児ら30人の民事訴訟を担当した西念(さいねん)京祐弁護士は「原告となった子供たちは小学校中学年になったが、今でも化学物質に過敏で鼻水が出たり、倦怠(けんたい)感を患う子がいる」と語る。
03年の改正建築基準法で、学校も含め、すべての建物に関し、ホルムアルデヒドを発散する建材の使用が制限された。また、文科省は02年から、学校環境衛生基準でトルエン、キシレンなど4物質(現在は6物質)の室内濃度の基準値を決め、校舎などの新改築時に基準値以下であることを確認するよう定めている。基準値は、厚労省が設定した「室内濃度指針値」を基にしたもので、文科省所管の幼稚園にも適用される。
一方、厚労省所管の保育園にはこれが適用されない。床面積などには詳細な基準があるが、化学物質で守るべき基準値について同省保育課は「特にない」という。西念弁護士は「幼稚園に規制が必要で保育園に必要ないという道理はない。保育園は滞在時間が長く、子供が体調の悪さを訴えられる年齢でないため、特に対策は必要だ」と訴える。
◇ ◇
独自で対策を取る自治体もある。
公共建築物全般のシックハウスガイドラインを持つ横浜市は、保育園の新設時に、学校と同じ6物質について濃度のデータ提出を求める。新設希望者向けの手引書では、冒頭に「シックハウス対策を行う」と明記している。
宇都宮市も同様に6物質を検査している。
民間団体でシックスクール相談を受けている大阪市の入江昌子さんは「シックスクールを患う子供は、受験や就職で大きな困難を抱えるほか、社会に出たら誰も発症者の生活保障をしてくれない。それだけに幼い時期を安易に考えては駄目。宇都宮市のマニュアル作成は画期的だが、現場まで意図が届いて活用されることが大切だ」と話す。
【花粉症】お米や野菜で症状緩和…食べる「薬」の研究進む
(読売新聞)
ふつうに食事をするだけで、体の不調が治っていく。バイオ技術に支えられ、現代版医食同源の研究が進む。
遺伝子組み換え活用 進む基礎研究
東京都北区にある日本製紙森林科学研究所の人工太陽光室。稲がすくすく育っている。天井には約50個の高輝度ランプ。光の強さは真夏並みだ。
実験室は、厚い扉で外部から遮断されている。この稲は、ふつうの稲ではないからだ。すでに頭(こうべ)を垂れ始めた穂先の米粒には、スギ花粉の成分が含まれている。その名も花粉症緩和米。ご飯を食べているうちに花粉症から身を守る薬を摂取できる、「食べる薬」の研究だ。今年度から農林水産省がスタートさせた5か年事業で、同社を含む官民9機関が研究に参加している。
スギ花粉症は、生き物の体がスギ花粉を異物とみなし、攻撃したり排除したりしようとする現象だ。そのときのアレルギー反応で、鼻水やくしゃみがでる。
治療法には、大別して2種類ある。ひとつは、アレルギー反応を抑える薬を飲む治療。もうひとつは、スギ花粉の成分をすこしずつ注射して、体にスギ花粉を異物と思わせなくしてしまう「減感作(げんかんさ)療法」だ。
花粉症緩和米が狙うのは、この減感作療法に近い。ふだんの食事で効果が得られるなら、花粉症患者にとって朗報だ。
日本製紙が使ったのは、花粉成分を生み出す遺伝子を組み込んだ細菌を、米に、つまり稲のタネに感染させる方法だ。こうして、稲の遺伝子を組み換える。
その効果を確かめるため、花粉症でないマウスに緩和米を4週間食べさせた。その後、スギ花粉を溶かした水溶液を鼻につけたところ、アレルギーで増えるはずの血中物質が、ふつうの米を食べていたマウスほど増えなかった。
具合のよいことに、米を炊いても成分は壊れない。今年度からは、サルなど人に近い動物を使い、花粉症になった後でも効果があるかどうかを調べるという。
◇
米だけではない。奈良先端科学技術大学院大学の蘆田弘樹(あしだひろき)・助教は、「ヒトチオレドキシン」とよばれるたんぱく質を、レタスに作らせる研究を進めている。このたんぱく質は炎症反応を抑える。まだ薬として売られてはいないが、動物実験では、日焼けや、アルコールなどによる胃粘膜障害を和らげる効果が確認されている。
蘆田さんが使う方法も、原理は花粉症緩和米と同じ。たんぱく質を作る遺伝子を、レタスに埋め込む。違いは、緩和米が細菌の助けを借りたのに対し、レタスでは、金の微粒子に遺伝子をくっつけて、レタスの葉緑体に散弾銃のように打ち込むことだ。うまい具合にたんぱく質を作るようになったレタスを選別し、タネを採って大量生産する狙いだ。
◇
「食べる薬」の開発は1990年代に加速し、おもにワクチン分野で多くの研究が進んだ。
97年に米国の科学者が、病原性大腸菌向けのワクチンを含んだジャガイモを作ることに成功。食べた全員に抵抗力がついたという。ほかにノロウイルスなどの植物ワクチン作りも進む。
「食べる薬」はまだ世界のどこでも実用化されていないが、その基礎技術は、着実に完成の域に近づいている。
薬許可には ハードルも
技術的には完成に近づいても、じつは、野菜などが「薬」として認められるためのハードルは高い。
まずは品質。農作物には個体差もあって、薬効成分を厳密に一定にするのは難しい。だが、薬の認可権をもつ厚生労働省は、「製品によって成分量がバラバラでは困る」とくぎを刺す。
花粉症緩和米は当初、食品として開発を目指したが、厚労省が「薬効成分がある以上は医薬品だ」と待ったをかけた経緯がある。薬である以上、品質管理は厳格でなければならない。そのため、1回の摂取量が一定に保たれるよう、決められた分量に小分けにして提供される可能性が高い。「食べる薬」として製品化する際のそのような煩わしさを嫌い、成分を精製して薬にすることを目指す研究者も多い。
遺伝子組み換え食品を国民が受け入れるかどうかも不透明だ。蘆田さんとレタスの開発を進める横田明穂・奈良先端科学技術大学院大学教授は「社会に受け入れてもらうために、国民と話し合っていくことが必要だ」と考えている。
(院長のつぶやき)「舌下免疫療法」に「花粉症緩和米」、スギ花粉症に対する新しい治療法が続々と開発されています・・・その一方で、原因のスギの木を伐採し、抗原量を減らす努力はなされていません。なぜなんでしょう?
【花粉症】ロシアのポプラ花粉症
(2010.6.4:産経新聞)
日がすっかり長くなり、木々の緑はまばゆいばかりに色づいている。冬の長いロシアにも初夏が訪れ、半袖で出歩ける日が多くなった。日本のようにじめじめとした梅雨はなく、この時期のロシアは乾燥していて過ごしやすい。そんな中で唯一、うっとうしいのが、トーポリ(ポプラ)の木が飛ばす大量の綿毛である。
トーポリはロシアで最も一般的な街路樹で、5月末になると、綿毛をまとった種の房をたわわにつける。その綿毛が風に乗り、雪のようにふわふわと街中を舞うのだ。外を歩けば顔にも頭にも綿毛がまとわりつき、体中がむずがゆい。地面の水たまりは綿毛の吹きだまりになって真っ白になるし、暖かいからとアパートの窓を開ければ、これまた吹き込む綿毛の掃除が大変だ。
トーポリは成長が早くて安価、そしてあまり手がかからないことから、戦後の緑化事業や耕地保護の目的で大量に植樹されてきた。実際、20メートル以上の高さにまで育ち、青々と茂ったトーポリの並木は壮観である。
他方、トーポリのアレルギーに悩む人も多く、この辺の事情は日本にスギ花粉症が蔓延(まんえん)した経緯と似てもいる。木の高さに比べてトーポリの根は弱いため、暴風雨で巨木が倒れる事故も後を絶たない。最近は綿毛の出ない品種への植え替えも行われているようだが、数が数だけに、近い将来は毎年、舞い散る綿毛に悩まされるしかないだろう。
綿毛の“雪”が降りやむころ、ロシアはつかの間の真夏を迎える。
(院長のつぶやき)ところ変われば花粉症のアレルゲンも変わる・・・ヨーロッパではシラカバ、アメリカではブタクサが有名です。ロシアのポプラ花粉症は初耳でした。スギは日本とその周辺諸国にしか植生していないのでアジア以外では存在無いのですね。
【食物アレルギー】アレルギー物質 改正規則4日施行 「エビ」「カニ」に表示義務
(2010年6月1日:読売新聞)
食品のアレルギー物質として、「エビ」と「カニ」の表示を義務づけた食品衛生法施行規則が、4日から完全施行される。
食品衛生法では、食品の原材料欄に、原材料に含まれるアレルギー物質(特定原材料)を明記することを義務づけている。2008年に同法施行規則が改正され、小麦、そば、卵、乳、落花生の5品目に、エビとカニが加わった。ただ、事業者への周知や、表示をする準備などのため、2年間の猶予期間が設けられていた。
食品の製造過程では、エビやカニなどの特定原材料が、意図せずして混入してしまうこともある。消費者庁では、混入の可能性を排除できない場合は、商品に注意喚起の表示をするよう事業者に求めている。例えば、「本製品で使用している○○○は、カニが混ざる漁法で捕獲しています」など。
今月3日までに製造、加工、輸入された食品は、「エビ」と「カニ」の表示義務は猶予されているが、消費者庁では、「アレルギー表示は、命にかかわる重要な情報。猶予対象のものでも可能な限り適切な表示をするよう事業者に求めたい」としている。
【喘息】小児喘息のステップアップ治療、フルチカゾン+LABA併用が有効
(2010年03月08日 :NEJM)
文献:Lemanske RF et al. Step-up Therapy for Children with Uncontrolled Asthma while Receiving Inhaled Corticosteroids. NEJM. March 2, 2010
フルチカゾン100μgで治療中のコントロール不良喘息小児182名(6-17歳)を対象に、フルチカゾン250μg(ICS群)、フルチカゾン100μg+LABA50μg併用(LABA群)、LTRA5または10mg併用(LTRA群)に無作為に割り付け比較。各治療群とも効果が認められたが、LABA群が他群に比べ有意に有効である可能性が示された。
(院長のつぶやき)フルチカゾンとは吸入ステロイドの代表的な薬です。喘息発作のコントロールが悪いときにステロイド単剤をどんどん増やすより、多剤併用の方が有効性・副作用の点で有利である、という報告です。
当院では以前からのこのように行っていますが・・・。
5月24日
■ 楽だった? 花粉は昨年の2割、昨夏の日照不足で大幅減
(読売新聞)
東京都内のスギやヒノキの今年の花粉飛散量が、昨年の約22%にとどまり、過去10年間で3番目に少なかったことが都の調査でわかった。
都によると、1平方センチ当たりの飛散量は1418個で、過去10年間の平均値の約24%。最も多かった2005年の約9%で、昨夏の日照不足により花粉の成長が抑えられたのが原因とみられる。今年のスギ・ヒノキの花粉飛散は4月上旬にピークを迎え、ほぼ終息。現在はカモガヤなどイネ科の花粉の飛散が始まり、都福祉保健局のホームページで観測値を公表している。
5月21日
■ 今春の花粉、昨春の5分の1 東京
(産経新聞)
東京都は20日、今春の都内のスギ・ヒノキの花粉飛散量が昨春の5分の1だったと発表した。過去10年間で3番目の少なさだという。
都は「昨夏の天候不順でスギ・ヒノキのつぼみが十分に成長しなかったため、花粉飛散量が少なくなったのでは」と分析している。
スギ・ヒノキの花粉飛散はほぼ終息。今後はイネ科の花粉が増加してくるため注意が必要としている。都は福祉保険局ホームページで飛散状況を公開している。
■ アレルギー基本法案を提出 公明党、対策推進目的に
(共同通信)
公明党の浜四津敏子代表代行らは21日、アレルギー疾患対策基本法案を参議院に提出した。病気の研究や知識の普及、医療体制の整備を進めるため、国や都道府県は対策推進計画を定めるなど、医療や学校などを含めた関係者の責務を明確化するとしている。
提出後の記者会見で浜四津氏は「アトピー性皮膚炎やぜんそく、花粉症など、アレルギーは国民病。全国どこにいても適切な治療を受けられるよう、省庁や自治体、医療機関などが広く連携することが不可欠」と狙いを説明した。
ただ、成立の見通しについては「これから与野党に投げ掛けていきたい」(山本博司参院議員)と述べるにとどまった。
厚生労働省の委員会が2005年にまとめたアレルギー対策にも国や地方の役割が示されている。公明党は、これが十分に実行されていないと考え、基本法制定が必要と判断したという。
(院長のつぶやき)公明党は今や野党。発言力は・・・?
