漢方エキス剤を子どもに飲ませる工夫

(作成:2012年6月 〜 最終更新:2014年4月)

 漢方薬(エキス剤)は西洋薬のように甘く味付けしてありませんので、子どもに飲ませるのが一苦労です。
 漢方愛用者でもある私は、日々実感している効果を患者さんにも経験して欲しいと思い、「いかに子どもに飲ませるか」に関して調べたり聞いたり自分たちで味見したりして飲ませる工夫を重ねてきました。
 本来「煎じ薬」である漢方はエキス剤でもお湯・湯冷ましで飲むのが基本であり(次項「漢方薬の名前と飲み方の基本」を参照)、以下に記した「何かに混ぜて味をごまかす方法」は邪道かもしれません。
 しかし宝くじは買わなければ当たらないように、漢方薬も飲まなければ効きません。
 試行錯誤の過程と結果をここに公開しますので、参考にしていただければ幸いです。

★ このページを見た雑誌編集者が取材に来て記事になりました:
・日経メディカル 2014年4月号「子どもに使いやすい漢方薬はコレだ!
・日経ドラッグインフォメーション 2014年11月号「【患者指導ツール】漢方薬の味をマスキングする飲食物
それから、医学系雑誌にも依頼されて原稿を書き「小児科診療2014年8月号」に掲載されました。

■ 漢方薬の名前と飲み方の基本

 現在病院・医院で処方される漢方薬はエキス剤が中心です(当院も例に漏れず)。
 もともとの煎じ薬とエキス剤の関係は、ドリップコーヒーとインスタントコーヒーの関係によく例えられますが、うまい表現です。
 エキス剤の発明は、古来の服用習慣までも現代的にアレンジした画期的手法ではありますが、残念ながら効果はやや落ちるようです。まあ、便利さと効果のトレードオフですね。

 念のため、漢方薬(煎じ薬類)本来の基本的服用法を引用しておきます。
 漢方薬の名前の最後は、①湯、②散、③飲(子)、④丸、のいずれかです。
 そして各々の名称により方剤の作り方と飲み方が規定されています。

:生薬を煎じて得られる湯液。
 体を温めて治療する処方の場合には、熱された湯液で服用すれば効果が強くなりますので、エキス剤の場合にも必ず熱い湯に溶かして服用するようにします。
:生薬の粉末を直接服用するもの。
 あえて煎じることを避ける理由は、芳香成分を温存するためです。漢方薬では香りによる治療効果も考慮されているため、散薬は香りをかいでから服用するようにします。
飲(子):湯液であるが少しずつ服用すべきという服薬指導の意味。
 嘔気や嘔吐があり一気に服用が困難な場合に用いられる処方か、あるいは処方中に胃に触る生薬が配合されていることを考慮してゆっくり服用することを指示しているかのどちらかです。
:濃縮した煎じ液や生薬をハチミツなどで固めて丸剤にしたもの。
 要するに徐放剤ということです。胃に触る生薬(特に地黄)を用いる場合に、胃の中で溶けてしまわないようにという工夫がなされています。

(『Dr.浅岡の本当にわかる漢方薬』浅岡俊之著、羊土社、2013年発行、より)

:丸や散にすべき包材の生薬を粉にせず、そのまま煎じて用いる場合の呼称。
 五苓散料、当帰芍薬散料、桂枝茯苓丸料などがあります。
エキス剤(extractつまり抽出物のこと):有効成分を抽出した固形あるいは半固形薬。
 煎じ薬の水分を飛ばし、乾燥した残渣を製剤化した者がエキス剤です。顆粒、粉末(散)、錠剤、カプセルなどに製品化されています。
 エキス顆粒に関しては、一包を約100mlの白湯に溶き、湯に戻して服用します。「エキス顆粒はそのままでは飲めないの?」と聞かれることがよくありますが、インスタントコーヒーを粉のまま飲むようなものですし、温めて服用しないと効果が無い場合もあります。香りが大事という説もあり、最近の研究では溶いて飲むと麻黄や附子などのアルカロイドの吸収が速やかになり効果的という報告もあります。

(漢方ナーシング第7回「正しい薬の飲み方って?」持尾佳代子:飯塚病院薬剤部)

■ 漢方エキス剤を子どもに飲ませる具体的方法

食物アレルギーのあるお子さんへの注意点

 まず、エキス剤の成分にアレルゲン物質が入っているものがありますので、以下の食物アレルギーのある子どもはご注意ください。

食物アレルギー患者が注意すべきエキス剤
小麦アレルギー:膠飴(黄耆建中湯、小建中湯、大建中湯)、小麦(甘麦大棗湯
ゴマアレルギー:胡麻(消風散
大豆アレルギー:黄耆(黄耆建中湯、加味帰脾湯、帰脾湯、七物降下湯、十全大補湯、清心蓮子飲、清暑益気湯、大防風湯、当帰飲子、当帰湯、人参養栄湯、半夏白朮天麻湯、防巳黄耆湯、補中益気湯、桂枝加黄耆湯)、甘草(たくさんありすぎて書き切れません・・・

当院の服薬指導

 飲ませる方法にはいくつかありますが、年齢によりお勧めの方法が変わってきます;

年齢別オススメの服薬方法
乳児 → ① 口内なすりつけ、(② お湯に溶かす)、 ③ 味をごまかす(乳児後半)
幼児 → ① 粉をそのまま、 (② お湯に溶かす)、 ③ 味をごまかす
学童 → ① 粉をそのまま、 (② お湯に溶かす)、 ③ 味をごまかす、(④錠剤を使う)

※ 「②お湯に溶かす」は本来の飲み方なのですが、漢方の味も香りもたっぷり味わうことになり、ちょっと現代人にはきついモノがあります。漢方好きの私でもこの飲み方では受けつけないエキス剤が出てくる始末。優先順位は②なのですが、スルーするのが現実的かもしれません。

口内なすりつけ

・乳児はエキス剤の粉をつぶして(あるいは少量の水で練ったものを)お母さんの指先に付けて上あごやほっぺの内側になすりつけ、直後に母乳・ミルク・水分などを飲ませましょう。お腹が空いているとき、のどが渇いているときが狙い目です。

お湯に溶かす(漢方本来の飲み方です)

・20〜30mlのポットのお湯にエキス剤1袋(乳幼児は処方量)を入れかき混ぜた後、5〜10分ほど放置してなじませると大抵溶けます。エキス剤の種類により溶けやすさが異なりますので、溶けきれない場合は電子レンジ(※)で20〜30秒間チンしてみてください。その後水で温度と量を調整して「湯冷まし状態」にしてから飲ませます。
・「○○湯」という名前の薬は温かいまま、「○○散」という名前の薬は冷やして飲ませるのが基本です。氷を入れて冷やしてもかまいません。
・ストローを使うと味がわかりにくくなります(やけどに注意)。

