子どもの「鼻血の止め方」と「鼻かみを教えるコツ」

鼻血の止め方
 「うちの子は鼻血を出しやすいんです」という相談をよく受けます。ベースにアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が隠れていることがありますが、一番のきっかけは「鼻いじり/鼻こすり」で、出血しやすい場所もわかっています。誤解されがちな「鼻血の止め方」、ポイントを抑えておきましょう。

鼻かみを教えるコツ
 「いつも鼻がグズグズしています」「耳鼻科へ行くと蓄膿症と言われます」という相談もよく受けます。鼻に鼻水を貯めておくと、中耳炎や副鼻腔炎の原因になります。子どもに鼻かみを教えるコツをまとめました。

■ 鼻血の止め方

子どもの鼻血

 ほとんどの場合(約90%)、左右の鼻の穴を隔てている壁(鼻中隔)の入り口から1cmくらい奥(キーゼルバッハ部位)からの出血です。ちょうど指が届きやすいところであり、ここは毛細血管が多く粘膜が薄いので出血しやすいのです。
 子どもの鼻血は3歳~小学校低学年に多く、季節は夏が多いようです。
 一方。成人~高齢者は空気の乾燥する冬期が多いとされています。

子どもの鼻血の原因

・局所の問題:
 急性鼻炎(鼻風邪)、 花粉症/アレルギー性鼻炎で鼻粘膜が炎症を起こしもろくなっているところに、鼻をいじる/ほじると傷ついて出血します。一度傷ができると治癒過程でかさぶたができて痒くなり、つい引っかいてまた出血することを繰り返します。ほとんどこれです。
 他には鼻打撲傷、異物、希に腫瘍など。
・全身の問題:
 鼻もさわらない、傷もないのに頻繁に鼻血が出る場合は希ですが血液疾患の可能性があります。小児科にご相談ください。

※ 大人では高血圧や動脈硬化、抗凝固薬等が原因になり止まりにくい傾向があります。

正しい鼻血の止め方:「下を向いて座った姿勢で10分間小鼻をつまむ」

 ポイントは「つまむ場所」。
 電話で「しっかり抑えているけど止まらないんです!」という場合は、よくよく聞いてみると目尻/鼻根部を押さえていることが多いのです。

1.下を向かせる:ややうつむき加減にして鼻血を飲み込まないように。
2.圧迫止血:鼻の中に何も入れず、両鼻の出口付近のふくらみ(小鼻)を親指と人差し指でつまんで圧迫しましょう。
 水に潜るときに鼻をつまむイメージです。冷たいタオルや氷のうなどで鼻を冷やすとより効果的です。
 目頭や鼻の付け根の固い部分(鼻骨)をつまんでも止まりません。
 鼻血が口に流れ込んだら、飲み込むと気持ち悪くなり嘔吐の原因になるので、はき出しましょう。飲み込んでしまうと翌日以降に黒い便が出ることがありますので驚かないように。
3.鼻呼吸ができない状態のまま10~15分ずっと圧迫し続けると止まります。

間違った止め方:

× ティッシュを詰める ・・・粘膜にこびり付いてしまい取り出すときに再出血の危険あり。
× 上を向いて横になる ・・・喉に鼻血が回って気持ち悪くなり嘔吐することがあります。
× 頭を後ろに反らす、首の後ろをたたく ・・・効果ありません。振動させると血が固まりにくくなります。
× 鼻を強くかんで鼻血を出し切る ・・・再出血の危険があります。

耳鼻科受診が必要なとき

・圧迫止血を15~20分しても止まらないとき、出血量が異常に多いとき。
・回数が多い(1週間に3-4回出血)とき。
※ 耳鼻科での治療:圧迫タンポン、血管収縮薬、硝酸銀塗布、高周波電気凝固メス、ラジオ波凝固治療器、レーザー処置など。

■ 鼻かみを教えるコツ

 ある統計では、鼻を正しくかめる子どもの割合は50%程度だそうです(ちなみにお母さんは60%台)。 鼻かみは風邪対策の基本ですから、ぜひマスターしましょう。

鼻を “正しく” かむと、こんな効果があります

・中耳炎、副鼻腔炎(=蓄膿症)の治りがよくなり、再発予防になります。
・後鼻漏(鼻が寝ている間に喉に落ちること)による夜間/早朝の咳がよくなります。

3歳近くなったら鼻のかみ方を教えましょう

 1歳半から可能という説もあります。
 ちぎったティッシュを使って、“お母さん(お父さん)と一緒に” 遊びながら教えるのがコツ。
 こどもは「鼻から息を吐いて何かをする」という動作に慣れていません。まず口で息を吐く動作を覚えさせ、次に鼻で息を吐くステップを踏んだ方がスムーズにいくようです。
 最初からうまくできる子どもはいません。しんぼう強く、無理強いせず、繰り返して教えましょう。

<鼻かみの教え方:4つのステップ>
1.口で息を吹いてティッシュが揺れることをお母さんが実際に見せて&やらせてみましょう。
2.口をぎゅっとしたままフン!、を見せて&やらせて鼻から息を出す練習を。
3.ティッシュを鼻の前にかざしてフン!、鼻息で揺れたら褒めてあげましょう。
4.いよいよ片方の鼻を押さえて「チーン」に挑戦。

※ ちぎったティッシュを丸めて鼻の穴に詰めて「フン!」と飛ばす方法もありますが、間違って奥に入ってしまうと取れなくなるトラブルが発生する可能性あり、お勧めできません。

正しい鼻のかみ方

 調べてみると、以下が“正しい”方法であることが判明。お母さん・お父さん、自身はできていますか? 
 ・・・私は全部出し切るまで力まかせにかんでいたので、4が不合格ですね(笑)。

1.鼻をかむ前に、口から大きく息を吸う。
2.口をしっかり閉じてかむ。
3.反対の鼻を押さえて、片方ずつかむ。
4.一度に力まかせにかまない。ゆっくり小刻みに少しずつかむ。
5.鼻水を出し切るまで繰り返しかむ。

※ 鼻水が固まって出てこないときは、暖かい濡れタオルを鼻の付け根に5分くらい当てたり、鼻の近くで蒸しタオルの蒸気を吸ったりすると通りがよくなることがあります。

悪い見本

× 両方一度にかむ ・・・細菌/ウイルスを鼻の奥に押し込んで副鼻腔炎/中耳炎の原因になります。
× 力まかせにかむ ・・・鼻血が出たり、耳が痛くなったり、中耳炎の原因になります。
× 鼻をほじる   ・・・鼻血が出たり、キズに菌が付いてとびひになる可能性があります。
× 鼻をすする   ・・・細菌/ウイルスを鼻の奥に押し込んで副鼻腔炎/中耳炎の原因になります。

うまくかめているはずなのに鼻水が出てこないとき

 「アレルギー性鼻炎による鼻閉」「アデノイド肥大(イビキを伴う)」などの可能性がありますので、診察を受けましょう。

<参考HP>

(白クマ先生の子ども診療所)

(All About:健康・医療)

(All About:健康・医療)

(All About:健康・医療)

(横浜市立大学)
・・・鼻をつまむ位置が上すぎる印象があります。

(日本耳鼻咽喉科医会)

(かみむら耳鼻咽喉科)

(読売新聞:大手小町)

(大王製紙)