5月18日
■ 遅い春のせい…今年の花粉症、症状がひどい可能性高し! 〜イギリス〜
(UK Today)
今年は厳冬に続いて5月になっても気温の低い日が続いたために、英国内の花粉症の95%を引き起こしている芝の花粉も飛散開始が遅れている。それだけに、暖かくなって一旦飛散が始まると大気中の花粉量が急激に増加し、それに伴って花粉症の症状も例年より重いものになるだろうと、専門家が警鐘を鳴らしている。
5月末から6月にかけては気温も上がることが予測されており、大量の花粉が一気に放出されて、花粉症に悩む人にはさらにつらい時期になるものとみられている。
花粉や胞子飛散の監視ネットワーク「Pollen UK」代表のジーン・エンバーリン教授は、くしゃみ、喉のかゆみ、頭痛といった花粉症の症状は例年よりもひどくなるだろうと話している。
エンバーリン教授は「多くの地域で、芝の育成に充分なほどまで、土の温度がなかなか上がらなかった。いったん芝の花粉の季節に突入すれば、大気中の飛散量は急増。特に、イングランド中心部と北イングランドでは芝の花粉飛散量が著しく多くなると見込まれている」と、警告している。
英国で芝の花粉症に苦しむ人の割合は、世界各国の中でもかなり高い。NHS(国民医療サービス)ではおよそ1,000万人が現在花粉症に悩まされているとしている。
花粉症の専門家が出した最新の情報でも、花粉症患者の数は20年以内に3,000万人に達するだろうと言われている。
「花粉症健康報告書」では、今後20年間に都市部へ移住する人の数が増えるため、花粉アレルギーに悩まされる人の数も増えると予想。また、空気汚染や公害により人々の気道は刺激され、花粉症の症状がさらに悪化すると懸念している。
(院長のつぶやき)国が違えば花粉症の原因も違う・・・と知ってはいましたが、イギリスで一番多い花粉症が「芝」とは初耳でした。
5月16日
■ 花粉症、つら~い目のかゆみに効くコンタクト 2社開発
(朝日新聞)
花粉症のアレルギー治療薬と一体化させ、持続的に目のかゆみを抑えるコンタクトレンズを、シード(本社・東京都)と千寿製薬(同・大阪市)が開発した。じわじわと薬がしみ出し、効果は長時間持続される。3年後の実用化を目指し、今秋ごろに薬事法に基づく臨床試験(治験)を始める。薬と一体化したコンタクトの市販品は、国内外でもほとんど例がないという。
従来のソフトコンタクトレンズ素材に、アレルギー反応で目からかゆみ物質が出てくるのを抑える薬をしみこませた。医療品や市販のアレルギー用目薬にも使われているクロモグリク酸ナトリウムを使用。視力の矯正機能に影響はない。
薬は、涙の成分に触れると結合部分が少しずつほぐれてしみ出し、目に行き渡る仕組みだ。レンズ素材の密度などを調整して、薬がじわじわと出るようにした。装着から8時間以上続くとしている。まず、1日使い捨てタイプを製品化する予定だ。
国内の花粉症患者は2千万人ともいわれ、目のかゆみは8割以上の人が訴える主症状のひとつ。花粉が多いときは、かゆみでコンタクトレンズが使えなくなる患者も多い。日本コンタクトレンズ協会によると、国内のコンタクトレンズの利用者は1600万~1800万人で、年々増加傾向にあるという。
(院長のつぶやき)使用される薬剤「クロモグリク酸ナトリウム」の商品名は「インタール」という有名な抗アレルギー薬です。
5月14日
■ 鼻づまり・空ぜき、症状1―2週間 広島市内で遅めの黄砂
(中国新聞)
黄砂が原因とみられる鼻づまりや空ぜきを訴える患者が、広島市内で目立っている。黄砂の飛来ピークが例年より半月遅く、5月の大型連休前後に集中したためで、医師は注意を呼び掛けている。
内科や耳鼻咽喉(いんこう)科を受診する患者は、5月の大型連休前ごろから増えている。東区の広島アレルギー呼吸器クリニックでは連休明けから、初診患者が1日15人程度来院している。例年の同時期のほぼ2倍に当たるという。保沢総一郎院長は「ぜんそくや花粉症などの基礎疾患がある人が症状を悪化させている」と指摘する。
黄砂に含まれる二酸化ケイ素が免疫反応を強め、症状が1~2週間続く。黄砂をきっかけに、これまで目立たなかった軽微なアレルギーが、急に強まるケースもあるという。
西区の隅田耳鼻咽喉科でも4月末から、花粉症ではないのに鼻水やせきを訴える患者が目立つ。隅田伸二院長は「黄砂の影響が疑われる患者はここ3、4年で増えている」と懸念する。
広島地方気象台は3月13日、今年初の黄砂を確認。5月13日までに計8日観測した。うち5日は、大型連休とほぼ重なる4月27日~5月5日に確認。3、4月に最も飛来が多い例年より、ピークがずれている。
同気象台の黄砂の確認は、視程がおおむね20キロ以下に低下することと大気の色が基準になっているが、鳥取大乾燥地研究センター(鳥取市)の篠田雅人教授は「確認日でなくても、黄砂が漂っている日もある」と指摘。「中国北西部で4月末から強い風が吹き、乾いた砂を巻き上げたようだ」と時期はずれのピークの原因を説明する。気象庁も「今後も飛来の恐れはある」とみている。
予防法は、服などについた黄砂を払い室内に持ち込まないこと。保沢院長は「黄砂はスギ花粉よりも粒子が小さいため、ウイルス用のマスクで防いでほしい」と勧めている。(衣川圭)
5月13日
■ シラカバ花粉にご用心 岩手県内でも患者が増加
(岩手日報)
5月はシラカバ花粉にご用心―。本県で花粉症といえば一般にスギ花粉が知られているが、北海道を中心に飛散するシラカバ花粉も本県で観測されている。シラカバ花粉症の症状を訴える患者も目立ち始めており、これからの季節、注意が必要だ。特に、果物アレルギーを併発するケースがあるため、専門医は「果物を食べた時、かゆみなどの症状が出る人は調べてもらった方がいい」と助言する。
花粉症に詳しい須藤内科クリニック(盛岡市、須藤守夫院長)の調査によると、2009年のシラカバ花粉飛散状況は1平方センチ当たり156個。飛散期間は4月17日~6月13日で、最高飛散日は5月13日だった。
飛散の多い札幌市に比べると10分の1程度の量だが、昨年スギ花粉の時季が終わったころに花粉症の症状を訴える患者が来院。調べてみたところ、シラカバ花粉症と分かった。
シラカバ花粉症の症状はスギ花粉と同様、くしゃみや鼻づまり、目のかゆみなど。天気の良い日に飛散しやすく、治療はスギ花粉症と変わりはない。
昨年、同クリニックで受診したシラカバ花粉症患者は60人。スギ花粉症の20分の1程度だが、スギやイネ科など、ほかの花粉症との合併例もあった。
特に、注意が必要なのは果物アレルギーの併発。果物の成分とシラカバの成分が一部共通するため症状が出やすいといい、果物を食べると口にかゆみや腫れなどの症状が出る。
昨年のシラカバ花粉症患者60人のうち、果物アレルギーとの合併患者は17人。リンゴやモモ、ナシなどバラ科果物による症例が多く見られた。予防策は原因となる果物を食べないか、加熱加工することという。
シラカバ花粉は例年スギ花粉の飛散が収まるころから飛び始め、6月中・下旬まで飛散する。今年は寒い日が続いたため、例年より飛散開始が遅れ、今月2日から始まった。
須藤院長は「5月になっても花粉症の症状が続く場合は、シラカバ花粉の検査を受けてみてほしい」と呼び掛ける。
4月28日
■ スギ花粉、和歌山県田辺市内は平年の21% 今春の飛散量
(紀伊民報)
今春の和歌山県田辺市内のスギ花粉飛散量が、多かった昨年の7%程度にとどまっていることが分かった。平年と比べても約21%と大幅に少なく、花粉症患者にとっては過ごしやすい春となったようだ。
日本気象協会関西支社(大阪市)は、紀南地方では田辺市あけぼのと新宮市緑ケ丘の耳鼻科医院で花粉の飛散量を定点観測している。
4月18日までの1平方センチ当たりのスギ花粉飛散量は、田辺市が平年の21%程度の約750個、新宮市も平年の14%程度の約500個。
ヒノキ花粉の飛散量も少なく、18日現在の平均飛散量は田辺市が平年の47%程度の550個、新宮市が11%程度の150個。昨年比では、田辺市が約15%、新宮市が約4%となっている。
飛散量が少なかった要因としては、昨年は梅雨が長引き、花芽の形成に関連がある6、7月に降水量が多かったことや気温が低かったことが考えられるという。今年2~4月に降水量が多かったことも影響しているとみられる。
全国700カ所に花粉計測機を設置して飛散量を観測している気象情報会社「ウェザーニューズ」(東京都)によると、県内の今年の花粉飛散量は3月末時点で昨年比28・3%。今シーズンは全国的に飛散量が少なく、全国平均は昨年比34・4%という。
4月20日
■ 花粉症は“環境病” 完全に直す方法はあるのか?
(NIKKEI NET)山村紳一郎(サイエンス・ライター)
Q 花粉症を完全に治す方法はあるのか?
日本気象協会の発表によれば、2010年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は例年に較べて「少ない」あるいは「非常に少ない」見込みであるという。花粉症を患っている人にとってはまずまずの朗報ではあるが、やはり春が不快であることには変わりない。その場しのぎの対処療法ではなく、花粉症がすっきり完治する根本的な治療は不可能なのだろうか?
1970年以降、花粉症の患者数は急速な増加を続けている。現在ではその比率は国内全体で二十数%と推定され、都内では2006年の段階で28.2%、都民の約3.5人に1人の割合に達しているという。もはや「国民病」と呼ばれるほどの大流行である。
一方で治療法といえば、症状を軽減させる対症療法が中心であり、根本的な治療策は一般化していない。その最大の理由は、花粉症の本当の原因がまだ完全には明らかになっていないためだ。
花粉症は、ひと言でいえばアレルギーの一種。アレルギーには様々なものがあるが、一般に生体の防御システムである免疫がトラブルを起こし、本来は生体が反応しない物質に対して異常な、あるいは過剰な免疫反応が起きる病気といえる。
□ 急増する花粉症は“環境病”
例えば、体にとって良くないものを食べると、「嘔吐」や「下痢」という反応が起きて原因物質を体外に出す。あるいは病原菌などに感染すると、菌を殺すために体が「発熱」する。これらはみな免疫の働きで、つまり、「体の中に進入した有害な異物を排除するシステム」。問題は、この免疫が花粉のような“自然界のどこにでもある普通の物質”に対して過剰に反応して暴走してしまうことだ。
東京都医学研究機構の東京都臨床医学総合研究所で「花粉症プロジェクト」を率いる廣井隆親博士によれば、「アレルギーのメカニズムは非常に複雑で、なぜ起きるかという点については未解明の部分が少なくない」。ただ、「アレルギーの原因となる物質の種類や量、または免疫異常を引き起こす化学物質が環境中に非常に増えたこと」が原因の1つにあるという。
アレルギーを引き起こす物質には花粉のタンパク質のほかにも、ハウスダストやダニの排泄物、カビの胞子などがよく知られている。エアコンの普及などで住居構造が閉鎖的になったため、人間がこれらの物質に触れる機会も時間も増加しているという。また、花粉については国産の木材利用率の低下で伐採が減り、花粉を多くつける樹齢30年以上のスギが増えたことによって、花粉飛散量そのものが増加していることが指摘される。これに温暖化の進行が拍車をかけているとする専門家もいる。
さらに、大気汚染や環境ホルモン、あるいは食品添加物の関与も疑われている。特にディーゼルエンジンの排気に含まれる微粒子(DEP:Diesel Exhaust Particles)が異常な免疫反応を強めるとの報告もある。
これらと合わせ、欧米化して高タンパク質・高脂質になった食環境の変化や、ストレスの増大なども取り沙汰される。どの要因も「(花粉症との)因果関係はまだはっきりしていない」(廣井博士)段階だが、花粉症は様々な環境要因による一種の「環境病」といえそうだ。
□ 花粉症の原因はまだ未解明
では、どうすれば花粉症を防げるのか。これを知るために、まず、花粉症の代表であるスギ花粉症について、その発症の仕組みをもう少し詳しく見てみよう。
スギ花粉症は大きく2つの段階を経て発症する。第1段階は“感作の成立”といわれる発症の準備プロセスだ。
まず最初に、目や鼻の粘膜に花粉が付着すると、花粉からある種のタンパク質が体内に溶け出す。これが一般に「アレルゲン(アレルギーを起こす物質)」または「抗原」と呼ばれるものだ。このような異物が体内に侵入すると、白血球の一種であるマクロファージが取り込んで分解。同時に、マクロファージはリンパ球の一種「ヘルパーT細胞(Th2)」にアレルゲンの情報を知らせる。
ヘルパーT細胞はいわば免疫の司令塔であり、同じリンパ球の一種であるB細胞を活性化させる指令を出して、侵入アレルゲンに対応した「抗体」──花粉症の場合はIgE(免疫グロブリンE)と呼ばれるタイプの抗体──を作らせる。IgEは血液中のマスト細胞(肥満細胞)の表面に結合するが、その数がある一定量に達すると“感作が成立した”、つまり発症の準備が完了した段階となる。この「アレルゲン→マクロファージ→ヘルパーT細胞→B細胞→IgEの産生」というプロセスでは基本的に症状はない。