電子レンジの使用について
一般的に紹介されている飲み方ですが、有効成分が変化するという報告もあります。

粉をそのまま

・「粉 → 水」の順:先に粉を舌に乗せ、水あるいは湯冷ましで飲み込ませる。
・「水 → 粉」の順:先に水あるいは湯冷ましを口に含み、粉をザーッと入れて飲み込む。
オブラートを使う方法:コップに水を入れてオブラート(薬店で販売)で包んだ薬を沈ませ、ゴクゴク飲むと不思議なほど「つるっ」と簡単に飲み込めます。
※ 現在数種類発売されている「おくすり服用ゼリー」は半固形のオブラートと云ったところでしょうか。
※ 量が多くて一度に飲めない場合は2〜3回に分けて飲ませましょう。

味をごまかす

 「味をごまかす」とは、エキス剤を他の飲み物・食べ物と混ぜたり、溶かし込んだりして味をわからなくする裏技です。

<溶かすか混ぜるか>

1.ジュースなどの液体には「溶かす」

 ジュースなどの液体を使用する場合は、エキス剤を少量のお湯で錬ってから溶かすとうまくいきます。
 ティースプーン1杯のお湯で錬り5分ほど放置して浸透させ、その後にジュースなどを1回分50mlを目安に混ぜます。かき混ぜた直後は溶けきれず残っていますが、しばらくすると溶けてくれます。
 乳幼児の1回量は半包(エキス剤1包の半分)で処方されることが多いのですが、これを25ml程度に溶かすと味が濃すぎて飲みにくく、一方50mlを超えると量が多くて飲み残しが増えます。

2.ペースト状のものや半固形物には「混ぜ込む」

 混ぜるものがペースト状(マルツエキスやメープルシロップ、チョコシロップ等)や半固形(アイスクリーム等)ではエキス剤の顆粒をあらかじめつぶしてから混ぜ込んだ方が飲みやすくなります。
 当院で採用している漢方薬(ツムラ)は煎じ液をインスタントコーヒーのようにフリーズドライへ加工したエキス剤です。子どもは粉のざらつき感を嫌がる傾向がありますので、つぶして細かい粉になるようエキス剤を前処理してください。
 具体的にはエキス剤の袋の上からマジックインキを転がして、あるいは開けた粉薬をスプーンの裏側で押しつぶすと細かくなり飲みやすくなります。百円ショップで購入したすり鉢とすりこぎを利用するのもよいですね。
 毎回つぶすのが大変に感じる人は、1日分を溶かして冷蔵庫保存して使用してもかまいません。

製薬メーカーによる粉の大きさの違い
ツムラ:顆粒 ・・・ 粗い。インスタントコーヒーのフリーズドライが細かくなったイメージ。乳糖が付加されているので口当たりの味はマイルド。
クラシエ:細粒 ・・・ 細かい。いわゆる「粉」。付加されている乳糖の量がツムラより少ないようで、手加減なしの漢方の味。

味の組み合わせの基本

にがい薬) + (すっぱい味)  → ×  ・・・  苦い薬とフルーツ、ヨーグルトはダメ
にがい薬) + (苦甘い味)   → ○  ・・・  チョコ、ココア、砂糖入り麦茶も可
すっぱい薬) + (甘酸っぱい味) → ○  ・・・  リンゴなどフルーツ系がお勧め

 当院スタッフが実際に漢方エキス剤をいろんな食材と混ぜて味見をした結果を下の一覧表にしました(漢方味見表・その1&その2)。味覚には個人差(&年齢差?)があり、またその時の体調(証)により味の感じ方が変わりますので、あくまでもひとつの目安とお考えください。

ポイント

混ぜているところを絶対に見られてはいけません。お母さん(魔女?)も味見してくださいね。
・冷やした方が味覚が麻痺してごまかしやすい傾向あり。
・主食(育児用ミルク、ご飯)に混ぜると嫌いになり困ることがあるので避けましょう。
・同じ種類の食品でも濃い味の方がごまかしやすいことは共通しています。
・アイスには上に乗せるのではなくよく混ぜるのがこつ。味の濃いタイプ(スーパーカップよりハーゲンダッツ)がお勧めです。
・苦い後味を経験すると次回拒否されますので、最後に水を飲ませて後味を消しましょう。
・漢方薬は「食前」が基本ですが、食後でもダメというわけではありません。ただ、乳幼児はお腹いっぱいだと飲んでくれませんから「お腹が空いている時に何かのついでの飲ませる」くらいの感覚でもOKです。

■ 漢方味見表・その1(2012年6月作成)

表の見方

 たけい小児科・アレルギー科スタッフによる独断と偏見に基づく評価です;

◎ ・・・ ほとんど漢方の味がわかりません。お勧め。
○ ・・・ 多少漢方の味がバレてしまいますが、かといってまずいと言うほどでもなく、まあ飲めるかな。
△ ・・・ 漢方薬の味がしっかりします。でも飲める子もいるかも、というレベル。
× ・・・ 一度味わったら、次は口を開いてくれないかもしれません。禁忌。


小青竜湯




 
小柴胡湯加桔梗石膏
葛根湯加川芎辛夷
 
桔梗湯





 
麦門冬湯




 
五苓散





 
甘麦大棗湯



 
半夏瀉心湯



 
黄耆建中湯



 
小建中湯




 
五虎湯





 
添付文書上の味の記載








オレンジジュース ×


×

×
×
×

リンゴジュース
×




×



牛乳(+砂糖も可) × ×
麦茶 × × × ×
カルピス × ×

× ×

ミルメーク・コーヒー × ×
CCレモン × ×

ハチミツ(1歳以降)

× × × ×
野菜ジュース ×
みそ汁 × × × ×
ココア
アイス:クッキー&クリーム
アイス:バニラ
アイス:チョコ ×

<添付文書に記載されている味>
小青竜湯 ・・・ わずかに酸味があって甘い
小柴胡湯加桔梗石膏 ・・・ 苦い
葛根湯加川芎辛夷 ・・・ 辛い
桔梗湯 ・・・ 甘い
麦門冬湯 ・・・ 甘い
五苓散 ・・・ わずかに辛い
甘麦大棗湯 ・・・ 甘味
半夏瀉心湯 ・・・ わずかに甘くて辛い
黄耆建中湯 ・・・ 苦味と甘味
小建中湯 ・・・ 甘味とわずかな辛味
五虎湯 ・・・ 甘くて渋い

味見雑感

・苦めの半夏瀉心湯は飲みにくい薬のトップクラスで、ココア以外では味をごまかすことができませんでした。風邪や花粉症でよく処方する小青竜湯も混ぜるモノによっては不味くなりますのでご注意を。
・一方、桔梗湯、麦門冬湯、建中湯類は何に混ぜても飲みやすい部類に入ります。たぶん、お湯・水でも大丈夫でしょう。
・混ぜる食材から見ると、ココアが最強でありほとんどの漢方薬の味を消してくれます。牛乳を入れるとコクが出ますのでお好みでどうぞ。アイス(お勧めはハーゲンダッツ)も味の種類に関係なく善戦しています。
・意外なのがオレンジジュースとリンゴジュース。同じように扱えると思いきや、リンゴジュースの方が◎が多いことに気づきました。
・炭酸飲料(CCレモン、コーラ、メロンクリームソーダなど)を使う時は、粉を口に含ませて炭酸で流し込むとシュワ〜と溶けて薬を感じることなく飲み込むことができます。ただ、薬を飲ませる時に毎回炭酸飲料を使うのはちょっと抵抗がありますね。