この状態になった上で、再び花粉のアレルゲンが入ってくると、第2段階が起こる。アレルゲンは鼻の粘膜などにあるマスト細胞表面のIgE抗体に結合していくが、結合した量がある程度以上になると、マスト細胞の中にある「刺激顆粒」と呼ばれる物質が一気に放出される。刺激顆粒には、くしゃみや目のかゆみ、鼻水などを起こすヒスタミンや、気管支を収縮させて咳などを起こすロイコトリエンなどが含まれ、これがスギ花粉症の症状を引き起こす。
問題は、以前は体に無害な花粉には反応しなかったヘルパーT細胞が、何らかの理由でIgE抗体を作り出す指令を出すようになってしまったことだ。その理由を解明できないことが、花粉症をはじめとするアレルギー治療を難しくしている。
□ 根本的な治療の可能性も
アレルギーを防ぐにはアレルゲンに触れないようにする、つまり花粉症では「花粉に触れない」という予防策は有効だ。だが、完全に花粉に触れない生活は難しい。そこで、薬物療法という選択肢が浮かび上がる。
現在、花粉症の治療薬として、免疫応答を抑える抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬が用いられている。また、副腎皮質ホルモン剤の注射で治療する療法もある。だが、これらの薬物療法は即時的な効果が得られるものの、副作用が伴うこともある。ヘルパーT細胞の働きを抑える薬剤(Th2活性阻害薬)を使用すれば、正常な免疫も確保できなくなる可能性があり、ほかの病気が体内で悪化する可能性が否めない。これらの療法では一時的に症状が緩和されても、花粉症が完治するわけではない。
現時点で唯一、根本的な治療が可能なのは免疫療法とも呼ばれる「減感作療法」だ。「私たちの体内で起きている『免疫寛容』を誘導する療法で、正しく誘導できれば、特別な場合を除いて二度と花粉症にはならない」(廣井博士)
免疫寛容とは、その名の通り免疫がアレルゲンとなりうる物質を寛容する、つまり反応せずに素通りさせる現象のこと。例えば、体内には常に、ホコリや食物などの「異物」が入ってくるが、通常はこれらに対して免疫反応は起きない。免疫寛容が働いているためだ。免疫寛容は本来、花粉にも働いていたが、何らかの理由で働かなくなったのが花粉症といえる。花粉への免疫寛容を人為的に取り戻せれば、当然のことながら花粉症は発症しなくなる。
これまでの減感作療法では、アレルゲンとなる花粉物質を薄め、免疫反応が起きない程度のわずかな量ずつ、注射によって繰り返し体内に入れる方法が用いられてきた。花粉物質の濃度をゆっくりと上げていくことで、免疫のシステムを少しずつ花粉に慣れさせていくわけだ。しかし、週1~2回のペースで2~3年間、合計50~60回の皮下注射を続けなければならず、大変な手間と苦痛を伴う。
□ 苦痛少ない舌下減感作療法
そこで、従来の療法の欠点を補うために廣井博士らが開発しているのが、「舌下減感作療法」である。これは、花粉エキスをパンの小片などに含ませて舌下にしばらく置き、体内に吸収させるという方法を繰り返すことで免疫寛容を誘導する。病院に通わずに自宅でもできることと、注射のような苦痛がない点で画期的な治療法といえる。廣井博士は、「日本ではまだ臨床試験の最中だが、5年後には保険導入されると思う」と語る。
このほかにも、目薬や鼻薬、あるいは皮膚への塗布などによる療法も検討されているという。近い将来、この「ゆっくりではあるが確実に花粉症を治す」治療が、多くの人に福音をもたらすはずだ。
A 患者への負担が小さい根本的な治療法を開発中。5年後に保険の対象にも。
4月19日
■ 山形県内のスギ花粉飛散が大幅減 天候の不順などが影響か
(山形新聞)
今シーズンの県内各地のスギ花粉飛散数が、例年の18~28%と大幅に少ない状況で推移している。花芽の成長不良と、雨などの日が多く花粉が流されたことなどが影響しているとみられる。飛散の終息時期は今月下旬から5月上旬と予測されており、花粉症に悩まされている人にとっては、“穏やかな春”となっている。
県衛生研究所(山形市)は、山形、米沢、新庄、三川の4地点で1平方センチ当たりの花粉数を計測している。過去10年の総数の平均値は、山形3186個、米沢3377個、新庄3380個、三川3645個。ことしの総飛散数(16日現在)は、山形879個、米沢884個、新庄948個、三川671個と平均値を大幅に下回っている。大量に飛散した昨年比では、12~18%にとどまっている。環境省のまとめでは、全国で過去10年の平均を超えた調査地点はなかった。
同研究所は、昨年夏の気温が平年並みからやや低めで、雄花の花芽の成長に適さない気候だったことや、昨秋に行ったスギ林の調査結果などを踏まえ、今シーズンの花粉数を「例年より少なく、1平方センチ当たり500~1500個」と予測していた。
最上久美子研究員は「気温が高く、風の強い日が続けば、花粉は飛びやすいと言われいる。ことしは、天気の良い日が続いていないことも関係しているのではないか」と分析。一方で「花粉総数は冬の前には決まっているが、すでにどれだけが飛んだか分からないので『ピークは過ぎた』とは断定できない」としている。
研究所は、ホームページでスギ花粉の飛散状況を紹介している。アドレスはhttp://www.eiken.yamagata.yamagata.jp/
4月17日
■ 花粉症のつらさ 今年は4分の1? 九州の飛散量75%減る 3月の寒気や雨が影響
(西日本新聞)
今年の花粉シーズン(2月上旬-4月中旬)で九州各県の花粉飛散量は昨年の4分の1だったことが、日本気象協会九州支社の集計で分かった。ぐずついた天気や寒気が影響したという。
花見のころには歓迎されなかった冷たい雨も、花粉症に悩む人には恩恵があったようだ。
九州各県医師会が花粉シーズンに毎日公表する1日当たりのスギ・ヒノキ科の花粉量を集計。過去の量と比較した。九州の今シーズンの1平方センチ当たりの合計飛散量は、昨年の3万2985個より約75%少ない8244個で、過去10年の平均値よりも6割少なかった。
県別では大分が1700個で80・9%の減。次いで鹿児島80・2%減、熊本79・5%減、佐賀76・1%減‐の順。
同支社は、ピーク時の3月に曇りや雨の日が多く、花粉が雨で流されたとみている。例年ヒノキ花粉が多くなる3月下旬に、大陸からの寒気の影響で気温が下がり、飛散が活発にならなかったことも要因という。
気象庁によると、今年3月の合計降水量は九州各県平均で平年より50・5ミリ多く、日照時間は24・6時間少なかった。
4月16日
■ 花粉終息5月上旬、スギは1~3週間早く
(読売新聞)
環境省は16日、スギ、ヒノキ花粉の飛散が終息する時期の予測を発表した。
どちらも全国で飛散が終わるのは5月上旬の見込み。スギは昨シーズンより1~3週間ほど早く、ヒノキは昨シーズン並みという。スギ花粉の飛散は、九州から関東地方は今月上旬までに終息した。東北地方は一部ですでに終息したが、全体では今月中~下旬に、北海道は5月上旬に終息する見込み。ヒノキは、九州北部と中国、四国で今月中旬、近畿から関東地方は今月下旬、北陸地方から北は5月上旬に終息する見通し。
今シーズンのスギ、ヒノキ花粉の飛散量は9日現在、鹿児島県から北海道までの全46測定地点で例年を下回った。同省は「今年は飛散時期に雨や雪が多かったので、飛散量が少なかったのではないか」としている。
4月15日
■ 花粉の飛散、昨季の2割 対策商品の売れ行き低調 〜兵庫県
(神戸新聞)
花粉症の原因となるスギやヒノキの花粉飛散量が、今季は昨年の2割余りと激減している。昨夏の日照時間が少なく、花芽の成長に影響したためとみられる。ヒノキのピークはしばらく続くが、医薬品の売れ行きは低調で、花粉症に悩む人たちには比較的過ごしやすい春となっている。
兵庫県立健康科学研究センター(神戸市兵庫区)によると、今年のスギ花粉は昨年より10日ほど遅い2月20~22日、神戸、豊岡、たつの、洲本の各観測所で初めて確認された。ピークとなる3月上旬も、例年ほど飛散しなかったという。
兵庫県内16カ所で飛散量を観測しているウェザーニュース(東京都)によると、スギ、ヒノキのこれまでの飛散量は昨季の約23%にとどまる。全国的にも少なめで、担当者は「昨年7~8月の日照時間が少なく低温だったため、花芽の成長が遅れたことが影響している。過去5年で最も少ないのではないか」と分析する。
花粉飛散の本格化に合わせて売り場を設置した薬局店などは、拍子抜けしている。
スギ薬局神戸駅前店(神戸市中央区)は2月末、マスクや専用クリームなどを扱うコーナーを設けたが「商品の回転が悪い」。東急ハンズ三宮店(同)も「2月は早めに準備をしておこうという人で売り上げは良かったが、3月以降は鈍い」という。
ヒノキの飛散ピークは今月末まで続くが、飛散量は少ないまま終息しそう。一方、花粉症を引き起こすカモガヤ、ブタクサなどは5月以降にピークを迎えるとみられ、ウェザーニュースの担当者は「油断せずに念のため予防を続けてほしい」と呼び掛けている。
■ スギ花粉が飛散 ピークは今月下旬 量は少ない見通し 〜北海道
(北海道新聞)
春を迎え、道南で花粉症をもたらすスギ花粉の飛散が始まった。渡島保健所は「ピークは例年より遅く、今月下旬になる」と予測。一方、環境省は昨年より飛散数は少ないと予想している。
道内のスギ林は道南に集中し、総面積は約3万2千ヘクタール。同保健所は屋上に計測器を置き、毎日集めた1平方センチ当たりの花粉数を調べている。
今季の飛散は4日に始まり、11日の花粉数は22・2個。寒い日が続いているため、ピークが例年より2週間ほど遅れる見通しだ。昨年は開始日が3月17日で、ピークは4月9日。計測した花粉の合計は過去最多の1272個を記録した。
環境省の予測によると、今季の函館の飛散数は1平方センチ当たり計400個で前年より約7割減。この総飛散数は道内トップだが、青森県以南に比べれば2分の1~11分の1と少ない。
渡島保健所は5月から飛散が始まるシラカバ花粉のほか、カモガヤやハンノキの花粉も計測する。花粉情報は同保健所のホームページhttp://www.oshima.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hfc/contents/kensa/cafun/kafuntest.htmで発表している。
(院長のつぶやき)北海道では「スギ花粉は飛ばない」と思い込んでいた私ですが・・・ゼロではないのですね。
4月12日
■ ヒノキ花粉ピーク、終息は4月下旬
(NIKKEI WOMAN Online)
ウェザーニューズの分析によると、2010年はスギ花粉の飛散量が全国的に前年より少なく、4月9日時点で北日本を除きほぼ終了した。しかし西日本と東日本でヒノキ花粉の飛散がピークに入り、こちらは4月下旬の終了まで油断が禁物という。
2010年は関東地方で1月下旬から季節はずれの暖かさが訪れ、前年より10日ほど早く花粉シーズンに入ったが、その後再び寒さが戻った。ほかの地域は前年と同時期、または遅れて花粉シーズンに入ったところが多い。スギ花粉のピークは東日本で3月上旬―中旬、西日本では2月下旬―3月上旬、飛散数は前年の半分以下の地域が多かった。東北北部など北日本ではスギ花粉がピークに達している。
西日本と東日本でピークに達しているヒノキ花粉についても、前年と比べると飛散量は少なくなる見通し。全体の花粉飛散量は前年の約3分の1にとどまり、平均の飛散日数も同2割少ない50日になると、ウェザーニューズは予測している。花粉症に悩んでいる人の症状をみると、前年に比べ「つらい」と感じる人が5%減っている。特に高知県や静岡県では約2割減だった。
なお北海道のシラカバ花粉は4月下旬から飛散が始まり、6月中旬まで続く見通し。
この分析は、全国700カ所に設置した花粉計測機のデータと今後の飛散見通し、携帯電話向けサイトの利用者から寄せられた花粉症の症状報告をまとめたもの。
(院長のつぶやき)エッ? もうスギ花粉は飛んでないの?
4月9日
■ 花粉シーズン、九州では4月中旬、その他は4月下旬で終了の見通し
(RBB TODAY)
ウェザーニューズは、今年のスギ、ヒノキ花粉の飛散傾向を発表した。
発表によると、関東地方では1月下旬からの季節はずれの暖かさにより、昨年より10日ほど早く花粉シーズンに突入。しかし、その後再び寒さが戻り、他のエリアでは昨年と同時期、または遅れて花粉シーズンに突入する所が多くなったと報告されている。
花粉の飛散に関しては、スギ花粉が中心で、東日本では3月上旬~中旬、西日本では2月下旬~3月上旬にピークを迎えたところが多く、飛散数は昨年の半分以下のエリアも多くなっているとのこと。現在は東北北部など北日本でスギ花粉のピークとなり、西日本から東日本ではスギ花粉はほぼ終了。ヒノキ花粉の飛散数が増えてきているという。ヒノキ花粉もスギ花粉と同様、飛散数は昨年と比較して少なくなる見通しとのことだ。
また、花粉症を“辛い”と感じる人は昨年と比べて5%減少。特に高知県や静岡県では約20%減少したという。今後、花粉シーズンは九州北部など早い所で4 月中旬に、その他のエリアも4月下旬には終了する見通しで、北海道のシラカバ花粉は4月下旬から飛散が開始し、6月中旬に飛散は落ち着くと予想されている。これらの発表は、インターネットサイト「ウェザーニュース」でも確認することができる。
■ スギ花粉、ピーク少なく終了?
(朝日新聞)
スギ花粉による花粉症は、例年だと3月末にピークを迎える。だが今年は花粉の飛散量が少なくピークらしいピークがないまま、シーズンが過ぎようとしている。花粉症の人たちにとっては過ごしやすい春だが、薬店では目薬やマスクなどの売り上げが昨年より落ち込み、いささか悩ましい春のようだ。
新潟県保健環境科学研究所によると、春に飛散するスギ花粉は前年の夏につくられる。気温が高く、日照時間が長く、雨が少ないと花粉量は多くなる。だが昨夏はこれと逆だった。
このため同研究所は、今季(2~4月)の花粉の飛散数をこれまでの平均値の30~80%と見込み、佐渡で1平方センチあたり150~400個、新潟、新発田、長岡、上越で同700~1500個と予測した。
今季は2月下旬から3月上旬にかけて県内各地で飛散が始まったが、3月末までの累計飛散数は、新潟458・9個▽新発田489・4個▽長岡337・3個▽上越833・4個▽佐渡197・5個だった。同研究所は「2、3月も例年より寒い日が多かったため、予測よりも少ない水準になっている」としている。
新潟市内の耳鼻咽喉科の医師も「今年は例年と比べて花粉症で来られる患者さんは少ない」と話す。
県内などで薬局チェーンを展開する「コダマ」によると、目薬や点鼻薬、花粉よけのメガネなど花粉症関連の商品は3月が売り上げのピークだが、「今年は前年より大きく落ち込んだ」という。マスクも昨年4~5月には新型インフルエンザの影響で品切れになるほど売れたが、それ以降はさっぱり。同社は「買い込んだものを花粉症対策でも使っているのではないか」とみている。
4月8日
■ カゴメなど、ブロッコリーの花粉症抑制効果を発見
(日経産業新聞)
カゴメと東京理科大学はブロッコリーの新芽である「ブロッコリースプラウト」から抽出したエキスに花粉症を抑制する効果があることを発見した。マウスを使った実験を行った結果、同エキスを摂取することで花粉症の指標が減少した。この結果を受け、同エキスを使った花粉症対策商品の開発が進む可能性がある。
カゴメの総合研究所(栃木県那須塩原市)と理科大薬学部薬学科(千葉県野田市)の谷中昭典教授の研究チームがエキスの効果を確認。スギ花粉で炎症を起こしたマウスにブロッコリースプラウトから抽出したエキスを投与したところ、投与しなかったマウスに比べて「好酸球」や「イムノグロブリンE(IgE)」と呼ばれる花粉症を引き起こす物質の発生を抑制することがわかった。
4月7日
■ 花粉症治療薬で運転能力が低下、予防と対策うったえる 愛媛県松山市
(レスポンス)
愛媛県松山市で6日に行われた春の全国交通安全運動パレードの中で、東北大学の谷内一彦教授が推進するインペアード・パフォーマンス・ゼロプロジェクトが「インペアード・パフォーマンス」(気づきにくい能力ダウン)の啓発活動を実施した。パレードでは花粉吸引機を背負った「花粉バスターズ」が参加し、予防と対策を呼びかけた。
「インペアード・パフォーマンス」とは、花粉症などの治療に使用される抗ヒスタミン薬を服用する際、薬剤の種類によっては薬の成分が脳内に移行することで、本人が無自覚なままに集中力、判断力、作業能率が低下してしまう状態を指す。
春の全国交通安全運動が実施されるこの時期、地域によってはスギやヒノキなどの花粉飛散が認められる。くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの花粉症の症状により、運転操作への影響が懸念されるだけでなく、花粉症治療薬を服用していたとしても、インペアード・パフォーマンスを生じる恐れがある。
愛媛県交通安全協会ではインペアード・パフォーマンスがドライバーの運転操作や瞬時の判断力に影響を与えるリスクがあることに着目し、一層の安全運転推進のため、東北大学大学院医学系研究科・機能薬理学分野の谷内一彦教授が推進する同プロジェクトへの賛同を決定した、としている。
愛媛県交通安全協会の藤原重好部長は「インペアード・パフォーマンスは運転操作に影響を及ぼす恐れがありながら、そのリスクがまだ認知されていないのが現状。一人でも多くのドライバーにインペアード・パフォーマンスを知っていただき、安全運転を徹底してほしい」と述べている。
4月5日
■ 黄砂増大 ゴビ砂漠乾燥 人体に悪影響も
(産経新聞)
中国大陸で発生し、日本列島を覆う「黄砂(こうさ)」。気象庁によると、今年は特に発生源の砂漠地帯で黄砂が舞いやすい環境にあるという。中国の工業地帯を通過、汚染物質などが付着した黄砂は、ぜんそくや花粉症の悪化など人体に与える悪影響も懸念される。
◆有害な付着物
3月21日、全国的に観測された大規模黄砂。空は黄色くかすみ、各地で交通機関が乱れたり、洗濯物や衣服に付着したりするなど、生活に大きな影響が出た。
しかし、黄砂の問題は、単に「砂塵(さじん)が宙を舞う」ということにとどまらない。
環境省が平成14~19年度に実施した黄砂実態解明調査で、黄砂飛来時の浮遊粉塵の成分を分析したところ、硫酸イオンや硝酸イオンの濃度が相対的に高いことが判明した。
「四日市ぜんそくの原因として知られる二酸化硫黄や二酸化窒素などが反応し、黄砂に付着したとみられる」と話すのは大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授(生体反応学)。
中国の工業地帯を通過した際に付着した可能性が高く、吸い込むと「のどや気管で炎症を起こす危険がある」(市瀬教授)。目がチカチカしたり肌がピリピリするなどの異常も報告されているという。
さらに、黄砂にはアレルギー反応を活性化させる死亡微生物が大量付着していることも判明。動物実験で、黄砂とスギ花粉の両方を投与すると、黄砂や花粉の単独投与より激しいアレルギー反応が確認された。
砂の主成分である二酸化ケイ素もアレルギー反応を活性化させることが知られており、市瀬教授は「黄砂は砂そのものと、付着した微生物により、花粉症などのアレルギーを悪化させる可能性が高い」と指摘する。
◆飛びやすい環境
気象庁によると、平成12年までの30年間で日本で黄砂が観測された年間日数は平均20・2日。ところが、同年以降は40日超の年が続出している。原因として考えられるのは、中国で広がる過放牧や農地転換による土地の劣化、砂漠化だ。
さらに、黄砂発生源の地表状態や、黄砂を運ぶ偏西風の流れなども飛来量を大きく左右するという。
気象庁によると、今年はゴビ砂漠付近で積雪が少なく地表が露出している上、空気も乾燥しており、黄砂が空中に舞い上がりやすい環境にあるという。今月3日現在の年間観測日数は例年より若干多い11日だが、気象庁は、今後強い西風が日本へ吹き込むと「日本に黄砂が届く日数が増える可能性がある」とみている。
一気に大量飛来したものより「ゆっくり中国を横断してきた小規模な方が汚染濃度が高い」と市瀬教授。「特に肺疾患系の病気を抱える人は飛来時に必ずマスクをしてほしい」と注意を呼び掛けている。
【用語解説】黄砂
中国西方の砂漠域や黄土地帯などで、強風によって大気中に舞い上がった砂塵が、上空の風に運ばれ、降下する現象のこと。春に観測されることが多い。日本だけでなく、北米やグリーンランドで観測されたこともある。
4月4日
■ スギ花粉症:地域差20倍 有病率、最高は山梨の44%
(毎日新聞)
スギ花粉症に悩む人の割合は、都道府県によって最大約20倍の開きがあることが、馬場広太郎・独協医科大名誉教授らの疫学調査で分かった。この地域差は花粉の飛散期間と花粉量、湿度の3要素が強く影響を及ぼしているという。
調査は98年と08年の2回実施。全国約1万人の耳鼻咽喉(いんこう)科医とその家族にスギ花粉症かどうかを聞き、回答者に占める患者の割合(有病率)を算出した。
その結果、08年の有病率は平均26・5%(98年16・2%)。有病率の最高は山梨県で44・5%(同26・9%)、最低は北海道で2・2%(同2・9%)と、両者に約20倍の開きがあった。98年調査と比べると43都府県で有病率が増加し、増加率が最も高かったのは奈良県(20・7ポイント増)だった。
気象業務支援センターの村山貢司専任主任技師がこの結果を基に地域差の原因を分析した結果、花粉の飛散期間が長く、飛散数が多量で湿度の低い地域ほど有病率が高かった。中でも飛散期間の影響が最も強かった。大気汚染の程度と有病率との有意な関連は確認できなかったが、村山さんは「症状の悪化に関しては大気汚染が無関係とはいえない」としている。
大久保公裕・日本医科大教授(耳鼻咽喉科学)は「飛散期間が長いほど抗原(花粉)にさらされる時間が増え、飛散量が多いほど体内で作られる抗体が増えてアレルギー反応は起きやすくなる。湿度の低い地域では鼻の粘膜が乾いて症状が出やすくなるうえ、花粉もより遠くに飛んで広く影響を及ぼす」と話す。
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◆都道府県別有病率(%)◆
都道府県 2008 1998 増減
北海道 2.2 2.9 -0.7
青森 12.5 11.9 0.6
岩手 12.1 9.4 2.7
宮城 32.5 21.3 11.2
秋田 14.0 8.2 5.8
山形 25.0 23.1 1.9
福島 26.4 13.8 12.6
茨城 25.6 20.4 5.2
栃木 39.6 22.0 17.6
群馬 31.9 19.2 12.7
埼玉 39.6 24.8 14.8
千葉 32.4 20.1 12.3
東京 32.1 20.4 11.7
神奈川 33.1 18.1 15.0
新潟 15.0 11.3 3.7
富山 17.4 8.4 9.0
石川 20.5 9.3 11.2
福井 21.6 13.4 8.2
山梨 44.5 26.9 17.6
長野 25.0 25.9 -0.9
岐阜 36.5 21.0 15.5
静岡 39.3 25.3 14.0
愛知 28.0 17.5 10.5
三重 33.2 24.8 8.4
滋賀 26.4 12.5 13.9
京都 32.8 16.7 16.1
大阪 25.2 14.9 10.3
兵庫 20.5 11.2 9.3
奈良 35.0 14.3 20.7
和歌山 20.3 17.4 2.9
鳥取 24.4 11.4 13.0
島根 13.1 14.1 -1.0
岡山 19.1 11.5 7.6
広島 27.8 16.7 11.1
山口 27.3 16.5 10.8
徳島 28.8 13.4 15.4
香川 21.5 13.9 7.6
愛媛 28.3 21.1 7.2
高知 41.2 25.7 15.5
福岡 18.2 11.2 7.0
佐賀 26.3 19.4 6.9
長崎 15.2 8.0 7.2
熊本 13.6 10.3 3.3
大分 22.7 14.4 8.3
宮崎 8.2 11.6 -3.4
鹿児島 12.1 4.7 7.4
沖縄 6.0 0.6 5.4
3月26日
■ 花粉症は治らないの?=回答・下桐実雅子
(毎日新聞)
Q この時期、スギ花粉症に悩まされる人は多いね。なぜ起こるのかな。
A スギ花粉自体は体に有害なものではありません。しかし、体の免疫反応により「外敵」と認識され、体内から排除しようとするのです。このとき起こるのが、くしゃみや鼻水などの不快な症状です。原因物質はIgE抗体と呼ばれます。花粉に含まれる特定のたんぱく質(抗原)が結合するとヒスタミンなどが放出され、アレルギー症状が出るのです。
Q 治す方法はないの?
A 今の治療法で可能性のあるのが「減感作療法」です。花粉のエキスを少しずつ濃度を高めて注射し、体を慣らし花粉に反応しにくい体質に変えます。花粉エキスをパンなどにたらして口に含む方法も試験中です。ただ、これはなぜ効くのか解明されていません。
Q 効果はどのくらい?
A 純粋なスギ花粉症患者なら、7~8割に症状の消失や軽減があるとされています。より高い効果を得るには、強いアレルギー反応を起こさずに花粉エキスの有効成分濃度を高めることが課題です。このほか、ワクチン開発も進んでいますよ。
Q どんなワクチンかな。
A 通常のワクチンは病気への免疫反応を高めるため、病原菌などの毒性を弱めて投与しますが、花粉症では過剰な免疫反応を抑えることが狙いです。ワクチン開発を進める理化学研究所のチームは、免疫反応を抑える機能を持つ細胞に着目。花粉のたんぱく質が体内に入ると、この細胞が増えるような方法を研究しています。まず、構造を変えた花粉のたんぱく質を人工的に合成し、脂質でつくった特殊なカプセルに包み体内に入れると、この細胞を増やせることを突き止めました。実際、このカプセルを花粉症状態のマウスに注射すると、IgE抗体が大幅に減少したのです。
Q いつごろできるの?