他に試したモノ

お薬ゼリー

 薄味のものが多く、漢方の味をごまかしにくいため省略しました。
 龍角散が発売している「漢方薬服用ゼリー」という商品もあります。味見したところ、ほかの製品と比較すると濃いめの味ですが、残念ながらゼリー自体があまり美味しいとは云えず、子どもが喜んで食べるとは思えませんでした。二種類あるうち ’いちごチョコ味’ はチョコ菓子のアポロに似た味でまあまあ(ちょっと酸味があります)。’コーヒーゼリー味’ は古くなって酸えた味のするコーヒーゼリーのようでこれはちょっと・・・。
 龍角散の商品には「エキス剤を混ぜて飲み込む」との説明もありますが、これはやめた方が無難でしょう。上述のようにお薬服用ゼリーは ”半固形のオブラート” として使用すべきであり、エキス剤をはさんでツルッと飲み込まないと苦い後味を避けられません。いちごチョコ味で小青竜湯、五苓散、半夏瀉心湯などを混ぜ込んで飲んでみましたが・・・撃沈。
マルツエキス】(麦芽糖)
 古くからある赤ちゃんの便秘薬です。これに混ぜ込んだものを飲んでくれる映像がNHKの漢方特集番組で放映され、ちょっと話題になりました。大人がなめると黒糖系の甘さで、好みが分かれる味です。エキス剤の顆粒状態では口の中につぶつぶが残り、これを味わってしまうと嫌いになるので、やはり細かくつぶして(前処理参照)混ぜ、一口でペロッと飲み込む方法がよさそうです。1歳前後から可能でしょうか。

オリゴ糖

 この糖分は母乳に含まれる成分で、腸内細菌(ビフィズス菌など)を元気にして便秘を予防すると云われています。離乳食開始後便秘がちになる赤ちゃんがいるのは「母乳の量が減る=オリゴ糖の摂取量が減る」からという説もあり、マルツエキスと共に赤ちゃんの便秘薬として利用する方法もあります。また、ハチミツの甘さもオリゴ糖によるもの。砂糖より虫歯になりにくいとされており、なめてみるとハチミツやマルツエキスほどクセがなく利用できそう。
 しかし、実際に試してみると、漢方薬の味を隠してくれるほどの効果はありませんでした。半夏瀉心湯がややマイルドになったくらいで、飲みにくいエキス剤に対する当院スタッフの評価はほとんど「×」でした。

■ 漢方味見表・その2(2013年5月作成)

 前回味見表を作成して1年が経過し、エキス剤の種類を追加すべく再度トライしました。
 今回は近所のスーパーで簡単に手に入る食材を中心に試してみました。


抑肝散 







柴胡加竜骨牡蛎湯


 
桂枝加竜骨牡蛎湯


 
柴朴湯    




葛根湯







 
苓甘姜味辛夏仁湯


 
辛夷清肺湯   


 
大建中湯






 
桂枝加黄耆湯




 
温清飲







 
荊芥連翹湯





 
十味敗毒湯





 
消風散







 
当帰飲子






 
越婢加朮湯





 
呉茱萸湯






 
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
小青竜湯





 
添付文書上の味の記載
オレンジジュース ×
×

× × × × × × × × ×
リンゴジュース × ×
× × × × × ×
グレープジュース
× × × × × × × ×
牛乳
× × × × × × ×
コーヒー牛乳
× × × × × ×
カルピス ×
× × ×
× × ×
マミー ×
× × ×
× ×
×
×
メープルシロップ × × × ×
×
× × ×
× × ×
× × ×
×
マルツエキス × × ×
× × × ×
× × ×
× ×
×
ココア








ミロ







チョコシロップ × × ×
× × ×
× ×
× ×
×
アイス:バニラ ×
×
× ×
×
×
-
アイス:チョコ ×
× ×
× ×
×
×
-
アイス:クッキー&クリーム ×
×
× ×
×
×
-
野菜ジュース(紫)
× ×
× ×
× ×

野菜ジュース(黄)
×
× ×
× ×
×
×

※ 「味見表・その1」はツムラのエキス剤を使用、「その2」ではクラシエのエキス剤を使用しました。

<添付文書に記載されている味>
    ・・・ ツムラ(クラシエ)
抑肝散 ・・・ わずかに甘くて渋い
柴胡加竜骨牡蛎湯 ・・・ わずかに苦い(味は苦く、後にわずかに辛い)
桂枝加竜骨牡蛎湯 ・・・ 甘くて辛い(わずかに苦く甘い)
柴朴湯 ・・・ わずかに甘くて渋い(わずかに苦い)
葛根湯 ・・・ 辛い
苓甘姜味辛夏仁湯 ・・・ 辛くて強い酸味がある
辛夷清肺湯 ・・・ 苦い(苦い)
大建中湯 ・・・ 甘くて辛い
桂枝加黄耆湯(東洋薬行)・・・ 特異なにおいと味
温清飲 ・・・ 苦い(苦い)
荊芥連翹湯 ・・・ 苦味を帯びて特異である
十味敗毒湯 ・・・ 渋い(わずかに甘く辛い)
消風散 ・・・ わずかに甘くて苦い
当帰飲子 ・・・ わずかに甘い
越婢加朮湯 ・・・ わずかな甘味と渋味
呉茱萸湯 ・・・ 苦味
当帰四逆加呉茱萸生姜湯 ・・・ わずかに甘く、辛い(味はわずかに苦く、後に辛い)

味見雑感

・前回いろいろ試して味見表を作りましたが、それを説明しても家庭で試してくれるのはせいぜい数種類というのが現実。手間を考え、通販で手に入れるような物ではなく近所のスーパーで手に入る材料を中心に調達しました。
・オレンジ、リンゴジュースに加えて、今回はウェルチの濃いグレープジュースを試し、まあまあの結果を得ました。
・今回もココアは最強でした。ただ、ココアを毎日飲ませることに抵抗がある方もいるかもしれないので、類似品として健康飲料「強い子のミロ」も試しました(私、子どもの頃大好きでした)。成績はココアと同等で広く利用可能です。
・ココア系の味としてハーシーのチョコレートシロップも試しましたが、結果は惨憺たるもの。ココアバターは入っているはずなのに、不思議です。
・ハチミツは1歳未満には使用できないので今回は省きました。1歳未満児に使える食材はないかと思案し、メープルシロップマルツエキスを試しましたが、よい結果は得られませんでした。ただ、あくまでも大人の味覚なので、赤ちゃんはまずいと感じるかどうかはわかりません。
野菜ジュースは一般的な黄色系の他に紫色系(紫キャベツ入り)も試し、まあまあ同等の結果を得ました。
・エキス剤の選択では、湿疹や蕁麻疹など皮膚疾患に使用頻度の高いエキス剤を試しました。全般的に飲みにくいものの、ココア/ミロ以外にも種類により味がごまかせる食材を見つけることができました。
(例)十味敗毒湯にコーヒー牛乳/チョコアイス、当帰飲子に牛乳、越婢加朮湯にカルピス等
・まずい漢方薬の代表的存在である呉茱萸湯温清飲は、ココア/ミロ以外はお勧めできないという予想通りの結果でした。
・辛くて飲みにくいイメージのある大建中湯は、実は溶けやすく飲みやすい薬であることが判明しました。
・エキス剤でも溶けやすいものと溶けにくいものがあることを実感しました。
(例)呉茱萸湯:つぶすと粉が浮いて水に馴染まず更に溶けにくくなる
(例)白虎加人参湯:溶かそうとしても膨潤するだけで溶ける気配のないエキス剤もありました。
・前回、前処理として「エキス剤をつぶして溶けやすくする」方法を考えましたが、連日味見をしていると毎回つぶす作業がストレスになってくることを実感しました。液体に溶かすものはお湯で錬る方法で十分溶けるから前処理(エキス剤をつぶす)の必要はないとの意見が出てみな頷きました。一方、ペースト状のマルツエキスやチョコレートシロップ、半固形のアイスクリームではつぶつぶが口の中に残ってしまい子どもは嫌がるのでつぶした方がベターとの意見が多数。
・クラシエのエキス剤は細粒で細かいため、ツムラのようにつぶす前処理は必要なさそうなので小青竜湯のみ取り寄せて味見してみました。乳糖の付加量が少ないためか手加減なしの漢方の味がしてツムラより辛く、子どもに飲ませるという視点からはツムラの方がベターであると感じました。
・飲む度に溶かしたり混ぜたりするのではなく、1日分を一度に作り冷蔵庫保存しておいて使用するよう説明した方がよいとの意見が出ました。