A ベンチャー企業が人への投与基準を満たしたワクチン製造を進めています。動物試験などで安全性を確認した後、臨床試験が始まります。理研ワクチンデザイン研究チームの石井保之リーダーは「早く製薬会社に加わってもらい、6~7年後の実用化を目指したい」と話しています。
■ 【理研/鳥居薬品】「スギ花粉症ワクチン」を開発へ‐連携研究室を開設
(薬事日報)
鳥居薬品と理化学研究所(理研)は、スギ花粉症ワクチンの開発に関する共同研究を開始した。スギ花粉症ワクチンの開発に向け、「理研・鳥居薬品連携研究室」を開設し、短期的な技術移転にとどまらず、上市後も視野に入れた共同研究を進める計画だ。
これまで理研は、2種類のスギ花粉主要抗原を遺伝子工学的手法で合成し、ポリエチレングリコール(PEG)を結合させたスギ花粉症ワクチンの基礎研究を進めてきた。理研が開発したスギ花粉症ワクチンは、PEG修飾することで、スギ花粉抗原の天然型立体構造を破壊しているため、IgE抗体に認識されず、アナフィラキシーショックを誘発しづらい。減感作療法では、アナフィラキシーショックの危険性があるため、少量から開始しなければならなかったが、開発されたスギ花粉症ワクチンでは、高濃度の投与も可能な結果が得られている。
また、NKT細胞を活性化するα-GalCerという物質を含むリポソーム膜の中にワクチンを包んだ、リポソームワクチンも試作されている。α-GalCerによってNKT細胞が活性化されることで、抑制T細胞が活性化され、IgE産生細胞の働きが抑制され、IgE抗体が劇的に低下することが動物実験で認められており、高い治療効果を発揮することが確認されている。
理研では今回、スギ花粉症治療薬の開発に実績を持つ鳥居薬品と共同研究を行うことで、早期の実用化に取り組むことにした。今後、理研がスギ花粉症ワクチンの作用機序の解明、非臨床試験での有効性の確認に関する研究を担当し、鳥居薬品がワクチンの開発・製造販売承認の取得、ワクチンの製造・販売などの事業運営を行う。また、上市後に蓄積される副作用などの薬剤評価までを視野に入れた長期共同研究を進める計画だ。
■ スギの精霊様、花粉症治して…杉神社への願い事募集中
(朝日新聞)
スギをモチーフにした杉神社の白い塔。キャラクター「Mr.コンタック」も訪ねた=鳥取県智頭町
全国で唯一スギの精霊をまつる鳥取県智頭町の杉神社に祈願し花粉症を乗り切ろうと、製薬会社「グラクソ・スミスクライン」(東京)が願い事などを募っている。
智頭町は良質のスギの産地。杉神社は1955年に地元の林業経営者が産業振興を願い建立した。スギがモチーフの高さ約12メートルの白い塔がシンボルだ。
受け付けはウェブ(http://www.mr-contac.jp/)で4月16日まで。南洋の旅が抽選で当たる。スギがなく、鼻すっきりでリゾートが楽しめるとか。
3月25日
■ 花粉症根治薬、8年後にも実用化=鳥居薬品と共同研究開始-理研
(時事通信)
理化学研究所と日本たばこ産業(JT)グループの「鳥居薬品」(東京)は25日、理研が開発したスギ花粉症ワクチンの実用化に向けた共同研究を開始すると発表した。研究成果を臨床応用に生かすための仕組みを整備し、2012年に臨床試験を始め、18年の実用化を目指す。
このワクチンは、アレルギー反応の原因となるスギ花粉の主要な抗原たんぱく質2種類に、抗体反応を抑える化合物を遺伝工学的手法で融合させたもの。マウスの実験では効果が確認されており、花粉症シーズン前に摂取すれば、症状を引き起こさない初の根治薬として期待されている。
実用化には治験や生産など製薬会社の協力が必要だが、市場がほぼ国内に限定されることや、予想される薬価が低いことなどから、提携先を見つけることが難しかった。
(院長のつぶやき)私も患者の一人として心待ちにしている「舌下免疫療法」。もうちょっと早くなりませんかね〜。
3月16日
■ “全国一花粉症に悩む”静岡 新品種のスギ開発も…解決まだ先?
(産経新聞)
全国で花粉症発症者が最も多いとのアンケート結果が出た静岡県で、花粉の量が少ない新しい品種のスギの開発が進められている。平成25年度末から伐採した場所に順次新品種の苗木を植えていく計画だ。だが“根本解決”はまだ先のことになりそうだ。
県森林整備室によると、新品種のスギは15種類あり「花粉の飛散量を従来の5分の1程度に抑えられる」という。国の補助金により、20年度から新品種を開発して種を採る「ミニチュア採種園」の造成を進めてきた。昨年、浜松市浜北区の採種園が完成し、富士市でも来年までの完成を目指す。来年には本格的な採種を始め、年間20万本をめどに植え替えていく。
課題も残る。花粉症の原因はスギの他にヒノキがあるが、県内にあるスギの民有林約10万ヘクタールに対し、ヒノキは同約12万ヘクタールと多い(平成20年度、県森林・林業統計)。ヒノキも、花粉量が少ない品種の開発に成功してはいるが、スギの種子が3年で採種可能なのに対し、ヒノキは10~15年かかり、すぐに大量採種するのは難しいという。
同室の担当者は「ヒノキに関しては、もっと早く採種できるような技術が開発されるのを待つしかない」と話す。
□ シラカバ花粉 少なめかも マイマイガ影響?
(十勝毎日新聞)
今年春のシラカバ花粉の飛散量は「平年並み」になる見込みだ。ただ、例年にない傾向として、昨年夏のマイマイガ大発生により十勝管内の北部と東部でシラカバが食害を受けており、花粉が予測より減るという分析も。例年、シラカバ花粉症に悩む人にとって「つらい季節」が多少やわらぐ可能性もある。道内ではスギが少なく、花粉症の原因といえば春のシラカバ花粉が代表的。帯広保健所(竹居田和之所長)では十勝合同庁舎屋上にスライドガラスを使った観測機器を設置し、例年4月1日から花粉の飛散数をカウントしている。
同保健所の調査によると、管内で昨シーズンのシラカバ花粉は5月2日を「飛散開始日」とし、同月の大型連休にピークを迎えた。最終的に飛散量は1平方センチ当たり205個で、過去12年間の平均値319個を下回った。過去最大の飛散量は08年の1008個。
今年の飛散量については帯広、旭川、北見の各保健所管内が「並」で、函館、札幌、岩見沢が「やや多い」との予測。
前年夏の気象条件で生育に影響を受ける雄花のつき具合などから分析された。飛散時期は3月の気象条件に左右されるため今後判明する。
マイマイガは昨年夏、大発生した成虫が街路灯に群がるなど住民を悩ませた。
シラカバ食害について、道立林業試験場(美唄市)は「幼虫に葉が食べられた被害が足寄、本別、池田、上士幌などで確認された。シラカバは葉を作るためエネルギーを使うので、花粉まで力が回らないことが考えられる」と説明する。同保健所試験検査課は「食害を受けた地域では花粉が少なくなるかもしれない」とみている。
3月15日
■ 野生ニホンザル、花粉症で受難 兵庫・淡路島
(産経新聞)
淡路島モンキーセンター(兵庫県洲本市)のニホンザルの一部で、今年も花粉症の症状が現れていることが14日、同センターによって確認された。目をかゆそうにこすったり、くしゃみをしたりする“患者”は近年20匹ほどに増えているといい、センターの担当者は「人間同様、効果的な薬もなく、乗り越えてもらうしかない」とあきらめ顔だ。
今年は淡路島南部でも花粉の飛散量が少ないとされ、センターによると例年より発症が1~2週間ほど遅いが、14日は、数匹のサルが典型的な花粉症の症状をみせた。
例年、最も早く花粉症にかかるとされるメスのマンデー(17)も、涙を流しながら目頭をこすったりくしゃみをしたり、つらそうな様子。
同センターには約200匹のニホンザルがいるが、全国的にみても花粉症の症状がひどいといい、かつての数匹レベルから、近年は増加傾向にあるという。
同センターは「淡路島のサルの花粉症がひどい原因はわからない。もう少しがんばって、つらい時期を乗り越えてもらうしかない」としている。
3月12日
■ 鳥居薬品 スギ花粉症 舌下投与タイプの減感作治療薬を開発 年内にフェーズ3
(ミワスOnline)
鳥居薬品は3月11日、スギ花粉のアレルゲンエキスを用いた舌下投与タイプの減感作治療薬の臨床試験の準備を始めたと発表した。同社は同エキスの注射用剤を製造・販売しており、今回は投与経路の変更となる。舌下投与製剤で、花粉症に悩む患者の利便性向上を目指す。年内に試験を開始する予定だが、これまでのデータからフェーズ3から始めるという。
減感作療法はアレルギーの原因であるアレルゲンを含有するエキスを低濃度、少量から投与し、徐々に増量、高濃度に移行させてアレルゲンに対する過敏性を減弱させるもの。最近は免疫療法とも呼ばれている。
(院長のつぶやき)アレルギー学会で大変注目を浴びている治療法が、ようやく製品化に向けて動き出しました。「痛くない減感作療法」で効果も十分! 私もぜひ試してみたいです。
3月11日
■ 航空・タクシー 進む花粉症治療対策 薬の副作用学んで事故防止
(フジサンケイ)
「安全第一」を何よりも優先する航空やタクシーなどの運輸業界で、社員向けに花粉症の適切な治療法を教育する動きが浸透している。パイロットや運転者らが花粉症治療薬を服用した場合、治療薬に含まれる抗ヒスタミンの種類によっては、眠気が起きたり集中力低下といった症状が起きやすく、最悪のケースだと思わぬ事故を招きかねないことに対応するためだ。
首都圏を中心に営業するタクシー会社「ハロー・トーキョー」は今年、花粉が多く飛ぶ2~4月に花粉症治療で通院した場合、初診を有給休暇として認める「花粉症通院休暇」を導入した。同社の乗務時間は1カ月11回で、1回当たり20時間。同通院休暇を取得した運転手は5時間分、有給休暇として認められる制度だ。
導入した理由について、同社では「運転手の給料は歩合制のため、安心して通院できる制度を考えた。事故を防げれば車の修理代金も抑制できる」と指摘。コスト削減効果に期待を寄せる。申請者は今のところ3人だが、問い合わせは増えているという。
同社はタクシーとハイヤー計153台すべてに高性能の空気清浄システムを導入。乗客に快適な空間を提供するとともに、閉ざされた空間にいる運転手の健康を守る意味もある。
抗ヒスタミン薬が引き起こす危険性について啓発する団体「インペアード・パフォーマンス ゼロプロジェクト」(代表・東北大大学院の谷内一彦教授)が2008年末、300人あまりの職業ドライバーに行った調査によると、薬を服用後、半数が眠気やだるさを感じ、3分の1が集中力や判断力の低下と戦いながら運転しているという。薬の種類によって眠気はなくても、判断力や集中力の低下を生じることがあることを知っている人は半数にとどまった。
同プロジェクト事務局では、「職業ドライバーは薬の種類を医師に確認してほしい。安全が求められる運輸業界では、この問題にもっと関心を持ってほしい」としている。
3月9日
■ 花粉症 症状の兆候、親が気付いて
(読売新聞)
春到来。子どもたちが快適にこの季節を過ごすために、何を心がけるべきだろうか。最初に取り上げるのは花粉症。大人の病気と思われがちだが、近年は、子どもの間でも広がっている。
ロート製薬(大阪市)が2006年3月、全国で16歳未満の子どもを持つ親約8500人を対象に実施した調査では、「自分の子どもを花粉症だと思う」と答えた親は3割に上った。あくまでも親の実感を聞いた調査だが、千葉大耳鼻咽喉(いんこう)科の岡本美孝教授は「最近、子どもの花粉症は珍しくない」と強調する。スギ花粉飛散の増加に加え、様々な生活環境の変化がその背景にあるという。
調査では、親の対応について気になる結果も出ている。花粉症と見られる子どもを持つ親の5人に1人以上が、「対策はしていない」と答えていることだ。岡本教授は「子どもの場合、自然に改善することはまれ。放置すれば長期にわたって苦しむばかりか、集中力の低下や睡眠不足など日常生活に影響を及ぼしかねない」と言う。「子どもは大人のように症状を細かく訴えられない。症状のサインに親がいち早く気がつくことが大事」とも強調する。
★ 花粉症が疑われるサイン:
〈1〉くしゃみをたてつづけにすることが頻繁にある
〈2〉よく鼻がつまり、口を開けて呼吸をする
〈3〉水っぱなが出て鼻をよくこする
〈4〉顔をしかめる癖がある
〈5〉目のかゆみ、充血、目やになどがあり、ひどくなると下まぶたがはれて紫色になる――など。
風邪の症状と似ているために判断は難しいが、目のかゆみを伴う場合は花粉症が疑われる。病院で検査をすることが必要だ。
また、花粉の多い日は外遊びの時間を調整するほか、服や髪に付いた花粉をよく払って家に持ち込ませない対策も欠かせない。
■ 花粉症対策目薬
(読売新聞)
春の到来は花粉症の人を悩ませる季節でもある。今年は花粉の飛び散る量は例年より少なめと言われるが、症状に応じたさまざまな目薬が登場しており、花粉症シーズンに備えたい。
花粉症対策の目薬では、アレルギー症状を緩和する抗ヒスタミン作用、症状を引き起こす誘発物質の放出を元から抑える抗アレルギー作用など、含まれる有効成分で効能に違いがある。
ノバルティスファーマの「ザジテンAL 点眼薬」(1449円)は、医療用医薬品に使われる抗アレルギー成分を、大衆薬に転用したのが特徴だ。花粉症の発症から悪化するまで症状を抑える作用があるという。
かゆみや充血が続くと、炎症を起こして目に異物感が出るなど症状が悪化することがある。千寿製薬の「マイティアアイテクト アルピタット」(1470円)は、抗ヒスタミン・抗アレルギー作用だけでなく、炎症の原因となる物質の生成を抑えるという。
花粉やハウスダストなどによる目のアレルギー症状は、炎症を引き起こすことで、目の組織にダメージを与える。参天製薬の「サンテALクール2」(977円)は、炎症で傷ついた組織の代謝を活性化し、修復を促す成分が配合してあるという。すっきりしたさし心地で目に清涼感を与えるのも特徴だ。
コンタクトレンズの愛用者を想定した製品もある。特にソフトレンズは吸水性が高いため薬剤で変質する恐れがあり、従来は目薬をさすためにはレンズを外す必要があった。ロート製薬の「ロート アルガード コンタクト」はソフトを含めたすべてのコンタクトレンズを着けたまま目薬をさすことができ、かゆみを抑える効果がある。
涙の量が減って目が乾くドライアイの人は、目に入り込んだ花粉を涙で洗い流す力が弱く、アレルギー症状が出やすい。第一三共ヘルスケアの「NEWエージーアイズモイストC」は、とろみのある薬液で目の潤いを保ち、角膜を保護するという。
ライオンの「スマイルアルフレッシュキッズ」は刺激が少なく、デリケートな子どもの目に対応している。目のかゆみや充血を改善する抗ヒスタミン成分のほか、炎症を鎮める2種類の生薬由来の成分を配合した。
花粉症対策の目薬は、症状に応じて効き目にも違いがあるので、薬局や医師へ相談して適した製品を選ぶことが大切だ。
(院長のつぶやき)薬局・薬店で花粉症用目薬の有効成分を読んでみると、「マレイン酸クロルフェラミン(=ポララミン)」「フマル酸ケトチフェン(=ザジテン)」「クロモグリク酸ナトリウム(=インタール)」がほとんどでした。これらは病院で処方する目薬と共通していますが、一般に市販薬は有効成分の量が少なく抑えられていますので切れもそれなりです。
3月5日
少ないはずの今年の花粉・・・私は結構症状が出てきてます。患者さんもインフルエンザがいない分、多いような気がします。
■ 花粉症:対策、油断は禁物
(毎日新聞)
◇飛散少なくても発症 効果高い体質改善療法 付着防ぐ服装を
スギ花粉飛散の本格シーズンに入り、国民の2割と推定される花粉症患者にはつらい季節だ。今年の飛散量は例年より少ない予測だが、専門家は油断せず対策をとるように呼びかけている。
気象業務支援センターの村山貢司専任主任技師(気象予報士)によると、今年の花粉総飛散量は東北から東海地方では例年の3~4割程度、西日本でも6~7割程度と見られている。しかし、「飛散量が少ないから症状が出ないわけではない」と強調する。
花粉が1平方センチあたり30個以上になる「多い」日は、今年は2~3週間続くと予測される。約6週間(東京)あった昨年に比べれば短いが、多い日には症状が重くなりやすいことを考えれば対策は必要だ。
□ □
花粉症はスギなどの花粉が鼻や目の粘膜に入ることで起こるアレルギー反応だ。花粉は本来、体に害はないが、排除しようと免疫反応が過剰に働き、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどが引き起こされる。花粉飛散が終わる5月ごろまでつらい症状が続く。風邪と症状が似ているが、見分け方は「鼻や目にかゆみがあるかどうか」。特に目のかゆみは風邪だけが原因で起こることはないため、目安になるそうだ。
治療は、抗ヒスタミン薬などの飲み薬や目薬、鼻に噴霧する点鼻薬が中心になる。さまざまなタイプの薬があり、専門医を受診し症状に合った薬を使うのが望ましい。
日本医科大の大久保公裕准教授(耳鼻咽喉(いんこう)科)は「受診するときは、『鼻づまりで眠れない』など、自分の症状で最もつらいのは何か、どの時期に症状が一番悪化するのかを伝えてほしい」と助言する。また、「症状を軽減したいのか、花粉症を治したいのかによって、治療方針も違ってくる」と説明する。
薬の治療は症状を軽くする対症療法だ。花粉症を治したいのなら、体質を改善する「減感作療法」と呼ばれる治療法がある。
大久保准教授によると、最初の3、4カ月は週2回、最終的には月1回、花粉エキスの濃度を高めながら注射する。「純粋に花粉アレルギーが原因の患者の8割に効果がある」(大久保准教授)というが、2~3年の通院が必要で負担が大きい。
そこで注目されているのが、自宅でも可能な「舌下減感作療法」だ。注射の代わりに、花粉エキスをしみ込ませたパンを口にふくむ。まだ臨床試験段階だが、注射と同程度の効果が得られた。東京都と都内の医療機関が実施した最近の研究では、2年間続けた142人の7割で症状が消失・軽減した。アナフィラキシーと呼ばれる強いアレルギー反応を起こした患者はいなかった。国の認可を受ければ、保険適用になりそうだ。
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花粉症は体の中に花粉を入れない工夫も大切だ。定番のマスクやめがねは、一定の効果を示すデータがある。
大久保准教授らは、被験者に特殊な装置に入ってもらい、3万個の花粉を散布し、1分後の鼻や目の粘膜についた花粉数を比べた。マスクなしの場合は平均1848個だったのに対し、普通のマスクは537個。花粉症用マスクだと304個で、マスクなしの6分の1だった。また、目の周りを覆う花粉症用メガネをかけたときの花粉数は、メガネなしの3分の1だった。すき間ができにくい顔の形に合ったものを選ぶのがよい。
NPO「アトピッ子地球の子ネットワーク」の赤城智美事務局長は、アレルギーの電話相談を通じて寄せられた情報などをもとに、著書「花粉症を軽くする暮らし方」に生活上の工夫をまとめた。
▽ 目のかゆみは冷水で冷やす
▽ 上着やコートは花粉がつかないつるりとした素材を選ぶ
▽ 髪への付着を防ぐため帽子をかぶる。長い髪はなるべく束ねる
▽ 花粉を舞い上がらせないように、掃除機だけでなくぞうきんなどでふく
▽ アルコールや刺激物は避ける--など、参考になりそうだ。
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■花粉症と風邪の見分け方チェック(該当する数が多いほど、花粉症の可能性は高いと考えられる)
□ 鼻、目、のどなどにかゆみがある
□ のどの痛みはさほど激しくない
□ 風邪のような症状が1週間以上続く
□ 頭痛は起きあがれないほど激しくない
□ 熱があっても高熱ではない
(大久保准教授の著書「ササッとわかる最新『花粉症』治療法」より)
3月3日
■ 花粉症に効果ありの食品ランキングは?
(NewsMediaNetwork)
くしゃみ、鼻水、鼻づまりに目のかゆみ…
gooランキングで、花粉症に効果があると思う食品ランキングが発表されました。気になる「ベスト3」は下記の通りです。
1位 甜茶
2位 ヨーグルト
3位 シソ
1位にランクインしたのは、中国の薬草茶である《甜茶》。どうやら、代表成分の甜茶ポリフェノールが、かゆみやくしゃみの原因「ヒスタミン」の分泌を抑えてくれるようです。カフェインを含まないので飲みやすい、というのも人気の理由です。
2位にランクインしたのは《ヨーグルト》。これは、腸内細菌のバランスが崩れるのを防ぎ、アレルギーに対する抵抗力が増すようです。他の食品との摂取がしやすいところも良いですね。
3位はいい香りの《シソ》。ポリフェノールである「ロズマリン酸」が、アレルギーの症状を緩和する効果があります。花粉症に効く、シソを取り入れた料理を食べてみてはどうでしょうか?
ちなみに、《ペパーミント》や暖かい地方で栽培される「クミクスチン」、《レモンバーム》も花粉症のアレルギー軽減効果があります。辛い季節も、アレルギーに効く食材で、症状を軽くして過ごすことができたらいいですね。
(院長のつぶやき)科学的根拠は示されていないので、耳半分で聞いて(読んで)ください。
3月1日
■ 花粉症と漢方-眠くならないなどの利点あり
(NIKKEI TRENDY NET)
花粉症の季節だ。ドラッグストアの店頭には花粉症対策コーナーが設けられ、薬やマスクなど関連商品が並ぶ。毎年、気になるのが花粉の飛散情況。東京都福祉保健局の予測では、今年の都内の飛散花粉は昨春の3割程度と少ないようだが、花粉症を発症するレベルの飛散であり油断は禁物だ。
花粉症にかかるとくしゃみ、鼻水、鼻づまりのほかに、目のかゆみなどの症状が現れる。スギ花粉によるものが最も多いが、ヒノキ、ブタクサなどによっても起こる。西洋医学では症状発現前、症状が軽い時期などによって、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、局所ステロイド薬などを用いる。内服薬で目のかゆみに効果が無いときは、点眼薬なども使う。
漢方薬では花粉症の早期に「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」がよく使われる。鼻閉が短期間のうちに無くなり、眠くならないなどの利点がある。ただ、「麻黄(まおう)」が含まれているため、狭心症など循環器疾患、腎障害、胃腸が虚弱な人は注意がいる。
体力が中程度で日ごろから胸脇に水毒*1があり、外邪によって誘発されて起こる鼻閉、くしゃみ、喘鳴(ぜんめい)*2、咳嗽(がいそう)*3、流涙などの症状を対象とする。薬方の中の「桂皮(けいひ)」、麻黄が邪を去り、麻黄、「細辛(さいしん)」「半夏(はんげ)」には水毒を除く利尿効果があるといわれている。
このほか、「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」「葛根湯(かっこんとう)」「葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅしんい)」「麻黄湯(まおうとう)」「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」なども使う。
麻黄附子細辛湯は体力が低下し、全身倦怠、無気力、脈が沈んで力がない人の水様鼻漏を対象とする。薬方のなかに含まれる温薬の「附子(ぶし)」「細辛(さいしん)」には、血行を盛んにし身体を温める働きがある。
「葛根湯」は風邪の薬として有名だが、発熱、悪寒がない場合でも脈が浮いて力があり、項背(こうはい)*4中に緊張感がある人の鼻炎にも用いる。筋肉の過度の緊張を取り、血管を拡張する働きがある。胃腸が弱い人や筋肉が弛緩している人に使うと脱力感、食欲減退などが見られるため注意がいる。
「葛根湯加川芎辛夷」は葛根湯に、民間薬として鼻づまり、蓄膿症によく使われる「辛夷(しんい)」と痛みを和らげる働きがある「川芎(せんきゅう)」を加えた薬方である。本来は葛根湯の「証(しょう)」*5で鼻づまり、慢性鼻炎があるときに使うが、一般の慢性鼻炎、副鼻腔炎にもよく使う。
「麻黄湯」は、日ごろから体が丈夫で体力が充実している者に使う。表位にある水滞(すいたい)*6を除く薬方で、表位の水毒によっておこる強い鼻閉が見られる時に用いる。
「苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)」は、比較的体力が低下し冷え症で貧血気味の人の水様鼻汁に用いる。
花粉症は地域、年次、個人によって差があり毎年、繰り返して起こることを頭に入れ、花粉から逃れるための予防が大切だ。外出にはマスクをかけ、帰宅後は玄関先で、衣服に着いた花粉を振り払って家に入るよう心がけることも大事だ。
*1水毒:水分の代謝が変調を起こしたもの。むくみ・胃内停水など。(大辞泉) *2喘鳴:ぜいぜい、ひゅうひゅうという呼吸音。上気道に痰(たん)などがひっかかったときや気管支喘息の患者などにみられる。
*4項背:うなじと背中。 *5証:漢方独特の観点による見立て、診断結果。 *6水滞:漢方で、水(すい)の流れが停滞したために起こる病的状態をいう。下痢・浮腫・口渇・乏尿など。水毒。
2月25日
■ 東京都と大阪府、本格花粉シーズンに突入!!
(RBB TODAY)
ウェザーニューズは24日、東京都と大阪府で花粉飛散数が増加し今後も飛散数が増えるとの見通しから、“本格花粉シーズン”に突入したことを発表した。
ウェザーニューズは全国700ヵ所に独自の花粉観測機「ポールンロボ」を設置し花粉観測をしている。24日、東京都内58ヵ所の観測地点のうち19ヵ所で、大阪府内では総数13ヵ所のうち4 ヵ所で、花粉症の症状が出始める花粉飛散量を超えるレベルに達することが見込まれ、今回の発表に至った。今週は寒さのピークが過ぎ、各地で春本番のような暖かさとなったため、花粉の飛散数が増えてきたものと考えられる。
また同社の調査によると、都内・府内在住の花粉症の人の約50%が「ややつらい」またはそれ以上の症状を感じ始めているという症状報告も。今週末にかけて、さらに気温が上がり、“春一番”によって一気に花粉の飛散数が増える可能性もある。花粉飛散量は、東京都が昨年比で12%、大阪府内が49%、その他の県でも半分以下となるエリアがほとんどだが、花粉症の人は最新の花粉飛散情報を確認し、十分な対策をとる必要があるとのことだ。「ウェザーニュース」の「花粉チャンネル」ではリアルタイムの花粉情報を掲載しており、また携帯サイト(http://wni.jp)でも最新の飛散情報を見ることができるので参考にしてみてはいかがだろうか。
■ 今年は “非マスク”系!? 塗る&ミストタイプの花粉症対策グッズ続々登場
(東京ウォーカー)
そろそろ天気予想の花粉マークが気になる季節だが、今年のスギ・ヒノキ花粉飛散量は、昨年比較で20~40%程度と少なくなる見込み(環境省予測)。過去10年の平均でも30~60%程度と、快適な年になりそうなのだとか。そんな影響もあってか、今年は“塗るタイプ”や“スプレータイプ”など、手軽に花粉対策できる“非マスク系”グッズが目立っているようだ。
鼻の“外”に塗るだけという画期的なアイテム「クリスタルヴェール」(1480円)を発売したのは、「エーザイ」。鼻腔の周りや鼻の下などにジェルを1滴分塗るだけで、プラスイオンの見えない透明な膜が作られ花粉やハウスダストの進入を防いでくれるというスグレモノ。人体に作用しないので、女性はメイクの上からでも使え、マスクや他の医療品との併用ができるのもうれしいところ。
同じく塗るタイプとして6年の歴史があるのは、「フマキラー」の「アレルシャット 花粉 鼻でブロック」。今年、謎の美女・鳥居みゆきのCMでも話題の同商品は、鼻の入口にクリームを塗るだけで、鼻の奥の粘膜に到達する花粉量を大幅に抑制することができるというもの。眠くなる成分を含んでいないため、勉強中や、運転中、仕事中でも安心して使えるのが特徴だ。塗るタイプとして歴史がある分、多くのユーザーに好評で、今年新サイズも登場した。
一方、「フマキラー」の「アレルシャット爽快 ミストウォッシュ30日分」(997円)は、花粉をスッキリ洗い流す携帯サイズの洗浄液だ。鼻腔内に張り付き、取り除きにくくなった花粉を、ミストを吹き付けることで洗い流してくれる。洗浄液は無香料で、体液の組織に近いため使用時もツーンとした鼻の痛みがないのがポイント。持ち歩けるハンディサイズというのも人気の理由のようだ。
他にも、スプレーするだけで花粉を手で払える「クイックル 舞い上がりをおさえるハウスダスト除去スプレー」(オープン価格・花王)や、1日1本飲むだけでアレルギーに強い体を作る「健彩生活 アレルケア(24本入り)」(5040円・カルピス)など、非マスク系のお手軽花粉症対策グッズはいろいろ。マスクが苦手という人にもぴったりな最新花粉症対策グッズで、今年は快適な花粉シーズンを過ごしてみては?