溶液作成時の各エキス剤の印象

大建中湯】つぶさなくてもキレイに溶ける。
呉茱萸湯】硬くてつぶしにくい。
桂枝加竜骨牡蛎湯】カルピス、マミーと混ぜると洗濯物の生乾きのニオイがする。
越婢加朮湯】つぶさなくてもキレイに溶ける。
白虎加人参湯】とにかく溶けない。一つ一つのつぶが水分を吸って膨化する。味は落雁をまずくした程度のものなので飲みにくくはない。つぶさずにペースト状かアイスに混ぜて飲むのがよさそう。そのままでもザラザラ感がなくて飲みやすい。ツムラのMRさんに聞いたら「生薬の石膏が鉱物だから溶けにくいのだと思います」とのコメント。
柴朴湯】つぶさなくてもキレイに溶ける。
桂枝加黄耆湯】(東洋薬行)少量のお湯で錬った時には一見溶けたように見えるが、お湯以外のジュース類では混濁しているだけのようで飲むと粉っぽい。これを子どもが嫌がるかどうかは? 味は悪くないので評価が難しい。
小青竜湯】(クラシエ)ツムラの製剤より乳糖付加量が少ないので、手加減なしの漢方の味がする。後味がツムラではほんのり甘いが、クラシエでは辛い。味見の結果も全体的にクラシエの方が悪かった。一般的に勧められているリンゴジュースもこちらでは子どもには辛口すぎるかもしれない。

★ 薬剤師さんが作成した飲み合わせ表ご紹介

 日経ドラッグインフォメーションのHPに「散剤と服用補助食品の飲み合わせ(味)一覧表」を見つけました。
 作成はジオ薬局伊賀店(岡山県高梁市)主幹薬剤師の甲〆(こうじめ)慎二氏ほか。
 抗生物質から抗アレルギー薬、かぜ薬から漢方薬まで広くカバーしている力作で、大変参考になります。
 取りあげられている漢方薬はヨクイニンエキス、葛根湯、五苓散、消風散、抑肝散、治頭瘡一方、芍薬甘草湯、小建中湯の8つ。
 フムフム・・・我々の評価と微妙に異なるのが興味深く、総じて厳しい印象があります。
 我々が万能と認識したココアよりもチョコクリーム、ピーナッツクリーム、ハチミツの方が高評価。
 ただ、これらは毎日服用するのに保護者の抵抗感があるので、当院の検討からは外した食品です。かぜ薬などの短期決戦ならいいけど、何ヶ月〜年余にわたる長期戦の際は、ずっとチョコクリームではちょっと虫歯が心配・・・。

■ 服薬補助剤を極める(2014年4月作成)

 2014年春、季節労働者の小児科にとってまた暇な季節がめぐってきました。
 振り返れば昨年と一昨年は、この時間を利用して漢方エキス剤の飲み合わせを検討したのでした。
 その結果「ココアが最強」という結論は得たものの・・・最近、服薬指導にある限界を感じつつあります。
 そのまま飲めない子どもにはマスキングを勧めていますが、その最後の砦のココアで飲めない(あるいはココアを飲めない)場合、次の一手がないのです。

今までは低評価だった ”お薬服用ゼリー” を再評価する

 そこで今春は、一度は切り捨てた「お薬服用ゼリー」を再検討することにしました。
 過去に却下した理由を再度確認しますと、

お薬服用ゼリーの短所
・漢方エキス剤は西洋薬より量が多く、ゼリーでサンド/カバーしきれない。
・ゼリーの味が弱く、生薬の味と混ざると生薬の味が勝ってしまう。
・龍角散から発売されている漢方薬服用ゼリーは唯一サンドではなく混ぜ込むタイプであるが、子どもが好む味にはほど遠い。

 などなど。
 逆に長所は、薬との飲み合わせ/相互作用が客観的に検討され、問題ないことが保証されていることでしょうか。

 さて、服薬補助剤として開発されたはずのゼリーなのになぜ使いづらいのか、その理由を考えてみました。
 お薬服用ゼリーはもともと嚥下機能が低下した高齢者用に開発された経緯があります。
 その際に想定したのは、おそらく錠剤・カプセル剤がメイン。
 後に子どもにも適用が拡大されてきたものの、散剤(こな薬)はあまり考慮されなかったのかもしれません。

 さらに、漢方エキス顆粒は西洋薬より量が多いため、「ゼリー状オブラート」として使用するにはたくさん使用する必要があることもハードルとなっています。
 そこで開発されたのが龍角散の「漢方薬服用ゼリー」なのでしょう。
 これは、従来の薬をサンドする半固形オブラートとしてではなく、漢方薬とゼリーを混ぜ合わせた時の味がよくなるように開発したと説明・宣伝されています(開発者インタビュー記事)。
 しかし、ゼリー単体ではお菓子やデザートのイメージとはほど遠い味で、当院スタッフによる評価は芳しくありませんでした。

使用法の実際

 市販されているすべてのお薬服用ゼリーをかき集め、用意する手間や使い勝手、色や味、舌触りやのど越し感、などを評価しました。
 我々が行っている標準的な方法を紹介します。

用意する物
スプーン2本
 ゼリーを載せるスプーンと、ゼリーをすくうスプーンが必要です。
 エキス剤顆粒をゼリーでサンドすることになるので大きいカレー用スプーンが使えればよいのですが、子どもの口に入りませんので、幼児には中くらいの大きさを。今回は10本単位くらいで売っているプラスチック製を使いました。
 乳児は小さじでないと無理ですが、この場合はエキス剤をサンドするのは難しく、混ぜて食べさせる/飲み込ませることになります。
カップ/お椀
 顆粒を溶かすタイプでは「カップ」も必要です。撹拌することもあるので、200mlくらい入るものがオススメ。スプーンですくう際は、底が深いコップよりも、ご飯茶碗とかみそ汁のお椀のような形の方が扱いやすいと思います。