2月18日
■ 花粉イヤなら奄美においで 「飛散少ない島」PR 鹿児島県が観光誘致事業
(西日本新聞)
鹿児島県は4月から、スギ花粉が少ない奄美群島の特長を生かし、花粉症に悩んでいる人たちをターゲットに観光PRを始める。2010年度当初予算案に事業費175万円を計上している。大都市圏に快適な「癒やしの島」をアピールする。
事業は、花粉症患者に滞在期間中、症状が出ないことを体験してもらいながら、タラソテラピー(海洋療法)体験や亜熱帯性植物の原生林見学などを楽しむツアーの企画を旅行会社に委託する。主に、東京や大阪、福岡などの大都市圏で売り込む。
県保健医療福祉課によると、花粉症の7割はスギが原因といわれるが、奄美群島で面積に占めるスギ、ヒノキの割合は1・34%しかなく、全国の19%、鹿児島県29%と比べて極端に少ない。国の06年調査でも奄美群島ではスギやヒノキの花粉が確認されなかった。
2月16日
■ 花粉対策、予防へシフト 女性に照準、商品細分化
(フジサンケイ ビジネスアイ)
「予防」対策を重視した花粉対策の新商品が、相次いで発売されている。市場の裾野が広がり、従来の家庭用マスクや鼻炎治療薬に加え、特定の顧客や用途に的を絞った商品が目立つ。ファッション性を高めたメガネなど、ユニークな「新顔」も登場している。
鼻炎治療薬などを販売する興和は、花粉対策用メガネ「ディメンション」を1月5日に発売した。日本人の標準的な顔に合わせて、フレームと顔が密着するよう設計し、花粉侵入を98%以上防ぐ。
紫外線防止機能も備え、「タウン」のほか、デザイン性を高めた「ファッション」、ゴルフなどで使う「スポーツ」の3タイプ、7色を用意した。価格はそれぞれ3570円だ。「抵抗なく日常で使えるよう工夫」し、デザインに敏感な女性の購入を狙う。治療薬などと合わせて薬局に売り込むほか、スポーツ用品店や雑貨店でも販売していく。
アパレル大手の三陽商会は、花粉が付きにくく、落ちやすい婦人用コート(3万450円)2種類を今月中旬から全国の百貨店約60店舗で販売する。生地は東レが開発し、花粉がすき間に入り込みにくい繊維に特殊な表面加工を施した。撥水(はっすい)性もあり、レインコートとしての需要も見込む。
花粉対策ではほかにも、エーザイが鼻の中や周辺に塗り花粉侵入を防ぐジェル状の「塗るマスク」(1480円)を昨年10月から販売している。マスクの息苦しさがなく、当初予定していた3月末までの出荷量をすでに上回った。ロート製薬は昨年9月、目をこすれないソフトコンタクトレンズの利用者用に、かゆみを抑える専用目薬(840円)を加えた。
2月15日
■ 無花粉スギ出荷へ 神奈川県が実用化
(東京新聞)
究極の花粉症対策として、神奈川県自然環境保全センター(厚木市)が取り組んでいた「無花粉スギ」が順調に育ち、苗木の出荷を始めることになった。天皇、皇后両陛下が出席され、同県秦野市などで五月に開かれる全国植樹祭でお披露目される。担当者は「何とか実用化のレベルまできた。種からの無花粉スギの出荷は日本初ではないか」と手応えをつかんでいる。
県の研究機関の同センターは、二〇〇四年に発見した突然変異の無花粉スギの苗木に、花粉が少ない品種を選び交配。この種子を横浜市戸塚区の苗生産農家羽太喜久雄さん(46)らの畑にまき、問題なく種子が採取できるか研究してきた。
遺伝の法則上、この種子からは無花粉スギが50%生まれるはずだった。種をつくる過程で、想定外の花粉が付着したようで、四十~六十センチ程度に成長した苗のうち、無花粉スギは三分の一程度。実用化に必要な量は何とか確保できた。
さらに、苗を見ただけでは花粉の有無が分からず、効率的な選別方法を探る必要にも迫られた。
こちらは雄花をペンチでつぶすと、花粉があれば白っぽくなることが判明。一目瞭然(りょうぜん)の選別方法に羽太さんも「これなら選別に時間もかからない」と言う。
確度を高める研究を続ける一方、出荷は県内の種苗業者らでつくる県山林種苗協同組合が担当。
選別した無花粉スギは、植樹祭で多くの人々の手で植えられることになる。
同センターの斎藤央嗣さん(39)は「植樹祭までに出荷を間に合わせるのが目標だった。今後は、より効率的に生産、出荷できるようにしたい」と話している。
(院長のつぶやき)材木としての価値が無くなったスギにこだわる理由が私にはわかりません。森を保護するには保水性のない針葉樹であるスギよりも広葉樹を植えた方が土石流対策にもなるのに・・・なぜ?
2月13日
■ スギ花粉対策、1週間お早めに 県内飛散、今月末にも開始
(山形新聞)
ことしの県内のスギ花粉は飛散開始が平年より早くなりそうだ。県内では例年3月5日~10日ごろ飛散が始まるが、県衛生研究所の調査や環境省の予想によると、今シーズンは1週間ほど早い今月末から3月初めの見通し。一方、飛散する花粉の総数は平年の30%程度(山形市)と見込まれ、かなり少なくなりそうだ。
スギ花粉の飛散開始は年によって1カ月以上の差がある。山形で最も早かったのは2月20日(1990年)、最も遅かったのは4月2日(84年)で、昨年は2月27日だった。
スギ花粉の飛散時期は2月の気温が影響する。今月上旬の気温は変動が大きく、最高気温が平年を上回る日があった。下旬に入ると気温は高めで推移するとみられており、県衛生研究所では飛散開始も早まるとしている。
同研究所生活企画部の最上久美子研究員は「この春の飛散開始日(1平方センチあたり1個以上の日が2日以上続いた最初の日)は県内全般に平年より1週間ほど早い今月末から3月初めと予想される」と話す。
同研究所は昨年11月中旬、山形(西蔵王)や酒田(平田)、米沢(小野川)など12カ所で、花粉を飛ばすスギの雄花の芽の付き方を調査した。その結果、各地の総飛散数は1平方センチあたり500~1500個と予想する。「全般に花芽の生育が不良だったことから今春の飛散数は平年より少ないとみられる」と最上研究員。昨年の夏は気温が低く、日照時間が少なかった影響で、花芽が育ちにくかったという。
2月12日
■ 花粉:今年は「平年並み」--盛岡の研究室発表 /岩手
(毎日新聞)
盛岡市の須藤内科クリニック・マリオスアレルギー研究室の須藤守夫院長は、今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散予測量を「平年並み」と発表した。
花芽の付き方や昨年夏の気温などから判断した。1月25日には初飛散を観測した。本格的な飛散は、3月10日前後から4月下旬まで続き、総飛散数は1平方センチに約2500個程度とみている。
須藤院長は、大量飛散した昨年症状がひどかった人には、本格的飛散の2週間前くらいからの治療を勧める。飛散量は2月下旬ごろから、同クリニックのホームページで確認できる。
2月10日
■ 東京都内でスギ花粉飛び始める
(日本テレビ)
東京都内に12か所あるスギ花粉の観測点のうち、町田市にある測定地点で8日、9日と続けて基準値を超えるスギ花粉が観測されたため、都は10日午前、花粉の飛散開始を発表した。これは、過去10年の平均に比べて6日早い。今年の都内の飛散量は、去年夏の天候不順もあって例年の約4割になると予想されている。
■ 花粉飛散 12日から ー山梨県
(山梨日日新聞)
甲府市内で花粉症の原因となるスギやヒノキの花粉が飛散を開始する時期について、県衛生公害研究所は12日ごろと予測している。ピークは平年並みで、スギが2月下旬~3月下旬、ヒノキが3月下旬~4月下旬とみている。飛散量は、昨年夏の天候不順が影響、平年の約4分の1にとどまると予想している。
2月8日
■ 多摩のNPO:スギ伐採し製品化 花粉症対策にも
(毎日新聞)
東京・多摩地区で産出する杉材を家具などに組み立て可能な木材ブロックに加工して売り出す計画が地元NPOの手で進められている。「TAMAWOOD(たまウッド)」と名付けてブランド化し、収益は森林資源を生かした芸術イベントなどに活用、荒廃が進む山の再生に役立てるという。多摩地区の約2万ヘクタールの杉林は首都圏のスギ花粉の主な発生源の一つでもある。事業の展開次第では、花粉症対策としても期待されそうだ。
都森林事務所によると、多摩地区ではピーク時の1958~62年に4624ヘクタールで杉などが植えられたが、その後、木材価格の低迷で林業が衰退。60年に2165人いた林業従事者は、05年には203人にまで減った。昭和30年代に大量に植樹された杉は既に成木になっているが、手入れが行き届かず「密林状態」のまま放置されている場所も多い。
一方、こうした杉林からは大量の花粉が飛散する。東京都は06年度から花粉症対策事業に着手。多摩地区の杉林を伐採し、花粉の少ない品種の杉や広葉樹に植え替えたり、多摩産材の消費の推進を後押しするなどして、10年間で花粉の2割削減を目指している。
(院長のつぶやき)この問題、昔ブログで扱った記憶が・・・あったあった(↓)
★ 書評「花粉症は環境問題である」「スギ林はじゃまものか」
2月3日
■ 花粉を避ける方法いろいろ
(日経ヘルスケア)
なぜスギやヒノキの花粉が部屋の中に入ってくるの?
都会では3人に1人が花粉症だといわれる昨今、“稀代(きだい)の悪役”としての地位を確立しつつある花粉だが、スギで直径0.03mm、ヒノキで直径0.05mmと、その図体は非常に小さい。そして、この小ささこそが厄介の種だ。
花粉はドアや窓のちょっとした隙間(すきま)かららくらくと侵入し、ソファの繊維やフローリングの隙間などに入りこんでしまう。また、外出すると髪や衣服についた花粉を持ちこんでしまいがち。洗濯物や布団を外に干すのも要注意だ。
窓を閉め切った密室に引きこもっているからといって安心はできない。最近の高気密な住宅やマンションでは、換気のための給気口がついているが、ここからも花粉が入ってくる。
要は、積極的に“進入阻止対策”をとらない限り、花粉の侵入は防げないということだ。
花粉対策グッズを駆使して侵入を阻止する
夜、布団に入ると花粉症の症状が一気に悪化するという人は意外に多い。原因の一つとして考えられるのは、布団や枕に花粉がついているから。この時期の布団干しには細心の注意が必要だ。最近は、花粉を通さない特殊な繊維を使った布団干し専用カバーなどがあるので活用したい。“特殊な繊維”で、もう一つ見逃せないのが給気口用のフィルター。ただ花粉を取るだけでなく、花粉を無害化してくれる素材のものを選びたい。
今まで掃除の手順といえば、(1)掃除機→(2)ぞうきんがけ、の順が常識だった。ところが、花粉の飛散はこの常識さえも変えてしまったのだ。
掃除機は花粉のような細かい粒子を吸いこむのが苦手で、吸いこんでも排気と一緒に外に出してしまいがち。それでは、掃除機をかけても、花粉を舞い上げることにしかならない。先にぞうきんがけをして、後から大きなゴミだけを吸い取った方が「効率がいい」というわけだ。
掃除で花粉を徹底的に除去するためには、手順にもう1ステップ加えたい。
(1)花粉用スプレーで花粉を取れやすくする
(2)ぞうきんで水ぶき
(3)仕上げに残ったゴミを掃除機で吸い取る
(1)のスプレーは、カーテンや布張りのソファなどにもスプレーしよう。
(2)のぞうきんがけは、窓の周辺など花粉がたまりやすい所を丁寧に。テーブルや棚などにはハンディータイプのクリーナーも便利。
(3)掃除機は、できれば花粉やホコリを舞い上げないサイクロンタイプの掃除機を使いたい。
花粉も動けない状態にすれば怖くない!
今どきの花粉撃退生活に欠かせない存在になっているのが、花粉専用のスプレーだ。商品によって、静電気を防いで繊維などに花粉が付着するのを防ぐもの、ついた花粉を浮き上がらせて落ちやすくするものなど、働き方もいろいろだ。
なかには、花粉の外側に薄い膜を作って花粉を包みこみ、アレルギーを引き起こす物質の放出を防ぐものもある。出かける前と帰った後など、タイミングによって使い分けたい。アトマイザーなどに入れて持ち歩けば、外出先でも安心だ。
1月25日
■ 東京都と神奈川県、「花粉シーズン」に突入〜ウェザーニューズ発表
(オリコン)
ウェザーニューズは25日、東京都と神奈川県が本日より「花粉飛散シーズン」に突入したと発表した。都内16か所の花粉観測機で1日10個以上のスギ花粉の連日飛散を確認したため。また、同社は「西日本においても少しずつ花粉症の症状が出始めており、例年よりも早く本格的な花粉飛散が開始する可能性が高くなってきた」としている。
同社は全国500か所に独自の花粉観測機『ポールンロボ』を設置して観測を行っており、東京都内で花粉に敏感な人が症状出始める花粉飛散量(10個)を超えるレベルが先週から2日以上確認されていること、都内在住の花粉症罹患者の症状報告で232人中15%以上の人が“ややつらい”、またはそれ以上の症状を感じ始めていることから「花粉シーズン開始」の発表に踏み切った。また、神奈川県でも10個以上の飛散が2日以上確認されている。
今後の飛散予測と概要について「東京都内は2月下旬から3月前半をピークに徐々に飛散量が増加。その後ヒノキ花粉が飛散し始め、飛散は5月上旬まで断続的に続く見込み」としている。
1月22日
■ 朗報 花粉3割に減
(読売新聞)
花粉症の人にとっては朗報――? 専門家で作る都の花粉症対策検討委員会は21日、今シーズンのスギやヒノキの花粉飛散予測を発表した。飛散量は昨春の約3割に減少し、過去10年平均と比べても3~4割となるという。飛散開始日は、平年(2月14日)より1週間程度早い、2月7~11日ごろと予想される。
飛散量が少ないのは、スギやヒノキの花芽が成長する夏場に日照不足による低温が続き、成長が抑えられたため。その結果、飛散量が「多い日」となるのは都内平均で約20日にとどまり昨春(約41日)から半減すると予想されている。
ただし、飛散量が少なくても花粉症の症状は出るため、都は「深刻な症状が予想される人は、早めに予防策を」と呼びかけている。都は2月1日から、インターネットやメール配信による花粉予報を始める。
■ 花粉の飛散、西日本は例年より遅く 環境省予測
(NIKKEI NET)
環境省は22日、今春のスギとヒノキの花粉飛散について予測を発表した。昨年末から1月上旬までの冷え込みを受け、西日本で飛散が始まる時期が例年よりやや遅くなる見通し。九州や四国でスギ花粉が飛び始めるのは2月中旬ごろになるという。全国的な飛散量は例年並みか例年よりも少なくなると見込んでいる。
同省が今春の飛散状況についての予測をまとめるのは昨年12月下旬に続き2度目。寒波などの影響で前回時点に比べ、西日本を中心に一部地域で飛散開始時期に遅れが出るという。
飛散量は昨夏の日照時間が少なかったことなどから、全国的に減少しそう。西日本、東日本ともに多めだった昨年を8割下回る地域もある。ただ「花粉症を発症しうるレベル」(環境省)には変わりがないとして、同省は対策を呼びかけている。
1月19日
雄星に松坂と同じ弱点!でも対策済みです
(スポニチ)
西武のドラフト1位左腕・菊池雄星(花巻東)が花粉症対策で手術していたことを明かした。自主トレ中に鼻血が出るなど鼻アレルギーを抱えており「この時期によく出るんです。アレルギーみたいです」。
宮崎・南郷はスギ花粉が有名でかつては松坂(現レッドソックス)も悩まされてきた。そのため菊池は昨年11月にレーザー手術し「鼻の中を焼くんです。南郷は花粉がやばいと聞きましたから。今は前よりだいぶ良くなっています」。18日は休日で終日外出して気分転換を図った。
(院長のつぶやき)大リーグへ行った松坂投手は今は「花粉症知らず」で快適な春を過ごしていることでしょう。なぜって、アメリカにはスギがないのですから。
2010年1月12日
花粉症鼻症状抑制の新治療法「ボツリヌス療法」 ー山梨大医学部が協力者を募集
(山梨日日新聞)
山梨大医学部耳鼻咽喉(いんこう)科の研究グループは、スギ花粉症の鼻症状を抑制するとされるボツリヌス治療の有効性を検証する治験の協力者を募集している。スギ花粉の飛散シーズン初期に鼻の粘膜にボツリヌス毒素を注射する新たな治療法で、治験は昨年に続き2回目。
昨年の治験では、36人の半数にボツリヌス毒素を、残り半数に生理食塩水を注入。症状に差はなかったが、内服薬や点鼻薬の使用量がボツリヌス毒素を注入した人の方が半分以下に抑えられた。副作用は鼻への注入時の出血程度で、ほとんどなかった。同グループ代表の上条篤医師は「ある程度効果があることが分かった」と説明。「注入量が少なく鼻の粘膜全体に行き渡らなかった」反省から、今回は昨年より希釈し、投与量を2種類設定して行う。
募集人数は45人。18~59歳で昨年までにスギ花粉症と診断され治療歴がある人が対象。1月末から3月末の約2カ月間、毎日症状を記録し、2週間に1回アンケートを記入。4月初旬までに3回通院する。実施期間中、内服薬と点眼薬を無料配布し、効果が不十分だった場合に使用してもらう。謝礼は1万円。
12月8日
2010年スギ・ヒノキ花粉飛散量は「平年並みより少なめ」
(清益先生のallaboutより)
2009年10月に日本気象協会が発表した予想では、今年は全国的に日照時間が短かったため、2010年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は「平年より少なめ」と予想されています。
その他にも様々な情報を合わせると、2009年と比較して30%程度の飛散量の地域から、90%程度と大きくは変わらない地域までありますが、全国的に2009年と比べると少ないという予想です。
関東より北では、かなり少ない
関東では最大でも2009年の60%程度
東海から九州まででは、少し少ない
2009年の夏の気候が花粉量を抑えた!?
スギの発育は前年の夏の気候に左右され、スギ花粉の量は前年の7~8月初めの気象条件に左右されます。2009年の夏を思い出してみてください。梅雨が長く、すっきりしない日が続き、気温は九州を除いて平年並みでした。降水量は北陸・新潟・東海では平年並みで、それ以外の地域では中国地方で雨災害が起きるなど多かったです。日照時間は全国的に短く、これらから、2009年の夏はあまりスギの発育によい条件が揃っていなかったことがわかります。
2009年11月2日
■ 花粉症改善に「舌下減感作療法」
(CBニュース)東京都は、花粉症患者に利用しやすい根本的治療法「舌下減感作療法」の臨床研究結果をホームページ上で公表した。それによると、研究終了時点の協力患者142人の約7割で症状が消失または軽減し、効果が認められた。都では、この臨床研究と現在進行中の他の臨床研究の結果がまとめられ、早期に実用化されることが望まれるとしている。
都は「舌下減感作療法」の有効性と安全性などを検討するため、臨床研究を東京都臨床医学総合研究所と日本医科大に委託。臨床研究は2006年4月から3年間、実施された。
実施方法は、スギ花粉の抗原エキスを食パンの小片に垂らし、協力患者がこの食パン小片を2分間舌下に保持した後、吐き出すというもの。抗原エキスの濃度や量を段階的に増やすとともに、投与の間隔を「毎日」から「2週間に1回」へと広げていく。
この間に報告された副作用は、鼻や目のかゆみ、舌の違和感、発疹といった「軽微なもの」で、アナフィラキシーのような重篤なケースはなかった。
研究者の日本医科大耳鼻咽喉科学教室の大久保公裕准教授は研究結果から、「スギ花粉エキスを用いた舌下減感作療法は、有効性、安全性共に優れた治療法であると言える」としている。
【舌下減感作療法】アレルゲンと呼ばれる原因物質(花粉症の場合は花粉)を体内に少しずつ取り込ませて根本的な体質改善を期待する方法。
2009年シーズンのニュース
今春の花粉飛散量、「やや多め」か(2009年2月3日 読売新聞)
スギ、ヒノキの花粉の飛散が本格化するのを控え、環境省は2日、「花粉観測システム(はなこさん)」のHP(http://kafun.taiki.go.jp/)で花粉情報の提供を始めた。今春の飛散量は、例年並みかやや多めと予想され、同省は「情報をこまめにチェックし、外出時に花粉が付きにくい化学繊維の服を着るなどの対策を」と呼びかけている。
全国134か所に設置された測定器が1時間ごとに観測した花粉数を提供するもので、2002年度から続けているサービス。
同省によると、東北は例年よりやや多め、関東、東海、九州は例年並み、近畿・中国は例年並みかやや多めという。飛散が始まる時期は例年並みで、九州、四国、関東が2月10~20日、近畿、北陸が2月20日~3月1日、東北が3月1~10日と予測されている。
子どもを花粉症にしないための9か条(2009年2月23日 CBニュース)
将来、子どもが花粉症で苦しまないようにするためにはどうすればよいか―。理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長が「花粉症にならないための9か条」を紹介した。
2月23日に横浜市の理研横浜研究所で報道関係者を対象に開かれた「製薬協プレスツアー」(主催=日本製薬工業協会)で、谷口センター長は「スギ花粉症ワクチン開発」と題して講演。この中で、
▽生後早期にBCGを接種させる
▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる
▽小児期にはなるべく抗生物質を使わない
▽猫、犬を家の中で飼育する
▽早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす
▽適度に不衛生な環境を維持する
▽狭い家で、子だくさんの状態で育てる
▽農家で育てる
▽手や顔を洗う回数を少なくする
―の9か条を紹介した。
谷口センター長は、2003年のアレルギー疾患増加の疫学調査結果などを例に挙げて説明。同調査によると、花粉症を含むアレルギー患者は、20歳代は80%、40歳代は70%、50歳代は40%、60歳代は30%と、若い世代ほど割合が多い。きょうだいの数とアレルギー疾患発症頻度に関しては、第1子の発症頻度は6.3%だが、第2子は4.9%、第3子は3.1%と、第2子以降は発症頻度が下がる傾向が見られた。
また、生後6か月以内に麻疹、抗酸菌などの感染症にかかると、アトピーになりにくいという。6歳時点でのツベルクリン反応陽性者は喘息の発症頻度が4%、反応陰性者は16.2%だった。一方、生後3年以内に抗生物質を投与すると、花粉症や喘息の発症率が高くなるという。
谷口センター長は、「花粉症は、ある程度不衛生でエンドトキシンの量が多い環境で育つと発症しにくくなる。逆に、下水道などインフラが完備されている所、車の交通量の多い所で育つと発症率が高くなる」と説明した。1987年のある統計によると、栃木県日光市内の交通量の少ない小来川地区と交通量の多い日光スギ並木地区の花粉の一日当たりの平均飛散数はほぼ同じだったが、花粉症の発症頻度は、前者が5%程度だったのに対し、後者は13%だったという。また、96年にドイツで行われた花粉症の皮膚テストによると、旧東独のライプチヒとハレでは陽性率が7.9%だったのに対し、旧西独のミュンヘンでは21.3%だったという。
谷口センター長は、「幼児期でアレルギー体質が決定するという仮説は正しいことが証明された。花粉症などのアレルギー性疾患は文明病であり、人間が物質文明を追求したために生じた免疫機能失調症だ」と指摘。その上で、「国民の約20%がスギ花粉症に罹患し、その経済損失は年間1.2兆円と試算されている。既存の医薬品による対症療法のみでは、増大するアレルギー疾患患者の治癒は困難。根本的な治療を実現するワクチン開発が急務だ」との認識を示した。
(院長のつぶやき)ヒトの体の中では、感染症と戦うのも、アレルギー反応を起こすのも、ともに「免疫」機能が担当します。「感染症が減ると免疫能の余力がアレルギーに使われる」という単純な考え方で、これを「衛生仮説」と呼び、近年のトレンドです。
まあ、簡単に言えば「子だくさんの不衛生環境に戻るとアレルギー疾患が減るよ」というものですが・・・感染症は増えますよねえ。
乳幼児にも花粉症(2009年2月25日 読売新聞)
花粉症シーズン真っ最中、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状に悩むのは、大人だけではない。最近は、乳幼児も含め、子どもの花粉症が増えている。
東京都目黒区の「あおば医院」では、この5年ほど、小学校低学年や幼稚園の子どもに花粉症の症状が目立つようになったという。「風邪などの病気と思い込んで受診し、花粉症と分かって驚く保護者も多いようです」と院長の千木良真保さんは話す。
小児アレルギーに詳しい、東京都保健医療公社荏原病院の小児科部長、松井猛彦さんは「以前は思春期に花粉症になる子どもが多かったが、今は低年齢化が進んでいる」と話す。中には1~2歳で花粉症になる子どももいるほどだ。
「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の症状が続く場合は病院で検査を受け、花粉症かどうか、何が原因か確認を、と勧める。熱やせきが出て、風邪と区別がつきにくいケースもある。「前の年に似た症状があった場合は、早めに専門医に相談して、抗アレルギー薬を始めることも大切です」
例年より1週間早めに花粉シーズン終息へ(2009年4月18日 読売新聞)
環境省は17日、スギ・ヒノキ花粉の飛散終息予測を発表した。暖冬の影響などで例年より1週間程度早くシーズンが終わる見込み。
スギ花粉は九州ですでに終息し、四国から近畿は4月中旬、東海から関東は4月下旬、東北北部と北海道は5月上旬の見通し。ヒノキ花粉は、九州から中国地方西部までは4月中旬、中国地方東部と近畿は4月下旬、東海から関東は4月末、東北は5月上旬としている。
主要都市でのスギ・ヒノキ花粉の総飛散量は、中国から東海で例年の2倍程度と多かったが、その他の地域は昨年並みか昨年より少なかった。

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