お薬服用ゼリーの使用法
1.お薬服用ゼリーをスプーンにうすく敷く感じで広げます。
    ↓
2.その上にエキス剤顆粒を蒔きます。
※ 顆粒の量は1回1/4包が限界だと思います。当院では3歳以下の乳幼児には1日分のエキス剤は1包を朝晩の2回に分けて処方することが多いのですが、それ(1/2包)を1匙で飲むのは難しく2-3回に分ける必要があります。欲張って1匙で飲ませようとすると、エキス剤顆粒がゼリーからはみ出て味わってしまうことになりアウト!
    ↓
3.さらにその上にエキス剤顆粒を覆うようにゼリーをたっぷり上乗せします。
※ コツは、はじめにスプーンに乗せる量は控えめに、上から被せるゼリーは多めに、です。
    ↓
4.それを子どもに与え、つるっと飲み込めれば、ハイ成功。
ゼリーやプリンを食べるときにモグモグ・カミカミするクセのある子どもにはお薬服用ゼリー向きません。歯にエキス剤顆粒が挟まると、それが溶け出してしばらく生薬の味を味わうことになりますので。

※ エキス剤顆粒を片栗粉で固めてみたら・・・

 薬の量が多いのでゼリーでサンドするのが難しい、練り固めた方がサンドしやすいのではないか、と考えて片栗粉と水でエキス剤顆粒を柔らかい球状にしてゼリー内に包み込むことも試しましたが、モグモグすると舌に残り、乳糖コーティングが取れたエキス剤顆粒を直接味わうことになり、却下。

※ ツムラ vs クラシエ

 使用した漢方エキス剤はツムラ製で、飲みやすい代表として黄耆建中湯、酸っぱい味の代表として小青竜湯/苓甘姜味辛夏仁湯、苦い味の代表として半夏瀉心湯を選択しました。
 クラシエ製エキス剤はツムラ製と比較して量が少ないことが有利です。今回も試しましたが、確かに量が少なくサンドしやすいものの、一度はみ出て舌で味わうことになると、細粒の味は強烈。マスキングのところでも触れましたが、乳糖付加のない分、生薬の味がダイレクトに出てキツイ味になる傾向があり、子どもには無理と判断して採用しませんでした。

ポイントは「コーティング力」

 その過程でわかったのは、大切なのは「ゼリーの味」ではなく「舌触り」でした。
 いくらおいしいゼリーであっても、のど越しがよくても、それだけではダメなんです。
 ポイントは、エキス剤顆粒へのゼリーのまとわりつき具合、あえて表現すれば「コーティング力」。
 「コーティング力」とは「混ざり具合」とは違います。
 「顆粒を包み込んで舌や粘膜に直接付着させない性質・能力」とお考えください。
 微妙な表現ですが、実際に口に含んでみるとその感覚がおわかりいただけると思います。

 前述のように、お薬服用ゼリーは薬をゼリーでサンドして「半固形オブラート」として用いるのが基本です。
 それをつるっと飲み込むと薬の味を感じることなく薬を服用できます。
 と簡単にいっても、大人なら一口で飲み込めるカレー用スプーン1杯の量を子どもが同じように飲み込むのは無理というもの。
 子どもはどうしても口の中でモグモグしてから飲み込むことになります。
 そのモグモグの際にエキス剤がゼリーからはみ出て、舌や粘膜に直接触れるとアウト!
 エキス剤の味を直接味わうことになり、次から拒否されて口を開けてくれなくなること間違いなし。

 この時に差が出るのが「エキス剤顆粒とゼリーのまとわりつき具合」。
 ゼリーの主成分がブロック状で硬めだと、エキス剤顆粒と混ざり合うことはあっても分離したままなので、モグモグの過程で舌に直接付着してしまいます。
 ところが、エキス剤顆粒にまとわりつき包み込むとろみ系ゼリーもあることを発見しました。この種のゼリーはモグモグしても顆粒がコーティングされて直接舌に付着しにくく、すなわち薬の味を感じにくいのです。

デンプン系 vs 寒天系

 この差はどこから生じるんだろう・・・と原材料表示を確認してみたところ、主成分がデンプンならコーティング力が発揮され、一方、主成分が寒天の場合はコーティング力が期待できないことに気づきました。
 ”とろり”タイプのデンプン系と、”つるん”タイプの寒天系というイメージ。
 コーティング力に関して有利なのは「デンプン>寒天」。
 お薬服用ゼリーの各製品を原材料別に分類すると、下表のようになりました;


製品名(販売会社) 使用可能年齢
デンプン 「お薬じょうず服用ゼリー」いちご・顆粒タイプ(和光堂)  離乳中期(7ヶ月)〜
増粘多糖類(※) 「お薬じょうず服用ゼリー」りんご(和光堂)  離乳中期(7ヶ月)〜
寒天

増粘多糖類
「漢方薬服用ゼリー」いちごチョコ風味/コーヒーゼリー風味(龍角散)
「おくすりのめたね」ぶどう味/レモン味/いちご味/ピーチ味(龍角散)
「嚥下補助ゼリー」レモン味(龍角散)
「らくらく服用ゼリー」レモン味/チアパック/スティックタイプ(龍角散) 
「おくすりレンジャー」フルーツパック(白十字)
「おくすりレンジャー」バニラ味(白十字)
(年齢設定なし)
 離乳中期〜
(大人用)
(大人用)
 離乳完了時〜
 離乳完了時〜

※ 「増粘多糖類って何?」より
 いずれも高い粘性をもつ水溶性の多糖類で、微妙な食感(歯ごたえ、舌ざわり、のどごし等)を調節したり“とろみ”を付けたりする、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)としての用途で使用されます。主なものには、カンキツ類やリンゴなどを原料とするペクチン、藻類から抽出したカラギナン、マメ科の植物の実から抽出したグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードランなどがあります。

仕様いろいろ:チアパック、使い切りパック、顆粒タイプ

 それから、お薬服用ゼリーにはチアパック(ゼリー飲料でおなじみの形)、個包装の使い切りタイプ、個包装の顆粒タイプ(その都度溶かして使う)など様々な仕様があります。
 使いやすさでは、顆粒タイプ>個包装>チアパック、がスタッフの感想でした。
 寒天タイプを使う場合の注意点として、ゼリーのブロックが大きいと使いづらいため、パックから出す前にモミモミもんでブロックを小さくしておくのがコツです。
 あらかじめパックの出口を小さくしてクラッシュするような仕様もありますが、これは勢いよく飛び出てしまうのでスプーンからはみ出しがち。別の容器にいったん出してからスプーンですくう方が失敗がありません。

各メーカーの製品紹介HP

【和光堂】「お薬じょうず服用ゼリー」「特徴」「Q&A
【龍角散】「嚥下補助製品」「おくすり飲めたね」「らくらく服薬ゼリー
【白十字】「FCおくすりレンジャー・フルーツパック」「FCおくすりレンジャー・バニラ味

(参考)All About:担当は坂口眞弓さん・・・龍角散中心の解説です。
・「苦い漢方薬、美味しく飲みやすくする方法は
・「知っておきたい、薬の正しい飲み方と服薬補助ゼリー
・「アイスやジュースはNG!薬を嫌がる子供への飲ませ方

子どもに使えるお薬服用ゼリー、ナンバーワンは?

 検討の結果、当院のお勧めは下記商品となりました。製造メーカーのHPから使い方を引用します;
※ お断りしておきますが、和光堂さんから一切お金はもらってません(苦笑)。

※ 価格は、3g×12本入りで300円前後(Amazon)。1日2回使うとすると6日分となり、1箱が風邪一回分でしょうか。
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製品特徴

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商品Q&A>より
 “Q8”の回答に明記されているように、粉薬用に開発された製品です。 

Q1.水以外で溶かしてもよいですか?

A.本品は水で溶かして使用してください。他のもので溶かした場合、味が変化したり、とろみがつかなかったりすることがあります。水は、冷水から湯冷まし程度の範囲内のものであれば使うことができますが、冷たい方が果糖の甘味が強く感じられます。

Q2.薬を混ぜてから水に溶かしても大丈夫ですか?

A.特に問題はありません。苦味の出現に関しては、薬を後から混ぜた場合と大差ないと思われますが、心配なようでしたら、通常の使い方をしてください。

Q3.何か月から使えますか?

A.離乳中期(7か月頃)から使えます。本品はでん粉を原料としたペースト状の食品ですので、離乳を開始していない乳児には、使わないでください。

Q4.誰でも使えますか?

A.乳幼児向けの商品ですが、粉薬の苦手な方なら、どなたでも使用できます。

Q5.保存方法は?

A.直射日光、高温多湿を避け、常温で保存してください。

Q6.賞味期限は?

A.未開封の状態で、製造後1年です。

Q7.開封してしまったら?

A.吸湿しやすいので、開封後はすぐにお使いください。

Q8.使えない薬はありますか?

A.本品は粉薬の服用を想定したものであるため、錠剤、カプセル剤、シロップ剤等にはあまり適していません。錠剤やカプセル剤を服用する場合は、本品のようなとろみ状のものより、おくすり服用ゼリーのようなツルッとしたゼリーの方が飲み込みやすいです。またシロップ剤などを混ぜると、とろみがでなかったりすることがありますので注意してください。粉薬の一部には、苦味を消しきれない薬があります。

Q9.薬の効き目に影響はないですか?

A.できるだけ薬剤との反応性が低く、水で容易に溶解する原料を使用しています。現在のところ、本品の主原料である果糖やでん粉との相互作用が報告されている薬はありません。ただし、糖分の多いゼリーとともにアセトアミノフェン(商品名:アンヒバ坐薬、カロナール、コカールなど)を服用した場合、吸収速度が減少するため、急速な効果を望むときは避けるべきであるとの報告があります。

「くず湯」は使える? 使えない?

 さて、子育て中の主婦が多い当院スタッフ。
 「デンプン」のとろみがよさそう、と認識した時点で「くず湯」に着目しました。
 風邪を引いたときに飲む、あの温かいトロトロした飲み物です。
 調べてみると本物の「葛(くず)」を使用している製品は高級品で高価、店頭に並んでいる「くず湯」の原材料はほとんど「馬鈴薯デンプン」でした。
 そう、デンプンです。
 これを使えないだろうか? 
 スーパー/薬店で探して入手できたのは「生姜味くず湯」「抹茶味くず湯」という渋い製品でした。
 試してみると、コーティング力はデンプン系おくすりゼリーより劣るものの、寒天系おくすりゼリーよりは上、という評価でした。
 ただし、味がどちらかというと大人向けで、扱っていない店舗もあり、入手しにくい点がハードルです。

 もっと使いやすくならないものか・・・とそこでまた、主婦の発想。
 そう、馬鈴薯デンプンと言えば「片栗粉」です。
 片栗粉で”おくすり服用ゼリー”を作ることができれば、安いし簡単に手に入るし、言うことなし。

つぶやき
 ちなみに片栗粉とは本来「カタクリ」が原材料のはずですが、貴重品で高価になるため、馬鈴薯デンプンで代用されているそうです。
 あれ、「くず湯」も「片栗粉」もホンモノではない?
 近年、食品偽装表示が社会問題化しましたが、ここにも「ニセモノ」文化が・・・ヤレヤレ。

 さて、片栗粉を使ってくず湯を作ることにトライしました。
 しかし、これが結構難しい。
 まず、沸騰したての熱湯でなければ溶けてくれません。90℃ではダメです。
 さらに、最初に溶け残しがあると、ダマダマになってしまい最後まで残ってしまいます。
 スタッフが何度もトライしても成功率が低く、なかなか慣れることができずに難儀しました。

 何とか作成し、いろいろ味付けをして試したところ、顆粒状のコーンスープレモネードがよい感じで使えそうでした。
 他にも、チョコシロップ、練乳、ココア、かき氷用シロップ、コンソメ、ポカリスエット、田楽味噌、練乳、カルピス、焼肉のたれ、生姜焼きのたれ、など思いつくままに試しましたが、結果は今ひとつで子どもが喜びそうな味は見つけられず。

 また、デンプンの性質に振り回されました。
 砂糖を入れるとゆるくなり固まらなくなります。液体のものを混ぜてもゆるくなります。
 さらに、時間が経つとゆるくなる現象も観察されました。
 ちょっとゆるいな、柔らかいな、と思いレンジでチンしてみると・・・逆に固くなりすぎて「スライム」と化します。
 これじゃあ飲めません。
 ・・・デンプンの素質は評価するものの、どうにもこうにも扱いにくく、白旗を揚げて「片栗粉からくず湯作成」は断念、撤退を余儀なくされました。

ファイナルアンサーは「とろみ剤」

 くず湯作成が不調に終わり、院内はどんよりした雰囲気。
 ムムム、ここであきらめてなるものか・・・。

 次のステップへのヒントはくず湯の味付けに隠れていました。
 片栗粉でくず湯を作っていろいろ試しているときに「どれもおいしくないなあ」という思いが拭えませんでした。
 お薬服用ゼリー全般にも云えることですが、製薬会社系が作っていることもあるせいか、子ども用の薬や抗生物質の味付けに似ていて、お菓子やデザートの味と比較すると「ウ〜ン、今ひとつ」といった具合。

 このことを根本的に解決する方法はないものか・・・とそこで閃いたのが「とろみ剤」です。
 介護用に開発され、嚥下機能が低下した高齢者の誤嚥予防に使う製品。
 ゼリー(服薬補助剤)が主役ではなく、食品・飲料が主役になる逆転の発想ですね。

つぶやき
 実は、小児科でも患者さんに使用することがあります。
 低出生体重児で嚥下機能が未熟な場合、ミルクを飲むときに気管に入ってむせてしまう(=誤嚥)赤ちゃんがいます。
 そこにとろみ剤を入れて適度の粘性を付けて誤嚥が予防するのです。ただし、粘性が強すぎると飲み込むのが大変になり、赤ちゃんが疲れて哺乳量低下を招くので、微妙な調節が必要なのでした。
 今を遡ること20数年前、新生児医療に従事していたときに「トロメリン」「トロミアップ」という製品をよく使いました。ああ、懐かしい。

 「とろみ剤」のよいところは、ふつうの食事・飲み物をそのまま使えることに尽きます。
 無限のバリエーション。よりどりみどり。
 好きな飲み物に混ぜて硬さを調節すると、デザートのゼリーと同じレベルのものを作ることが可能なのです。
 これは大きな発見でした。
 早速、薬店で販売している「とろみ剤」をかき集めて購入し、試しました。

 現在売れ線のとろみ剤の主原料は「デキストリン」という多糖類です。
 多糖類とは炭水化物の一種で、デンプンより分子量が小さく、ブドウ糖や果糖などの単糖類より分子量が大きい物質です。オリゴ糖と同じような位置づけです。炭水化物は、その分子量により性質が微妙に異なるのですね。

 ネットで検索すると、次のHPにたどり着きました;

■ 「一目瞭然・とろみ剤ランキング

 これはわかりやすい。
 同HPでとろみ剤は原材料により「第1世代」「第2世代」「第3世代」に分類されることを知りました;

■ 「とろみ剤の種類

とろみ剤の原料による世代分類
第1世代:デンプンのみ(例:トロメリン)・・・もったりしたとろみ
第2世代:デンプン+増粘多糖類(例:トロミアップ)
第3世代:デキストリン+増粘多糖類・・・とろみの安定や、とろみのつくまでの時間など、第1・2世代の弱点を克服

 な、なるほど。
 やはりデンプンは使いづらいと認識され、改良されてきた経緯が見て取れます。
 私が昔使った製品は第1世代と第2世代・・・すでに過去のものでした。
 このページの下の方に「片栗粉でとろみ剤はつくれないの?」という項目を見つけました。我々が苦労した内容がそのまま書かれているので、うんうんうなづきながら読みました(笑)。

 さて、入手できたものをいくつか試してみました。

・「トロメイクSP」(meiji)
・「トロミアップ・エース」(Oillio)
・「つるりんこ Quickly」(クリニコ)

 など。
 デキストリンが主原料の第3世代の製品は、どれもコーティング力は良好で、それまでの一番人気「お薬じょうず服用ゼリーいちご味・顆粒タイプ」(和光堂)と同レベルでした。
 いろいろ試す過程で、以下のような性質が明らかになってきました。

デンプン系(第1世代)と比較した時のデキストリン系(第3世代)の長所
・さわやかな食感:デンプンのようにもったりした舌触りがなく、のど越しも爽やか。
・温度変化に対して安定:冷やしても(一晩冷蔵庫保存して確認済み)、レンジでチンしても固さが変わりません。
・無味無臭:混ぜた食材の味が変わらない。
・無色透明:色の濃い飲料を使うと薬が見えなくなる。

とろみ剤の調整法
 溶かす飲み物の量で固さ・とろみ度が調節できます。
 まず1包を50ml程度で溶かし、固さを確認しながら飲み物を足してお好みの固さに仕上げると失敗がないでしょう。我々が試したところでは、1包に100ml程度がちょうど良い感じでした。

 子どもが口の中でモグモグしても、エキス剤顆粒が直接舌に触れにくいのですが、もちろん完璧ではありません。
 モグモグを通り越してカミカミするクセのある子どもには向かないかもしれません。
 モグモグして「味わってるな」と感じたら、すかさず「ハイおかわりね」と追加して食べさせましょう。このとき、単体でもおいしいのが何よりの強みです。
 使った残りは冷蔵庫保存すればさらにおいしくなるし、1日分として使用可能です。

 例えば、リンゴ/オレンジ/パイナップルなどのフルーツ・ジュースにとろみ剤を混ぜて少し固めに仕上げると、おいしいリンゴ/オレンジ/パイナップル・ゼリーができあがります。ココアはチョコレートムース様、コーラ好きなスタッフはコーラで作って「シュワシュワ感がおいしい」と味わっていました。
 一番優秀なのは、やはりココア。前述のごとくココアバターが苦味受容体をブロックしてくれるので、モグモグ/カミカミして歯に挟まった苦い生薬が溶け出してもわかりにくいのです。

 いくつか検討した中で一番使い勝手がよかったものは、上記HPでもランキング No.1 の下記製品でした;

■ 「つるりんこ Quickly」(クリニコ:森永乳業の系列会社)

 他の製品と比べてかたまり感がなく自然なとろみに仕上がります。コーティング力良好、のど越し感も良好。
 以下に製造メーカーHPから使用法を抜粋します;

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 注意点があるとすれば、飲料によりとろみがつくまでの時間が異なること。
 冷蔵庫保存の100%果汁のジュースはなかなかとろみがつかないなあ、と表で確認したら「20分かかる」と書いてありました(苦笑)。低温のものほど、時間がかかる傾向があるようです。

気になる価格について

 使用期間は風邪の時は1週間程度ですが、漢方薬は毎日長期に服用することも多いのが特徴であり、コストが無視できません。
 「つるりんこ Quickly」は「3g×10本入り」が近隣のドラッグ・ストアで380円で販売されていました。他の製品が最低単位25本セットを700円前後で販売されているのと比較すると、“お試し”に購入しやすい設定です。
 1包を100mlで作ると1日分として十分使用できます。すると「3g×10本入り」は10日分で380円となり、コストは専用のお薬服用ゼリーより安い計算になります。

(番外編・その1)ヨーグルト

 トロトロとろみ系といえば、忘れてならないのが「ヨーグルト」。
 今までは、酸っぱい酸味系は苦い薬の苦味を強調するので外してきましたが、今回「半固形」という新たな視点で試してみました。

プレーンヨーグルト

 まずは基本的なプレーンタイプを試しました。
 クリーム状のヨーグルトは、ブロック状(寒天系)ゼリーよりエキス剤顆粒となじみやすく、コーティング力は上と思われましたが、やはりとろみ系(デンプン系)ゼリーより劣るというスタッフの評価。
 しかし苦い系はやはりダメです。
 苦い抗生物質クラリスロマイシン(商品名:クラリス、クラリシッドほか)と試した際、飲み込むときのど越しで感じる味と後味はしっかり出てしまう傾向があり、ヨーグルトを頬張ったあとに水を飲ませないと次から拒否されるな、と感じました。苦い系漢方薬(半夏瀉心湯など)もしばらく後味に悩まされました。

フルーツ入りヨーグルト

 フルーツ入りヨーグルトはプレーンより味が濃厚にできており、その分、味をごまかしやすい印象がありました。
 しかしフルーツは固形物。それによる弱点も発生します。
 噛む必要があるため、歯のない離乳食初期の乳児には使えません。
 それから、噛む際にエキス剤顆粒が歯に挟まると、後でジワジワ溶けて生薬を味わうことになります。

つぶやき
 子どもの頃、雪印の製品に「ヨグール」というフルーツ入りヨーグルトがありました(昭和44年、西暦1969年発売)。この手の商品の走りですね。我が家では、風邪を引いたときとクリスマスの時だけ登場した高級品。風邪を引くと、大根おろし器ですったリンゴのすり下ろしと、このヨグールと、くず湯が定番でした。懐かしい。

ベビーダノン/プチダノン

 具体的な製品名になりますが、赤ちゃん/乳幼児向けヨーグルトとして期待して試しました。
 ふつうのヨーグルトより量が少ないのに価格が高いことに驚きました。
 使用したのはベビーダノンの「すりりんご&にんじん」「野菜&フルーツ」「いちご」、プチダノンの「りんご」と「いちご」です。ベビーダノンはヨーグルトとその上のトッピングとを混ぜて食べるようになっています。
 固形のフルーツは入っていません。
 離乳食を意識してか、ニンジン入りとかカルシウムを強化した製品もあります。 
 味も濃厚で好ましく、固さもほどよく(スプーンを斜めにしても流れ落ちません)、ムース状というかババロア風というか。
 黄耆建中湯、小青竜湯、小柴胡湯加桔梗石膏をサンドすると、おいしく食べることができました。
 しかし、赤ちゃんに使える小さいスプーンでは「サンド」はちょっと難しい。
 そこで、ベビーダノンにエキス剤顆粒を少しずつ混ぜ込みながら食べてみると、うん、薬が入っているという感覚は気にならない程度。
 苦味が強いエキス剤(半夏瀉心湯など)は苦味が強調されて無理でしたが、それ以外なら使えそうです。

ヨーグルトのまとめ

 意外なことに、製造メーカーにより食感が結構異なることを発見しました。
 味も半固形感も総じてしっかりしているのはダノンで使用感良好。
 一方、雪印の「恵」シリーズオハヨー「たっぷり」シリーズの製品は味が薄く液体に近いので、スプーンに“盛る”ことがができず流れてしまい、使えませんでした。森永の「ビヒダス」シリーズ明治の「ブルガリア」シリーズはその中間です。

ヨーグルトの服薬補助剤としての適性
 ダノン > 森永(ビヒダス)>明治(ブルガリア) > 雪印(恵) > オハヨー(たっぷり)

 以上をまとめると、酸味という性質が苦味系エキス剤の味を強調するという弱点はあるものの、それ以外にはダノン製ヨーグルトが使えそうな手応えを感じました。

つぶやき
 当地館林市にはダノンジャパン工場がありますが、えこひいきではありません(笑)。
 しかし、まさか医院でヨーグルトの味比べをするとは思いませんでした。こんな身近に、服薬補助剤として使える食品があったとは・・・灯台もと暗し。

■ (番外編・その2)ゼリー飲料

ぷるんぷるんQoo】(コカコーラ)

 ぶどう味とみかん味を試しました。
 この製品の原料は「寒天」なので、お薬服用ゼリーのところで述べたように、エキス剤顆粒と混ざり合うことはあってもコーティングはしてくれないので、顆粒が直接したや口腔粘膜にくっついてしまいます。
 残念、不合格。

ウイダー in ゼリー】(森永)

 マルチビタミンとマルチミネラルを試しました。マルチビタミンはリポビタンDを思い出させる味で、乳幼児にはちょっと・・・。
 この製品の原料は「マルトデキストリン」という多糖類で、デキストリンの親戚です。なので「ぷるんぷるんQoo」より柔らかさがありますが、水っぽいのでスプーン状に「盛る」ことができませんでした。
 残念、不合格。

■ 服薬補助剤のまとめ

 以上の結果をもとに、服薬補助剤を年齢別に使い分ける方法を考えてみました。
 使用感と利便性(入手しやすさ、扱いやすさ)を考慮して順位を付けました。食感・コーティング力は「とろみ剤」がベストと思われますが、入手しやすい/ふだんから使っていて抵抗がないという点ではヨーグルトを最初に勧めた方が服用成功率が高いと判断しました。

漢方エキス剤をそのまま飲めない子どもにオススメの服薬補助剤
乳児期前半
(① マルツエキス)
乳児期後半から幼児期
① 乳幼児用ヨーグルト(ベビーダノン/プチダノン)
② とろみ剤(「つるりんこQuickly」など)
③ お薬服用ゼリー(「お薬じょうず服用ゼリーいちご」など)
学童以降
① ヨーグルト(お好みの味でどうぞ)
② とろみ剤(「つるりんこQuickly」など)
② お薬服用ゼリー(「お薬じょうず服用ゼリーいちご」など)
高齢者には「とろみ剤」がオススメ

 ヨーグルトは日常的に食べる食品で、どこのスーパーでも置いてある強みがあります。
 小さい4つのカップ単位で販売されており、使い勝手もよし。
 また、サンドしたり混ぜたりするだけなので、服薬指導も楽ですし(笑)。
 ただし、しつこく繰り返しますが、ヨーグルトに苦み系の生薬(黄連・黄岑・黄柏)入りのエキス剤は合いません

■ 総括

 いかがでしたか。
 この3年間、漢方薬を子どもに飲ませる工夫をスタッフと共に探求してきました。
 単純に混ぜて味を消す「マスキング」という点では、ココアが最強、アイスが次点、他はエキス剤の種類により工夫という結果でした。
 しかし、これでも飲めない子どもに対しては一旦あきらめ、漢方薬を処方する気持ちがしぼみがちでした。

 何とかならないものかと思案し、一度はあきらめた「お薬服用ゼリー」を再評価しました。「半固形オブラート」という考え方で、上手につるっと飲み込めないと生薬を味わうことになるという欠点は消すことができませんが、可能性を模索しました。
 すると原材料により食感が異なることに気づきました。寒天系よりデンプン系の方がよい加減に顆粒をコーティングしてくれるのです。一押しは、使い勝手のよい顆粒タイプ(お薬じょうず服用ゼリーいちご味・顆粒タイプ)。

 これで満足せずにさらに飲みやすくなるものはないかと探求を続けたところ、より安価で使いやすい「とろみ剤」にたどり着きました。中でもデキストリンを原料とする第3世代(例:つるりんこ Quickly)は、デンプンより食感が改善されふつうの飲み物・ジュース類を使えるので、ホントにデザート感覚。
 リンゴジュースにとろみ剤を入れて調整し、自分で苓甘姜味辛夏仁湯を飲んだとき「これだ!」と手応え(舌応え?)を感じました。
 とろみ剤は味・手間・コストのバランスがよい服薬補助剤になり得るのではないか。
 ただ、モグモグ/カミカミするとどうしてもエキス剤がはみ出て歯に残りがちなので限界はありますが。

 半固形物という視点からするとヨーグルトも候補に挙がります。
 ベビーダノンは6ヶ月以降の乳児(プチダノンは1歳以降)でも抵抗なく使用できる製品であり、苦い黄色い生薬(黄連/黄岑/黄柏)入りのエキス剤以外には使用できる手応えを感じました。

 苦い黄色い生薬(黄連/黄岑/黄柏)入りのエキス剤は、ココアで苦味受容体をブロックする以外は無理ということも実感しました。

 実際の服薬指導にあたっては、マスキングと服薬補助剤を両方提示し、保護者と子どもの好みで使い分けることにより服用率を上げることができるかどうか、これから実践していく予定です。
 このページを読んでくださった方々にも、ご参考となれば幸いです。